斛珠夫人 第 42 話 あらすじ/ネタバレ

柘榴(しゃりゅう)の想い

柘榴(しゃりゅう)は方卓英(ほうたくえい)のために里衣を仕立てるため、寝食を忘れて針を動かしていた。彼女の針運びには、方卓英(ほうたくえい)への深い愛情が込められているように見える。蘇姨は柘榴(しゃりゅう)を心配して休むように促すが、柘榴(しゃりゅう)は決意を固めて作業を続ける。

塔拉が里衣を受け取りに来た時、柘榴(しゃりゅう)の真心を感じて満足する。そして、奪罕の恋人が遠く離れた大徴にいるために悩んでいるという話を聞かせてくれた。柘榴(しゃりゅう)はそれを聞いて複雑な気持ちになり、部屋で一人涙を流す。

方卓英(ほうたくえい)の疑惑

方卓英(ほうたくえい)は約束通り、塔ラ王女と結婚した。しかし、結婚式の間中、彼は心の重さを隠すことができなかった。そして、洞房の夜、塔ラから贈られた里衣を見て、刺繍の仕方に覚えがあることに気づく。彼は、この刺繍をした人物が、自分が思い描く人物と同じなのではないかと疑い始める。

朝堂の動き

一方、朝堂では様々な動きがあった。季昶は、方卓英(ほうたくえい)が奪洛を追放して塔ラを娶ったという報告を受け、憂慮する。鵠庫右部と迦満国の同盟によって情勢がさらに複雑になり、奪洛が黄泉関で陽動できないことが一番の懸念だった。

帝旭(ていそく)は、この危機に対処するため、十万の京畿兵力を西南に駐屯させることを決めた。しかし、この決定は大臣たちの反対に遭う。京畿の防衛力が弱まり、帝旭(ていそく)の安全が脅かされるのではないかと懸念されたのだ。しかし、方鑑明(ほうかんめい)の支持を得た帝旭(ていそく)は、最終的にこの計画を実行することを決意し、同時に方鑑明(ほうかんめい)に五万の黄泉営官兵を天啓城に呼び戻すように要請した。

雷州諸部の使臣

雷州諸部の使臣が天啓に到着する直前、方海市(かいし)は彼らの安全を守る重要性に気づく。彼女は、帝旭(ていそく)に館驿の警備を強化するよう願い出る。しかし、その直後に蒲由馬と波南那揭が館驿から姿を消したという知らせが入る。

捜索の結果、二人は会仙楼で酒を飲んでいたことが判明する。しかし、酔っ払った波南那揭が刺客に襲われ、井戸に落ちてしまう。哨子の助けで、彼は井戸から救出されたが、この事件は方鑑明(ほうかんめい)の疑念を深める。彼は、誰かが使臣を襲撃して大徴と尼華羅の争いを引き起こそうとしているのではないかと考えた。

帝旭(ていそく)の決断

真相を究明し、情勢を安定させるため、帝旭(ていそく)は方鑑明(ほうかんめい)と方海市(かいし)と協力して芝居を打つことに決めた。朝堂で、蒲由馬は大徴の潔白を証明するために犯人を出すよう帝旭(ていそく)を強く迫る。しかし、帝旭(ていそく)は方鑑明(ほうかんめい)の調査結果を巧みに利用して蒲由馬の陰謀を暴き、彼の不正行為を指摘する。最終的に、帝旭(ていそく)は蒲由馬を館驿に軟禁し、波南那揭が目を覚ますまで更なる処置を保留することを決定した。

方海市(かいし)の決意

方海市(かいし)は、師匠である方鑑明(ほうかんめい)が自分を救うために中毒で昏睡状態になっていることを知り、心を痛める。彼女は帝旭(ていそく)にどうしてこんなことが起こったのか詰め寄るが、帝旭(ていそく)はただ黙って彼女の怒りと悲しみを受け止める。

苦悩の末、帝旭(ていそく)は方海市(かいし)に鲛珠粉の真実と、自分が抱えている深い憂慮を打ち明ける。その瞬間、方海市(かいし)は自分が背負う責任と使命を自覚し、帝旭(ていそく)と共に大徴の安寧と安定を守るために、より一層強く決意を固めるのだった。

第42話の感想

第42話は、柘榴(しゃりゅう)の切ない想いと方卓英(ほうたくえい)の疑惑、そして朝堂の複雑な動きが描かれていました。柘榴(しゃりゅう)の、方卓英(ほうたくえい)への一途な想いが伝わってくるシーンは、見ていて胸が締め付けられる思いでした。また、方卓英(ほうたくえい)が塔ラ王女から贈られた里衣を見て、刺繍の仕方に覚えがあることに気づくシーンは、今後の展開が気になるポイントです。

朝堂では、方卓英(ほうたくえい)の奪洛追放と塔ラとの結婚によって、情勢がさらに複雑になりました。帝旭(ていそく)の十万の京畿兵力を西南に駐屯させるという決断は、大臣たちの反対に遭いましたが、方鑑明(ほうかんめい)の支持を得て最終的に実行されることになりました。また、雷州諸部の使臣が襲撃される事件も発生し、大徴と尼華羅の争いを引き起こそうとする何者かの存在が浮上しました。

帝旭(ていそく)は、方鑑明(ほうかんめい)と方海市(かいし)と協力して芝居を打ち、蒲由馬の陰謀を暴きます。しかし、方鑑明(ほうかんめい)が中毒で昏睡状態に陥るという衝撃的な展開もあり、今後の展開がますます気になります。

つづく