風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第11話 あらすじ/ネタバレ

夜闇に包まれた倉庫に、薛旭(せつぐく)の姿が不意に現れた。険しい表情を浮かべ、裴行倹(はいこうけん)を捕らえるよう命じる。裴行倹(はいこうけん)は必死に弁明するが、薛旭(せつぐく)の耳には庫狄瑠璃(るり)の訴えしか届かない。彼は鉄面皮に裴行倹(はいこうけん)を停学処分とした。怒りを抑えきれない裴行倹(はいこうけん)は、庫狄瑠璃(るり)に真相を確かめようと彼女の元を訪れるが、応答はない。

通りかかった曹吾(そうご)は裴行倹(はいこうけん)の窮状を聞き、胡商大会に連れて行くことを提案する。胡商大会は、商人が集う賑やかなイベントだ。各夾纈店は自慢の衣装を披露し、優勝を目指している。庫狄瑠璃(るり)と阿霓(あねい)も会場を歩いていると、裴行倹(はいこうけん)が現れ、庫狄瑠璃(るり)のツボを突いて動けなくする。彼は、恋人亡き後も胡商大会に顔を出す庫狄瑠璃(るり)の冷酷さを責める。庫狄瑠璃は裴行倹(はいこうけん)のツボを解いてもらい、急いでその場を離れる。

しかし、トイレに行こうとした庫狄瑠璃は、衣装を盗まれてしまう。裴行倹(はいこうけん)は衣装を取り戻し、告訴を取り下げるよう懇願するが、庫狄瑠璃は応じない。その隙に、胡商大会の主催者を名乗る胡人が現れ、衣装を騙し取る。裴行倹(はいこうけん)は騙局を見抜き、衣装を取り戻す代わりに告訴を取り下げると約束するが、庫狄瑠璃は自分で追いかける。

胡商大会の衣組の競技が始まる。如意夾纈店は庫狄瑠璃の不在で苦戦するが、阿霓(あねい)の懇願により競技は延期される。そんな中、庫狄瑠璃は裴行倹(はいこうけん)と共に衣装を取り戻し、駆けつける。しかし、曹記(そうき)夾纈店の華やかな衣装が人々の目を奪う。如意夾纈店の番になると、裴行倹(はいこうけん)は姿を見せないが、庫狄瑠璃は諦めずに舞台に上がる。

阿霓(あねい)が作った花籠裙は、風に揺れる花のように美しい。庫狄瑠璃は軽蔑の視線を浴びながらも、見事な舞を披露し、花籠裙の魅力を最大限に引き出す。彼女の舞姿に魅瞭された裴行倹(はいこうけん)は、悄然と姿を消す。

夜が更け、阿霓(あねい)は胡商大会の成功に興奮して眠れない。一方、庫狄瑠璃は裴行倹の善意と勇気を思い返す。潘(はん)内侍と卓錦娘(たくきんじょう)は小順子(しょう じゅんし)を拷問し、小豆子(しょうずし)の秘密を聞き出そうとするが、小順子(しょう じゅんし)は小豆子(しょうずし)の師匠については明かさず、小豆子(しょうずし)が宮廷を去ったことだけを明かす。

一方、裴行倹と裴炎(はいえん)は四門学倉庫で衝撃的な発見をする。薛旭(せつぐく)が深夜に護送していたのは、私藏の甲冑だった。この発見は、李明(りめい)が謀仮を企てていることを示唆する。夜闇に包まれた倉庫で、忠誠と裏切りの戦いが静かに始まろうとしている。

第11話感想

第11話は、裴行倹と庫狄瑠璃の誤解が深まり、緊張が高まる回だった。裴行倹は庫狄瑠璃の訴えに納得できず、彼女を問い詰める。しかし、庫狄瑠璃は自分の事情を明かさず、裴行倹の怒りを買う。

一方、胡商大会では、如意夾纈店と曹記(そうき)夾纈店の対決が繰り広げられる。如意夾纈店は庫狄瑠璃の不在で苦戦するが、阿霓(あねい)の機転で競技は延期される。しかし、曹記(そうき)夾纈店の華やかな衣装が人々の目を奪い、如意夾纈店は苦戦を強いられる。

そんな中、裴行倹は庫狄瑠璃の衣装を取り戻し、彼女に訴えを取り下げるよう懇願する。しかし、庫狄瑠璃は応じず、自分で衣装を取り戻そうとする。

裴行倹と庫狄瑠璃の誤解は解けるのか?如意夾纈店は胡商大会で優勝できるのか?今後の展開が気になる回だった。

つづく