玉面桃花 ~福を呼ぶ契約結婚~ 第30話 あらすじ/ネタバレ
許清嘉は今や大官となり、京城的戸部で働いている。しかし、地位が高くなればなるほど、崖っぷちを綱渡りするような危険も伴う。傅太師一派は、寧王ですら三分の恐怖を抱くほど、彼らの間には解き明かせない因縁がある。高正と賈権は、命を落とす危険もあると許清嘉に忠告したが、彼はそれでも決意を曲げなかった。
一夜明けた後、許清嘉は賈相のもとを訪ねる。そこで、賈相と彼の父は若い頃、親友であったことが判明する。しかし、許父が後に小県の県丞に左遷された真相は複雑で、誰もその真相を知らない。賈相自身も、傅太師を倒すのは容易ではないと理解しており、許清嘉に大成することを期待し、太子が即位する前に決着をつけることを望んでいる。
一方、崔五郎も手をこまねいてはいなかった。彼は若柒の世話をしていた乳母を見つけ、若柒が毒殺されたことを知る。寧王はそれを聞いて心が張り裂けそうになり、傅太師の仕業だと考える。自分が目立つことで、若柒を死なせてしまったと後悔する。
許清嘉と賈相が旧交を温めている間に、胡嬌は玉娘(たまむすめ)に会いに行く。そこで、玉満楼の経営が芳しくないことを知る。胡嬌は二言目には手を貸し、玉満楼の二当家に就任する。彼女の提案により、玉満楼は「曲水流觴」という新しい遊びを導入し、たちまち人気を集め、文人雅士の集う場所となる。
許清嘉は戸部での初日、書類整理を命じられ、主管の劉猛から簡単な説明を受ける。しばらくして、馮大人は賈相の指示に従い、許清嘉に戸部の帳簿を調べさせ、人目を引かないように注意するよう忠告する。
賈継芳は胡嬌が玉満楼の二当家になったことを聞きつけ、手下を連れて嫌がらせをし、胡嬌を辱める。もともと文才のない胡嬌は、この騒動でさらに落ち込む。玉娘(たまむすめ)の会計を手伝った後、彼女は不機嫌なまま家に帰る。
戸部での帳簿調査は難航を極める。書類は倉庫に保管されており、入庫には層を重ねた承認が必要で、まるで難関を突破するかのようだ。許清嘉は毎回、少しでも多くの情報を集めようと努力する。高正も彼の苦境を察し、注意深く行動するよう忠告する。
この騒動の後、胡嬌は自分が許清嘉にふさわしいのか疑問を抱き始める。賈継芳の言葉が彼女の心に刺さる。許清嘉は胡嬌の様子に異変を感じ、理由を尋ねるが、彼女は自分の気持ちを押し殺してしまう。
努力の甲斐あって、許清嘉は軍資金の記録を調べているうちに、万民傘の調令に関連する手がかりを発見する。彼はその手がかりを追ううちに、銭成羽という人物が食糧問題で処刑されたことを知る。銭成羽は亡くなったが、この手がかりは断ち切ることができず、許清嘉は追跡を続けることを決意する。
高正は戸部では話しにくいことを理解し、許清嘉と崔五郎に玉満楼で会う約束をする。許清嘉は玉娘(たまむすめ)から賈継芳が訪ねてきたことを聞き、胡嬌を気遣ってすぐに家に帰る。彼は胡嬌に、人の目を気にする必要はない、二人で幸せになることが一番大切だと伝える。しかし、胡嬌の心にはまだわだかまりが残る。彼女は許清嘉が自分を娶った理由は恩返しのためかもしれないと考え、二人の関係が理解できない。
30話の感想
第30話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。許清嘉は戸部で危険な任務に就き、傅太師との戦いが本格化します。また、胡嬌は玉満楼の二当家となり、新たな一面を見せます。
許清嘉は命を落とす危険もあると知りながら、戸部で帳簿を調べる決意をします。彼の勇気と正義感は、見ていて胸が熱くなりました。一方で、高正や賈相の忠告が彼の身を案じる気持ちを表しており、彼らの友情が感じられました。
胡嬌は玉満楼の二当家として、新たな才能を発揮します。彼女のアイデアで玉満楼は繁盛し、文人雅士の集う場所となります。しかし、賈継芳からの嫌がらせや、許清嘉への思いに悩む姿は、彼女の繊細な一面を垣間見せてくれました。
第30話は、許清嘉と胡嬌の成長、そして傅太師との戦いの始まりを描いた重要な回でした。今後の展開がますます楽しみです。
つづく