驭鮫記(ぎょこうき)後編:月に愛を誓う 第9話 あらすじ/ネタバレ
万花穀と北淵(ほくえん)の軍勢が対峙する中、大戦の危機が迫る。命の残り少ない御霊師?紀雲禾(きうんか)は、無益な戦争を阻止するため、決死の覚悟で動き出す。彼女は最後の力を振り絞り、寧清(ねいせい) と汝菱(じょりょう)の陰謀を阻止し、天下に安寧をもたらそうと決意する。
空明(こうめい)は、紀雲禾(きうんか)の勇気と決意に心を打たれ、潜在能力を引き出す薬を授け、北淵(ほくえん)の卿瑶(けいよう)との密会を手助けする。卿瑶(けいよう)との対面を果たした紀雲禾(きうんか)は、自身の死期が近いこと、そして長意(ちょうい)の力を回復させるために鲛珠を返還したいという願いを伝える。戦争を阻止し、北淵(ほくえん)を守るために命を懸けるという彼女の誠意と決意は、卿瑶(けいよう)の心を動かし、両者は和平への道を模索し始める。
一方、朱凌(しゅりょう)は、万花穀と北淵(ほくえん)が両敗俱傷となるのを狙い、裏で闇躍する。彼は瞿暁星(くぎょうせい)と東濂(とうれん)の長老を脅迫し、万花穀を北淵(ほくえん)に宣戦布告させる。長意(ちょうい)は北淵(ほくえん)の仙衆を率いて備えるが、万花穀の軍勢が迫り、緊張は最高潮に達する。長意(ちょうい)は万花穀の撤退を呼びかけるが、朱凌(しゅりょう)の脅迫により、やむなく戦いを開始する。
まさに戦いが始まろうとしたその時、紀雲禾(きうんか)、卿瑶(けいよう)、空明(こうめい)が駆けつける。紀雲禾(きうんか)は、寧清(ねいせい) と汝菱(じょりょう)の陰謀を万花穀に明かし、空明(こうめい)が寒霜を抑える薬を開発したことを伝える。さらに卿瑶(けいよう)は、狐王の娘として万花穀を受け入れ、共に外敵と戦うことを宣言する。紀雲禾(きうんか)の誠意と勇気に心を打たれた万花穀の御霊師たちは、北淵(ほくえん)に加勢し、共に敵に立ち向かうことを決意する。
しかし、朱凌(しゅりょう)が突如現れ、寒霜の力で万花穀の御霊師たちを氷漬けにしてしまう。紀雲禾(きうんか)は、自身の命を顧みず霊力を振り絞って狐火で寒霜を解き放つが、力尽きて倒れてしまう。長意(ちょうい)は悲しみに暮れるが、紀雲禾(きうんか)を救うことはできない。
紀雲禾(きうんか)の死を受け入れられない長意(ちょうい)は、彼女が自分を欺いているのではないかと疑う。しかし、紀雲禾(きうんか)はすでに心の底から彼を許しており、彼に恨みを抱かず、前に進んでほしいと願っていた。洛錦桑(らくさんそう)と空明(こうめい)の到著は、長意(ちょうい)の悲しみをさらに深める。彼は紀雲禾(きうんか)を守れなかったことを悔やみ、洛錦桑(らくさんそう)は空明(こうめい)を責める。
卿瑶(けいよう)は、紀雲禾(きうんか)の霊前で懺悔し、彼女の遺誌を継ぎ、万花穀の御霊師たちを大切に守り、北淵(ほくえん)の平和を守ることを誓う。雪三月(せつさんげつ)と離殊(りしゅ)は、玉露霊芝を持って駆けつけるが、紀雲禾(きうんか)の死を知り、悲しみに暮れる。汝鈞(じょきん)は、流星から紀雲禾(きうんか)の死を悟り、彼女の運命を嘆く。彼は朱凌(しゅりょう)を厳罰に処し、暴虐の道を歩む汝菱(じょりょう)を諭そうとするが、最終的には禁足処分にするしかない。
青姫(せいき)は、紀雲禾(きうんか)の遺書を受け取り、寧清(ねいせい) が寧若初(ねいじゃくしょ)を殺害した真実を知る。彼女は、寧清(ねいせい) の寿命が尽きる時を待ち、愛する人の仇を討つことを決意する。紀雲禾(きうんか)は亡くなったが、彼女の勇気と知恵は、これからも週りの人々を励まし、正義と平和のために戦い続ける。
馭鮫記 後編:月に愛を誓う 第9話 感想
第9話は、物語の大きな転換点となる重要な回でした。紀雲禾(きうんか)の命を懸けた決意と行動、そして彼女の死は、多くの登場人物に大きな影響を与えました。
特に印象に残ったのは、紀雲禾(きうんか)の揺るぎない信念と勇気です。彼女は自分の命が残り少ないことを知りながらも、無益な戦争を阻止するために奔走しました。そして、彼女は命を犠牲にして、万花穀と北淵(ほくえん)の和平を実現させました。
また、長意(ちょうい)の悲しみと苦悩も胸を打つものでした。彼は紀雲禾(きうんか)を心から愛しており、彼女の死を受け入れることができません。しかし、彼は紀雲禾(きうんか)の願いを尊重し、前に進むことを決意します。
つづく