馭鮫記(ぎょこうき)前編:月に君を想う 第7話 あらすじ/ネタバレ

紀雲禾(きうんか)は、万華穀の奥深くに隠された貴重な寒霜解薬を見つけました。彼女は薬の重要性を知り、すぐに一部を翟暁星(てきしょうせい)に託して、この束縛の地から逃げるように促します。翟暁星(てきしょうせい)は戸惑い、解薬の由来を疑問に思いますが、紀雲禾(きうんか)は時間がないため、後で全てを説明すると約束します。その後、彼女は残りの解薬を洛錦桑(らくきんそう)に託してすぐに立ち去るように促し、自身は思過窟に囚われた長意(ちょうい)を救出するため、洛錦桑(らくきんそう)と合流することを決意します。

一方、林滄瀾(りんそうらん)は9人の長老と共に、再び十方陣を起動させ、逃走した青羽鸞鳥(せいうらんちょう)を封印しようとします。林昊青(りんこうせい)は、大局のため、雪三月(せつさんげつ)に離殊(りしゅ)を殺すように強要しますが、雪三月(せつさんげつ)は瀕死の離殊(りしゅ)を見て、心を痛め、動けなくなります。青羽鸞鳥(せいうらんちょう)は、最愛の寧若初(ねいじゃくしょ)が亡くなったことを知り、悲しみに暮れ、怒りを林滄瀾(りんそうらん)らにぶつけ、一人だけで彼らを圧倒します。

雪三月(せつさんげつ)は深い悲しみと失望に浸り、離殊(りしゅ)が自分に近づいた真の目的が青羽鸞鳥(せいうらんちょう)を救うためだったことに気づきます。騙されたことに心を痛めた彼女は、離殊(りしゅ)の霊丹を彼に返し、二人の関係を断ち切ります。その時、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)は驚異的な力を発揮し、林滄瀾(りんそうらん)らと激戦を繰り広げます。卿舒(けいしゅ)は、その隙に雪三月(せつさんげつ)を襲撃しますが、離殊(りしゅ)は身を挺して彼女を守り、霊力を使い果たして灰となってしまいます。雪三月(せつさんげつ)は離殊(りしゅ)の遺体を抱きしめ、涙を流しながら青羽鸞鳥(せいうらんちょう)に救われます。

林滄瀾(りんそうらん)らは立て直し、ついに十方陣を起動させます。青羽鸞鳥(せいうらんちょう)はそれに負けず、翼を広げ、無数の金剣を飛ばして、再び林滄瀾(りんそうらん)らを撃破します。離殊(りしゅ)は最後の瞬間に、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)に雪三月(せつさんげつ)を連れて行くように懇願し、姿を消します。林昊青(りんこうせい)が思過窟に到著すると、そこは静まり返っており、紀雲禾(きうんか)と長意(ちょうい)が十方陣に閉じ込められていると推測します。

昏睡状態から目覚めた紀雲禾(きうんか)は、長意(ちょうい)が重傷を負っていることに気づきます。彼女は霊力で彼を癒そうとしますが、自身も霊力を失っていることに気づきます。長意(ちょうい)の苦痛を軽減するため、彼女は水を探して傷を洗うことにします。密林の中で、彼女は小川と小さな木小屋を見つけます。そこはかつて青羽鸞鳥(せいうらんちょう)が住んでいた場所でした。川の水で長意(ちょうい)の傷は徐々に回復していきます。紀雲禾(きうんか)は彼に著替えを持ってきて、長意(ちょうい)が彼女の入浴を手伝おうとするのを断ります。長意(ちょうい)は彼女に自分が丹精込めて育てた花をプレゼントします。二人は愛を交わしますが、紀雲禾(きうんか)の心には未来への不安がよぎります。

長意(ちょうい)と紀雲禾(きうんか)の失踪に激怒した林滄瀾(りんそうらん)は、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)と雪三月(せつさんげつ)を捕らえるために人手を増やし、同時に閉関修炼中の師匠に叱責されることを恐れます。卿舒(けいしゅ)は林滄瀾(りんそうらん)に罪を認め、雪三月(せつさんげつ)と離殊(りしゅ)が密会していた藤の木を切り倒して人々に戒めることを提案しますが、林滄瀾(りんそうらん)はそれを教訓として残しておくことにします。

林昊青(りんこうせい)は、紀雲禾(きうんか)と長意(ちょうい)の失踪で落ち込み、翟暁星(てきしょうせい)の尋問を誌願しますが、実際には彼を助けます。翟暁星(てきしょうせい)は拷問を受けますが、秘密を守り通し、林昊青(りんこうせい)は彼を密かに治療し、十方陣の出口で紀雲禾(きうんか)を待つように指示します。

紀雲禾(きうんか)と長意(ちょうい)は川辺で時間を過ごし、彼女の罪悪感は日に日に増していきます。長意(ちょうい)は紀雲禾(きうんか)のために魚を捕まえ、二人は温かい時間を過ごします。しかし、紀雲禾(きうんか)は、自分と長意(ちょうい)の愛が嘘の上に成り立っていることを心配し、真実が明らかになった後、長意(ちょうい)が自分のもとを去ってしまうのではないかと恐れています。偶然、紀雲禾(きうんか)は川の水に異常な霊力があることに気づき、その霊力に沿って十方陣の出口を見つけられると信じています。しかし、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)の附霊が彼らの最大の障害となります...。

第7話の感想

第7話は、緊張感と感動が入り混じった素晴らしいエピソードでした。紀雲禾(きうんか)と長意(ちょうい)の切ないラブストーリー、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)と離殊(りしゅ)の悲劇的な運命、そして林滄瀾(りんそうらん)と雪三月(せつさんげつ)の複雑な関係など、見どころ満載でした。

特に印象に残ったのは、離殊(りしゅ)が雪三月(せつさんげつ)を救うために命を落としたシーンです。離殊(りしゅ)は雪三月(せつさんげつ)を心から愛しており、彼女を守るために自分の命を犠牲にしました。雪三月(せつさんげつ)は離殊(りしゅ)の死に深い悲しみを覚え、青羽鸞鳥(せいうらんちょう)と共に林滄瀾(りんそうらん)らに復讐を誓います。

また、紀雲禾(きうんか)と長意(ちょうい)のラブストーリーも感動的でした。二人は互いに愛し合っていますが、十方陣に閉じ込められており、未来は不透明です。紀雲禾(きうんか)は長意(ちょうい)を救うためにあらゆる手段を尽くしますが、果たして二人は無事に十方陣から脱出できるのでしょうか?

つづく