猟罪図鑑~見えない肖像画~ 第13話 あらすじ/ネタバレ

病院のベッドで、柳小葉(リウ・シャオイエ)はゆっくりと這うカタツムリを優しい眼差しで見つめていた。そこに、沈翊(シェン・イー)が現れ、医師として診察を始めるのではなく、カタツムリの話題を振る。この会話から、沈翊(シェン・イー)は心中に一つの推測を抱く。

小刘は、柳小葉(リウ・シャオイエ)が犯人について語った曖昧な情報を沈翊(シェン・イー)に伝える。沈翊(シェン・イー)は、その断片的な情報をもとに、犯人の顔の各パーツを複数描き出す。小刘の疑問に対し、沈翊(シェン・イー)は、薬の影響で柳小葉(リウ・シャオイエ)の知覚は繊細だが歪曲されやすく、関連情報を透視的に再構成する必要があると説明する。

綿密な照合と分類を経て、二人は最終的に3つの不完全な顔を描き出す。これは、柳小葉(リウ・シャオイエ)が集団強姦被害にあった可能性を示唆していた。沈翊(シェン・イー)の励ましを受け、小刘は勇気を振り絞り、頭蓋骨解剖学の知識を使って、肖像画を一つずつ完成していく。この過程で、沈翊(シェン・イー)の思考は子供の頃に遡り、絵画の師匠である許意多(シュー・イードゥオ)との日々を思い出す。

幼い沈翊(シェン・イー)は、街中で落書きをしていたところ、許意多(シュー・イードゥオ)と出会う。自由な創作を拒否する沈翊(シェン・イー)に対して、許意多(シュー・イードゥオ)は独自の視点で、真の芸術の自由を探求する道に導くと約束する。許意多(シュー・イードゥオ)的熱心な指導のもと、沈翊(シェン・イー)は絵画の技術を習得するだけでなく、色彩の背後にある生命力を深く理解し、師弟の情は日増しに深まっていく。

肖像画の手がかりから、胡所長は3人の男子学生を迅速に特定し、取り調べを行う。彼らは、計画的な集団強姦を認めた。柳小葉(リウ・シャオイエ)は内向的な性格だったため、彼らの標的にされたのだ。あるパーティーの後、3人は柳小葉が酔っ払っている隙に、無理やり麻酔薬を飲ませて残虐な行為を行い、現場を巧妙に掃除していた。

沈翊は肖像画の微妙な違いに気付き、顔を塗りつぶすことで、隠された蝶の模様を発見する。これは、柳小葉の心の傷の象徴だった。柳妈妈(りゅうまま)は、多年前、仕事が忙しかったため、柳小葉を趣味の教室に通わせていたが、そこで男性教師から猥褻行為を受けたことを思い出す。娘の名誉を守るため、彼女は沈黙を選んだ。

柳小葉の心の傷を完全に癒やし、同様の悲劇を防ぐため、沈翊は事件の徹底的な調査を決意し、その男性教師を逮捕することに成功する。同時に、彼は男性教師が収集していた蝶の標本を自然に放流し、被害者の心の救済と慰めを意味する。

事件解決の安堵感に浸っていた沈翊だったが、許意多(シュー・イードゥオ)夫妻が溺死したという知らせを受け、悲しみに打ちひしがれる。現場に駆けつけた沈翊は、何も変わっていないことに気づくが、恩師の姿はなかった。許意多の家で、沈翊は自分が子供の頃に描いた絵と、7年前に自分が焼却したはずなのに奇跡的に復活した作品を発見する。每一筆は、恩師への深い追慕の念が込められていた。

許意多の突然の死を受け、沈翊は悲しみの中で、肖像画家兼警察官としての使命を再確認する。彼は、芸術も正義も心の奥底に消えない炎であり、自分を導いてくれることを悟る。そして、許意多の教えと期待は、彼が歩み続ける力となるだろう。

猟罪図鑑~見えない肖像画~ 第13話 感想

第13話は、沈翊の過去と現在の事件が交錯し、深い感動と衝撃を与えてくれるエピソードでした。柳小葉が遭遇した悲惨な事件と、沈翊が犯人を追う過程は、人間の心の闇と光を浮き彫りにしています。

沈翊の恩師である許意多の死は、彼の心に大きな穴を開けました。しかし、許意多が遺した言葉と絵は、沈翊が前に進むための力となるでしょう。また、柳小葉の心の傷が癒され、新たな一歩を踏み出す姿にも希望を感じました。

第13話は、芸術と正義がいかに深く結びついているかを教えてくれる物語でした。沈翊は、肖像画という独自の才能を使って、被害者の声を代弁し、悪を裁くという使命を果たしています。

つづく