驭鮫記後編:月に愛を誓う 第13話 あらすじ/ネタバレ

銀世界に迷い込んだ紀と姫寧(ひめねい)

雪に覆われた深い森の中、紀と姫寧(ひめねい)は方向を見失い、途方に暮れていた。そんな時、紀の首に下げられた真珠が不思議な光を放ち、彼女たちを導くように輝き始める。荒涼とした道を進む紀は、姫寧(ひめねい)をその場に待たせ、真珠の示す方向へと一人歩き出す。

氷の湖で再会した紀と長意(ちょうい)

森を抜けた紀は、広大な氷の湖にたどり著く。湖面を覆う厚い氷は静寂に包まれ、神秘的な雰囲気を醸し出していた。湖の突出した岩の上には、ボロボロの服を著て酔っ払っているような男の姿が。その男は、紀の夢にたびたび現れる北淵(ほくえん)の尊主?長意(ちょうい)だった。

紀は思わず長意(ちょうい)の名を呼ぶ。長意(ちょうい)は目を覚まし、二人は見つめ合う。その瞬間、空気が張り詰める。

姫寧(ひめねい)の叫びと長意(ちょうい)の疑惑

姫寧(ひめねい)の叫び声が静寂を破る。彼女は紀に逃げるように促すが、時すでに遅し。長意(ちょうい)は紀を捕らえてしまう。

長意(ちょうい)の問いかけに、紀は慌てて「大尾巴魚」と答える。その言葉に長意(ちょうい)は戸惑うが、同時に何かを思い出したような表情を浮かべる。

脱獄事件と紀の決意

その場に羅刹(らせつ)が現れ、御霊師?盧謹炎(ろきんえん)たちの脱獄を長意(ちょうい)に報告する。長意(ちょうい)は紀と姫寧(ひめねい)を北淵(ほくえん)に連れ帰るよう命じる。紀は、これは林昊青(りんこうせい)と長意(ちょうい)の確執が原因だと考え、自分の正体を隠すことを決意する。

北淵(ほくえん)での再会と苦難

北淵(ほくえん)に戻った紀たちは、盧謹炎(ろきんえん)たちとともに大殿に連行される。盧謹炎(ろきんえん)は全ての罪を被り、奇鋒(きほう)はそれを利用して厳罰を主張する。紀は長意(ちょうい)が御霊師たちと共にあるという誓いを思い出し、彼が彼らを殺すことはないはずだと信じる。

長意(ちょうい)の追及に対し、紀は機転を利かせて切り抜け、猿翼営での苦役という「罰」を受けることになる。

林昊青(りんこうせい)の決意と雪三月(せつさんげつ)の逃亡

一方、林昊青(りんこうせい)は東濂(とうれん)の長老と御霊師たちを救うため、汝菱(じょりょう)に土下座し、偽のジシバー草を差し出す。彼の計画は成功し、御霊師たちは解放されるが、林昊青(りんこうせい)は汝菱(じょりょう)のもとに残ることを選ぶ。

雪三月(せつさんげつ)と離殊(りしゅ)は逃亡中に山猫夫婦(さんびょうふうふ)に助けられ、一時的に身を隠す。しかし、姫成羽(きせいう)の失敗は寧清(ねいせい) の目から逃れず、彼は姫成羽(きせいう)を厳しく罰する。

紀の交渉と長意(ちょうい)の決断

北淵(ほくえん)に囚われたままの紀は、長意(ちょうい)に交渉を持ちかける。符恒(ふこう)の死の真相を調査する代わりに、4人の自由を要求するのだ。長意(ちょうい)は疑念を抱きながらも、彼女の申し出を受け入れる。そして、彼は密かに罠を仕掛け、偽の秘術を使って奇鋒(きほう)の陰謀を暴き、真実を世間に明らかにする。

第13話の感想

第13話は、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。雪に覆われた森で迷子になった紀と姫寧(ひめねい)、氷の湖で再会を果たした紀と長意(ちょうい)、そして北淵(ほくえん)での再会と苦難など、見どころ満載の内容でした。

特に印象的だったのは、紀と長意(ちょうい)の再会シーンです。夢の中で何度も見ていた長意(ちょうい)が目の前に現れ、紀は驚きと喜びを同時に感じている様子が伝わってきました。また、長意(ちょうい)の戸惑いながらもどこか懐かしそうな表情も印象的でした。

一方、北淵(ほくえん)では盧謹炎(ろきんえん)たちの脱獄事件が勃発し、紀は苦難に巻き込まれていきます。しかし、彼女は機転を利かせて切り抜け、長意(ちょうい)の信頼を勝ち取ります。

また、林昊青(りんこうせい)の決意と雪三月(せつさんげつ)の逃亡、そして奇鋒(きほう)の陰謀が暴かれるなど、サブストーリーも充実していました。

つづく