驭鮫記(ぎょこうき)後編:月に愛を誓う 第11話 あらすじ/ネタバレ

仙師府の陰謀と御霊師への追捕

仙師府では、汝菱(じょりょう)公主の命により、逃亡した御霊師を捕獲するための作戦が密かに進行していました。朱凌(しゅりょう)は精鋭の弟子たちを率いて人間界へと派遣され、姫成羽(せいゆう)は心の中でその危険性を憂慮しながらも、阻止することはできませんでした。寧清(ねいせい) 仙師は、汝菱(じょりょう)公主の容姿を元に戻すことができる新薬を開発し、彼女をさらに扇動していました。

姫成羽(せいゆう)は朱凌(しゅりょう)に令牌を渡す際、無辜の人々を殺さないようにと忠告しますが、朱凌(しゅりょう)はそれを無視して嘲咲します。令牌の下達とともに、仙師府の弟子たちは集結し、御霊師に対する包囲網が展開されました。姫成羽(せいゆう)は複雑な思いでその様子を見守ります。弟子の姬寧(きねい)は、御霊師を守るという秘密の願いを抱きながら、この作戦に参加を誌願しました。

伝説の山を探す旅

一方、雪三月(せつさんげつ)、離殊(りしゅ)、汝鈞(じょきん)、雷澤(らいぜき)神君、飛廉(ひれん)神君の5人は、伝説の神秘の山を探すために奔走していました。山河は移り変わり、手がかりはなかなか見つかりません。そこで、彼らは別々に活動することにしました。汝鈞(じょきん)は天庭の瓶水斎に戻って古籍を調べ、離殊(りしゅ)と雪三月(せつさんげつ)は人間界で情報を集め続けることになりました。飛廉(ひれん)神君は、離殊(りしゅ)と雪三月(せつさんげつ)のために神秘なプレゼントを用意し、離殊(りしゅ)は喜びと好奇心を抱きます。

それぞれの思い

その頃、姫成羽(せいゆう)は空明(こうめい)から託された虎のぬいぐるみを握りしめ、様々な思いにふけっていました。このぬいぐるみは、かつて2人の友情の証でしたが、今は空明(こうめい)から「小さな虎のように勇敢に魔を退治せよ」という期待を込められています。しかし、姫成羽(せいゆう)は寧清(ねいせい) を裏切ることはできず、空明(こうめい)に希望を託すしかありませんでした。

夜になり、離殊(りしゅ)と雪三月(せつさんげつ)は客栈にたどり著きますが、部屋は1つしか空いていませんでした。これは偶然ではなく、飛廉(ひれん)神君の特別な計らいでした。

北淵(ほくえん)では、長意(ちょうい)は紀雲禾(きうんか)を失った悲しみに沈み、公務に没頭することで感情を押し殺していました。それを心配した洛錦桑(らくさんそう)は、空明(こうめい)に助けを求めますが、長意(ちょうい)の心を癒やすことはできません。空明(こうめい)は姫成羽(せいゆう)からの手紙を受け取り、御霊師を救出するために北淵(ほくえん)を出発することを決意します。長意(ちょうい)は迷うことなく、彼を支持しました。

洛錦桑(らくさんそう)は北淵(ほくえん)で酒造りをしながら、仙島を手に入れて紀雲禾(きうんか)との夢を葉えようと決意します。空明(こうめい)の出発で虚しさを感じた彼女は、北淵(ほくえん)を離れて新しい旅に出ることにしました。

林昊青(りんこうせい)の庇護のもと、阿紀(あき)は順調に成長し、幻形易容術を習得して賢くなりました。林昊青(りんこうせい)は彼女に何でも言うことを聞かせますが、厳しく製限することで、阿紀(あき)は外の世界への憧れを募らせていきます。ある日、阿紀(あき)は易容術を使って外に出かけますが、林昊青(りんこうせい)の警告が耳に残り、不安を感じます。

北淵(ほくえん)では、卿瑶(けいよう)と奇鋒(きほう)の対立が激化していました。奇鋒(きほう)は、長意(ちょうい)が様々な仙友や御霊師を受け入れることに不満を抱き、権力を独占しようとしていると考えていました。盧謹炎(ろきんえん)が御霊師たちを連れて北淵(ほくえん)に投降しますが、駐地問題で衝突が発生します。卿瑶(けいよう)が仲裁して事態は収拾されますが、奇鋒(きほう)の横暴さと符氏兄弟(ふしけいてい)の冷やかしによって、北淵(ほくえん)の表面的な平穏の下に闇流が渦巻いていました。

長意(ちょうい)は紀雲禾(きうんか)を失った悲しみに浸り、長老たちの抗議を無視していました。卿瑶(けいよう)は彼の苦しみを理解していますが、彼の孤独と決意を心配しています。阿紀(あき)は夢の中で何度も大きな尾を持つ男の姿を見ますが、その意味がわからず、心を乱しています。林昊青(りんこうせい)は彼女をそっと見守り、成長する度に祝ってあげています。

馭鮫記 後編:月に愛を誓う 第11話 感想

第11話は、各キャラクターの複雑な感情が交錯し、物語が大きく動き出す重要な回でした。

仙師府の陰謀が明らかになり、御霊師への迫害が本格的に始まりました。姫成羽(せいゆう)の葛藤や朱凌(しゅりょう)の冷酷さが描かれ、今後の展開が気になります。

一方、雪三月(せつさんげつ)たち一行は伝説の山を探す旅を続けています。離殊(りしゅ)と雪三月(せつさんげつ)の関係にも変化があり、今後の展開が楽しみです。

北淵(ほくえん)では、長意(ちょうい)の悲しみが深く描かれました。洛錦桑(らくさんそう)の決意や阿紀(あき)の成長も印象的でした。

また、卿瑶(けいよう)と奇鋒(きほう)の対立が激化し、北淵(ほくえん)の内部にも亀裂が生じ始めています。

つづく