斛珠夫人~真珠の涙~ 第18話 あらすじ/ネタバレ
刺客は細作を誘拐しようとしますが、蘇鳴(そめい)がすでに逃げ出したため失敗します。哨子は事前に情報を掴んでおり、刺客を待ち伏せていました。毒を飲んで自害する前に、刺客の頭目である呉奇(ごき)は鞠典衣の裏切りを暴露します。哨子は綾錦司が危険にさらされていることを悟り、急いで駆けつけますが、すでに手遅れでした。
綾錦司のメンバーは、柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)を除いて全員が毒によって命を落としました。使用された毒は刺客と同じであるため、黒幕は明らかです。帝旭(ていそく)は激怒し、哨子に徹底的な捜査を命じます。また、方鑑明(ほうかんめい)と当初の計画を変更したことを後悔します。幸いなことに、柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)は毒をあまり摂取していなかったため、一命を取り留めました。医官が治療を施しており、目覚めれば蘇鳴(そめい)を追跡することができます。
海市(かいし)は迦満皇族の聖薬と师父の真気を得たことで、無事に意識を取り戻します。目を覚ますと、方鑑明(ほうかんめい)がベッドのそばで看病している姿が見えます。昏睡中は、师父が自分を責める言葉を聞いていましたが、彼女は今日の出来事は自分の責任ではなく、师父に出会えたことは人生で数少ない幸せなことだと考えています。
数日の休養の後、海市(かいし)の傷は徐々に癒え、部屋を出て散歩できるようになります。弟子が薬の苦さを嫌うため、方鑑明(ほうかんめい)は市場で飴を買います。すると、海市(かいし)が突然現れ、彼の手に触れ、自分の気持ちを素直に伝えます。お互いに一歩踏み出すことを望んでいます。
生死を共にしたことで、方鑑明(ほうかんめい)と海市(かいし)の関係は大きく進展します。彼は明確には表現しませんが、行動で愛情を示します。方鑑明(ほうかんめい)は海市(かいし)にマントを買ってあげ、自分で着せてあげます。海市(かいし)は、薬の苦さをすっかり忘れてしまうほど幸せな気持ちになります。
海市(かいし)は、师父が毎日机に向かい、部屋が暗いことに気づき、赤い双喜のろうそくを2本買ってプレゼントします。方鑑明(ほうかんめい)が部屋に入ると、机の上のろうそくを見て思わず笑ってしまいます。赤いろうそくは本来の使い方ではないと言いますが、それ以上は何も言いません。ろうそくの光に照らされた方鑑明(ほうかんめい)の笑顔は、彼がこのプレゼントをとても気に入っていることを物語っています。海市(かいし)はベッドに横になり、緊張しながらも喜びを噛み締めます。そして、隣で本を読んでいる师父を眺めます。すべてが美しく、温かいひとときです。
侍女の碧紅(へきこう)は、以前行方不明になった凧を見つけます。本来は内侍が凧を府庫に送るはずでしたが、碧紅(へきこう)がそれを阻止し、取り戻そうとします。2人は言い争いになります。テイ蘭が慌てて駆けつけ、帝旭(ていそく)と鉢合わせします。帝旭(ていそく)は、凧の持ち主がテイ蘭であることを知ると、彼女に詩を書き足させて、凧を回収します。
方卓英(ほうたくえい)は夜通し北上し、蘇鳴(そめい)の部隊の足跡を追跡します。張承謙は天啓城からの知らせを受け、方鑑明(ほうかんめい)に報告します。帝旭(ていそく)からの密旨も届き、そこには「速やかに帰還せよ」と書かれていました。海市(かいし)は綾錦司が大変なことになっていることを知り、鞠典衣も亡くなったことを悟ります。彼女は、方鑑明(ほうかんめい)に鞠典衣の代わりに線香をあげてもらいたいと頼みます。
方鑑明(ほうかんめい)は、海市(かいし)と離れたくないし、綾錦司のことを気にかけていますが、命令には従うしかありません。海市(かいし)は比較的達観しており、たとえ離れていても、心は通じている限り、千里の距離も一歩の距離に過ぎないと考えています。彼女は、次回再会したときには、元気な姿を見せると約束します。
