斛珠夫人~真珠の涙~ 第24話 あらすじ/ネタバレ
天啓城内
城内の政務が落ち着くと、湯乾は黄泉関へ向けて軍を率いて出発しました。方鑑明(ほうかんめい)は帝旭(ていそく)に代わり海市(かいし)を見送ります。海市(かいし)は昨夜の出来事を気にしており、方鑑明(ほうかんめい)を「师父」ではなく「清海(せいかい)公」と呼びます。方鑑明(ほうかんめい)は仕方なく、哨子に海市(かいし)をしっかり見守るように命じます。
一方、褚琳琅は宮殿を訪れます。彼女は牡丹の花を髪に飾り、優雅な歩みで正殿へと向かいます。まだ身分が確定していないため、僭越を避けるために普通の衣服を着ていますが、その立ち振る舞いは高貴な雰囲気を漂わせています。8年の歳月を経て、容姿は変わりましたが、立ち居振る舞いは褚仲旭(ちゅうちゅうそく)の姉である牡丹姫と似ています。帝旭(ていそく)は褚琳琅を「鄢陵帝姬」として迎え入れ、城内の邸宅を与え、食禄や召使いを与えます。
哨子は海市(かいし)に中衛軍の令牌を渡し、宮中で働くなら方鑑明(ほうかんめい)に挨拶すべきだと忠告します。海市(かいし)は方鑑明(ほうかんめい)のもとを訪れて謝罪し、彼の様々な忠告に返事をしますが、以前のように親しげではありません。海市(かいし)は弟子としての礼儀を重んじており、方鑑明(ほうかんめい)は戸惑いを隠せません。
宮殿
大臣たちが帝旭(ていそく)に政務を報告している間、褚仲旭(ちゅうちゅうそく)はぼんやりとしています。帝旭(ていそく)は帝姬を宴でもてなすため、方鑑明(ほうかんめい)は海市(かいし)と方卓英(ほうたくえい)に御前での当番を命じます。侍女碧紅(へきこう)は海市(かいし)が中衛軍に配属されたことをテイ蘭に伝えますが、テイ蘭はあまり嬉しそうではありません。海市(かいし)と帝旭(ていそく)が親しくなることを恐れているのです。
帝旭(ていそく)はテイ蘭が毎日清泉宮で湯浴をしていることを知り、寒疾が良くなっていることに安心しつつも苛立ちを覚えます。テイ蘭は無理をして薬を飲まず、病気を悪化させているからです。帝旭(ていそく)は自分の関心を隠すために、テイ蘭を叱責しつつ穆德慶に宴への参加を伝えます。
海市(かいし)が巡邏をしていると、帝旭(ていそく)とテイ蘭に出くわします。帝旭(ていそく)はテイ蘭が海市(かいし)を見て微笑むことに気づき、嫉妬心を抱きます。帝旭(ていそく)はテイ蘭の手を引いてその場を去ります。宴席では、帝旭(ていそく)の強要によりテイ蘭は何度も酒を飲み、周囲の人々は驚きます。
帝姬が仲裁に入り、帝旭(ていそく)の怒りは収まります。テイ蘭は気分が悪くなり、帝旭(ていそく)に更衣の許可を求めます。しかし、途中で吐き気を催し、湖に向かって走ります。海市(かいし)はテイ蘭が湖に落ちそうになるのを助けますが、その様子を帝旭(ていそく)が目撃します。
嫉妬に駆られた帝旭(ていそく)はテイ蘭を抱きかかえ、紫簪(しさん)の霊位が置かれた部屋へと向かいます。テイ蘭は姉の肖像画を見て、屈辱と悲しみを感じます。帝旭(ていそく)は愛する人を失ったことは不幸なことですが、彼女にこのような仕打ちをするのは不公平だと感じます。
帝旭(ていそく)の境遇は、テイ蘭自身の運命を思い起こさせます。彼女は生まれながらに浮草のような存在であり、耐え忍べば良い岸にたどり着けると信じていました。しかし、高貴な帝旭(ていそく)は彼女にとって大海のような存在であり、希望を見出すことができず、ますます深く沈んでいきます。
金城宮では、二人が寄り添います。宮殿の外では、海市(かいし)はテイ蘭の安否を心配しています。すると、帝旭(ていそく)が血まみれのテイ蘭を抱えて穆德慶を呼びます。医官の診断によると、テイ蘭は最近薬を飲んでおらず、病状が悪化していることがわかります。
帝旭(ていそく)の問いかけに対して、テイ蘭は本音を打ち明けます。彼女は世の中に未練がなく、帝旭(ていそく)が自分のために悲しむのを見たくないと語ります。帝旭(ていそく)は激怒し、医官にどんな方法を使ってもテイ蘭を治すように命じます。
海市(かいし)はテイ蘭の崩漏の症状に気づき、自分の秘伝の治療法を試すことを提案します。彼女は帝旭(ていそく)たちに清潔な短刀と磁器の碗を用意させ、短刀で自分の手首を切り、その血を薬としてテイ蘭に飲ませます。幸いなことに、秘伝の治療法は効果があり、テイ蘭の容態は安定します。一方、帝旭(ていそく)は沈黙し、窓辺に立って考え込んでいます。
方鑑明(ほうかんめい)以外、誰もこの状況で帝旭(ていそく)に近づこうとはしません。しかし、海市(かいし)は師匠のように大胆に帝旭(ていそく)に近づき、彼の疑問に答えます。彼女は、愛する人を失うことは不幸なことですが、その後似た人が現れたなら、それは天の恵みであり、その人を大切にして共に歩むべきだと語ります。
一方、方卓英(ほうたくえい)は綾錦司を訪れます。柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)が刺繍しているハンカチは自分に贈るものだと気づき、帝旭(ていそく)から賜った柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)の花餅を取り出します。方卓英(ほうたくえい)は花餅に松の実が入っていないことを口にしたため、柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)はますます方卓英(ほうたくえい)が風神大人であることを確信し、涙を堪えることができません。
第24話の感想
第24話は、帝旭(ていそく)とテイ蘭の複雑な関係が描かれた回でした。帝旭(ていそく)はテイ蘭を愛している一方で、姉の紫簪(しさん)の死を忘れられず、嫉妬や怒りを抱いています。テイ蘭は帝旭(ていそく)の愛情を受け入れたい一方で、自分の境遇や病気を理由に躊躇しています。
海市(かいし)は、帝旭(ていそく)とテイ蘭の橋渡し役として重要な役割を果たしました。彼女は帝旭(ていそく)の怒りを鎮め、テイ蘭の命を救うために尽力します。また、海市(かいし)は帝旭(ていそく)に愛する人を失った後の生き方についてアドバイスし、彼の心を動かします。
一方、方卓英(ほうたくえい)と柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)の恋模様も描かれました。柘榴(しゃりゅう)(しゃりゅう)は方卓英(ほうたくえい)が風神大人であることを確信し、ますます彼に惹かれていきます。
つづく