馭鮫記(ぎょこうき)前編:月に君を想う 第11話 あらすじ/ネタバレ

林昊青(りんこうせい)と紀雲禾(きうんか)は数日間の修行を経て、ついに鎖霊陣法の真髄をマスターした。そして、3日後に張仙使(ちょうせんし)が万花穀を訪れる際に、行動を起こすことを密かに決意する。林滄瀾(りんそうらん)は彼らの計画を察知しながらも、表面上は平静を装い、内心では林昊青(りんこうせい)を穀主の座に就かせるために、自らを犠牲にする覚悟を決めていた。同時に、林滄瀾(りんそうらん)は靈丹を卿舒(けいしゅ)に返還し、彼女を束縛から解放して、家族のもとへ帰す。

長意(ちょうい)は彼らの計画を知ると、参加を強く主張する。紀雲禾(きうんか)は林昊青(りんこうせい)の意見を求め、彼は内心では仮対していたものの、しぶしぶ承諾する。長意(ちょうい)は紀雲禾(きうんか)と林昊青(りんこうせい)が二人きりになることに嫉妬し、焦りながら門外で待機する。林昊青(りんこうせい)は荷物をまとめ、いつでも出発できる状態の紀雲禾(きうんか)を見送り、別れと不安で胸がいっぱいになる。彼は紀雲禾(きうんか)に留まるように説得しようとするが、長意(ちょうい)は彼女に望むような安定した生活を与えることはできないと考える。しかし、紀雲禾(きうんか)の決意は固く、長意(ちょうい)と共に人生を歩むことを誓う。林昊青(りんこうせい)は心を痛めながらも、大事が成し遂げられた後に紀雲禾(きうんか)に自分の気持ちを打ち明けることを決意する。

3日が経ち、張仙使(ちょうせんし)一行が万花穀に到著する。林滄瀾(りんそうらん)は、長意(ちょうい)の尾から作られた仙珠を披露し、長意(ちょうい)を調教して順徳仙姫の歓心を買おうと約束する。張仙使(ちょうせんし)は満足して去り、莫大な褒美を残していく。

一方、紀雲禾(きうんか)は卿舒(けいしゅ)と密会し、計画を実行に移す。林滄瀾(りんそうらん)は彼らの企みを察知しながらも、知らないふりをして卿舒(けいしゅ)を約束の場所に向かわせる。花畑の中で、静かに激しい戦いが始まる。卿舒(けいしゅ)は多くの敵に囲まれても怯むことなく、陰魂針で紀雲禾(きうんか)を襲撃するが、長意(ちょうい)が駆けつけて彼女を救う。紀雲禾(きうんか)と林昊青(りんこうせい)は協力して鎖霊陣を起動させ、卿舒(けいしゅ)を閉じ込めて迷薬をかける。

戦いの最中、紀雲禾(きうんか)は長意(ちょうい)が負傷していることに気づき、洛錦桑(らくきんそう)に彼を治療のために連れ戻すよう命じる。卿舒(けいしゅ)はそれを察知し、林昊青(りんこうせい)と紀雲禾(きうんか)の関係を壊そうと挑発するが、林昊青(りんこうせい)は動じない。一方、林滄瀾(りんそうらん)は張仙使(ちょうせんし)を送り出した後、林昊青(りんこうせい)は解毒剤を求め、穀主の座を継ぐ決意を表明する。しかし、林滄瀾(りんそうらん)は試練と称して、林昊青(りんこうせい)に自分の命を奪うように要求し、彼の冷酷さと決意を試す。林昊青(りんこうせい)が躊躇していると、林滄瀾(りんそうらん)は自分が障害者ではないことを突然明かし、林昊青(りんこうせい)の計画をすべて見抜いていたことを告げる。

林昊青(りんこうせい)は驚き、卿舒(けいしゅ)に操られている紀雲禾(きうんか)を助けようとするが、林滄瀾(りんそうらん)に阻止される。林滄瀾(りんそうらん)は生死を賭けて、林昊青(りんこうせい)に自分と紀雲禾(きうんか)のどちらかを選ぶように迫る。林昊青(りんこうせい)は心を痛めながらも、手を下すことができない。その時、林滄瀾(りんそうらん)は寒霜毒の発作を起こし、体が急速に凍結していく。実は、彼も被害者の一人だったのだ。林昊青(りんこうせい)は絶望の中で、林滄瀾(りんそうらん)の首の後ろにある霜花の印を見つけ、ようやく真実を知る。彼は霊力で彼を救おうとするが、時すでに遅かった。林滄瀾(りんそうらん)は息を引き取る間際に、紀雲禾(きうんか)を利用して林昊青(りんこうせい)を鍛えた理由と、真の敵と戦うという希望を明かす。

卿舒(けいしゅ)が駆けつけ、林滄瀾の死を目の当たりにして悲しみに暮れる。彼女は穀主の令牌を取り出し、自分の靈丹を破壊し、林滄瀾と共に黄泉に赴くことを誓う。林昊青(りんこうせい)と紀雲禾(きうんか)はそれを目撃し、驚きと共に林滄瀾と卿舒(けいしゅ)の深い愛情と犠牲を理解する。

一方、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)は離殊(りしゅ)を失った悲しみに浸り、酒に溺れていた。そこに離殊(りしゅ)の魂が現れ、雪三月(せつさんげつ)を解放するように懇願する。雪三月(せつさんげつ)は山洞に閉じ込められ、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)を恋しく思いながらも、逃げ出すことができない。最終的に、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)の助けを得て、雪三月(せつさんげつ)は仙草を探して離殊(りしゅ)を救う旅に出る。そして、紀雲禾(きうんか)は林滄瀾と卿舒(けいしゅ)が残した謎に直面し、未来に不安と迷いを感じながら、物語は続く。

第11話 感想

第11話は、緊張感と感動が入り混じった展開で、視聴者を釘付けにする内容でした。特に、林滄瀾と卿舒(けいしゅ)の深い愛情と犠牲には心を打たれました。

林滄瀾は、林昊青(りんこうせい)を穀主にするために、自分の命を犠牲にする覚悟を決めていました。彼は障害者であることを隠し、張仙使(ちょうせんし)を欺き、計画を進めていました。しかし、彼の真の目的は、林昊青(りんこうせい)を鍛え、真の敵と戦う力を与えることでした。林滄瀾の死は、林昊青(りんこうせい)にとって大きな衝撃となり、彼の成長に大きな影響を与えるでしょう。

卿舒(けいしゅ)は、林滄瀾への愛と忠誠心から、彼と共に命を絶つことを決意しました。彼女は穀主の令牌を破壊し、自分の靈丹を砕き、林滄瀾と共に黄泉に赴きました。卿舒(けいしょ)の強い意誌と深い愛情は、視聴者の心に深い感動を与えました。

また、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)と離殊(りしゅ)の物語も感動的でした。離殊(りしゅ)の魂が現れ、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)に雪三月(せつさんげつ)の解放を懇願しました。青羽鸞鳥(せいうらんちょう)は離殊(りしゅ)の願いを聞き入れ、雪三月(せつさんげつ)の救出に協力しました。このシーンは、愛と友情の大切さを改めて教えてくれました。

つづく