方鑑明(ほうかんめい)たちを見送った後、海市(かいし)は扳指を撫でながら、いつまでも思いにふけります。その後、彼女は黄泉営に戻りたいと提案しますが、張承謙は彼女の傷がまだ癒えていないことを理由に、無理をしないようにと説得します。しかし、海市(かいし)はすでに黄泉営に問題が発生していることを察知していました。
張承謙は、海市(かいし)に隠すことはできないと悟り、黄泉営に蘇鳴(そめい)の細作がいる可能性を認めます。細作が兵士たちに危害を加える可能性を考慮して、海市(かいし)は黄泉営を守る必要があると主張します。国境が安定していなければ、师父は君側を清めることに専念できません。また、ランズ城に長く滞在していると、思わぬ事態が起こる可能性があります。そのため、海市(かいし)はできるだけ早く黄泉営に戻ることを要求します。
一方、方卓英(ほうたくえい)は瀚北まで追跡し、蘇鳴(そめい)の部下を簡単に倒します。蘇鳴(そめい)は慌てて逃げ出し、方卓英(ほうたくえい)は追いかけます。しかし、奪洛(だつらく)が部隊を率いて蘇鳴(そめい)を助けに現れます。戦いの最中、方卓英(ほうたくえい)の仮面が矢に当たって落ちてしまい、素顔が明らかになります。
奪洛(だつらく)は、自分にそっくりな方卓英(ほうたくえい)を見て、驚きを隠せません。蘇鳴(そめい)も驚愕します。しかし、奪洛(だつらく)はすぐに殺意を抱きます。しかし、方卓英(ほうたくえい)は紅薬帝姬の令牌を見せると、誰もが行動を起こすことができなくなり、方卓英(ほうたくえい)が馬に乗って立ち去るのをただ見送るしかありません。
テイ蘭は寝殿に呼ばれ、侍寝をするものと思っていましたが、帝旭(ていそく)は奏折の山を投げ出し、一字一句読み上げるように命じます。テイ蘭は跪いて「できません」と連呼し、後宮は政治に干渉すべきではないと主張します。彼女のこの行動は帝旭(ていそく)の興味を引きます。以前、テイ蘭は何度も帝旭(ていそく)を挑発し、聖旨に背いてきましたが、今は急に恐縮しているのです。帝旭(ていそく)の要求と赦免により、テイ蘭はしぶしぶ奏章を読み上げます。
綾錦司の惨状を知った方卓英(ほうたくえい)は、一刻も早く都に向かいます。城門に到着したときには、馬は疲れ果てて倒れてしまいました。方卓英(ほうたくえい)は柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)が向かってくるのを見て、ようやく安心しますが、すぐに絶望に陥ります。柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)は毒によって失明してしまったのです。
柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)は葬儀の準備をしなければならないため、無愛想に挨拶をして立ち去ります。しかし、方卓英(ほうたくえい)は悲しみに暮れます。特に、柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)が鞠典衣の遺物を抱きしめながら、何度も泣き崩れる姿を見て、心が痛みます。広大な綾錦司は、多くの刺繍娘の遺志を背負い、そのすべてが小さな女性の肩にのしかかっているのです。
第18話の感想
第18話は、緊張感と感動が入り混じった、とても見応えのある回でした。特に印象に残ったシーンをいくつか挙げてみたいと思います。
まず、冒頭の刺客との戦いは、アクションシーンの迫力だけでなく、ストーリー展開としても重要な役割を果たしていました。蘇鳴(そめい)の真の目的が明らかになり、綾錦司の危機が迫っていることが示唆されました。
海市(かいし)が意識を取り戻すシーンは、ホッとするだけでなく、彼女の強い意志を感じさせるものでした。また、方鑑明(ほうかんめい)との関係も進展し、2人の絆が深まったことが伺えました。
柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)の失明は、とても悲しい出来事でした。しかし、彼女が悲しみに暮れることなく、綾錦司の再建のために立ち上がる姿は、とても感動的でした。
方卓英(ほうたくえい)と奪洛(だつらく)の対面は、今後の展開を大きく左右する重要なシーンでした。2人の間にどのような関係があるのか、今後のストーリーが気になります。
つづく