風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第13話 あらすじ/ネタバレ

今日、宮中では旧暦の5日、孫徳成(そんとくせい)は慣例に従い、宮外へ買い物に出かける。魏林(ぎりん)は孫徳成(そんとくせい)が何らかの企みを持っていることに気づき、小豆子(しょうずし)と密会するのではないかと推測する。しかし、魏林(ぎりん)自身は宮を離れることができないため、卓錦娘(たくきんじょう)に報告する。卓錦娘(たくきんじょう)は鄧七娘(とうしちじょう)に孫徳成(そんとくせい)を尾行させ、彼の動向を探るように命じる。

一方、庫狄瑠璃(るり)も孫徳成(そんとくせい)が外出することを知り、焦燥に駆られる。侍女である阿霓(あねい)の監視が厳しいため、抜け出すことができない。しかし、機転を利かせた庫狄瑠璃(るり)は、「部屋にネズミがいる」と嘘をつき、阿霓(あねい)の注意を逸らすことに成功する。そして、変装して斗笠を被り、市場に紛れ込む。

街は賑わっており、商人が行き交う。庫狄瑠璃(るり)は酒楼の屋上で辛抱強く待っていると、ついに孫徳成(そんとくせい)を見つけ出す。彼女は急いで階段を下り、人混みをかき分けながら、孫徳成(そんとくせい)に手を振る。その様子を阿霓(あねい)と裴行倹(はいこうけん)も発見し、裴行倹(はいこうけん)は庫狄瑠璃(るり)の安全を心配して、すぐに彼女を守ろうと駆け下りる。

一方、孫徳成(そんとくせい)を追跡していた鄧七娘(とうしちじょう)は、偶然曹吾(そうご)と遭遇する。簡単な挨拶を交わした後、鄧七娘(とうしちじょう)は追跡を続けるが、孫徳成(そんとくせい)を見失ってしまう。焦った彼女は、衛兵に通報し、孫徳成(そんとくせい)は誤って逮捕されてしまう。

孫徳成(そんとくせい)が捕らえられたのを見た庫狄瑠璃(るり)は、焦燥に駆られるが、裴行倹(はいこうけん)にツボを突かれて動けなくなってしまう。裴行倹(はいこうけん)は彼女を無事に家に送り届け、宮殿に戻って自首しようとするのを必死に止める。そして、阿霓(あねい)に彼女を見張るように命じる。しかし、夜が更けると、庫狄瑠璃(るり)は阿霓(あねい)が眠っている隙に、宦官の服に著替えて宮殿に戻る。孫徳成(そんとくせい)と小順子(しょう じゅんし)を救出する決意だ。

宮殿に戻った庫狄瑠璃(るり)は、衛兵の妨害を無視して、手配書を引き裂き、自分の正体を明かし、宮殿に入ることに成功する。裴行倹(はいこうけん)と阿霓(あねい)も後を追うが、彼女が奥深く入っていくのを見送るしかない。

潘(はん)内侍は、孫徳成(そんとくせい)を厳しく尋問するが、彼は庫狄瑠璃(るり)の居場所を明かすことを拒否する。そのとき、庫狄瑠璃(るり)が自首し、すべての罪を自分一人で引き受け、小順子(しょう じゅんし)と孫徳成を守ろうとする。潘(はん)内侍は手柄を立てたい気持ちはあるものの、卓錦娘(たくきんじょう)が戻っていないため、とりあえず小順子(しょう じゅんし)を解放し、庫狄瑠璃(るり)を厳罰に処して投獄する。

卓錦娘(たくきんじょう)は知らせを聞いて駆けつけ、庫狄瑠璃(るり)の変装と否定に激怒する。そして、彼女の縫製の技術の出どころを問い詰め、独学であるという言葉を信じようとしない。庫狄瑠璃は、卓錦娘(たくきんじょう)の言葉から深い嫉妬と憎しみを感じ取り、孫徳成の示唆から、卓錦娘(たくきんじょう)こそが自分が探している仇敵ではないかと疑い始める。

一方、孫徳成は怪我をした小順子(しょう じゅんし)の面倒を見る。2人の間には誤解はあるものの、深い絆で結ばれている。阿霓(あねい)は、庫狄瑠璃の手紙を安四郎(あんしろう)に渡す。安四郎(あんしろう)は、庫狄瑠璃の勝手さに呆れながらも、彼女の決意と勇気を理解している。

孫徳成は、庫狄瑠璃に会いに行く方法を探し出し、獄中で情報交換をする。孫徳成は、庫狄瑠璃の慎重さを喜び、密かに助けを提供する。庫狄瑠璃は、卓錦娘(たくきんじょう)の真の姿を暴き、自分と母親の汚名を晴らす方法を密かに考えている。権力、復讐、真実をめぐる宮廷闘争が静かに幕を開ける。

第13話の感想

第13話は、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。庫狄瑠璃の決意と勇気、孫徳成と小順子(しょう じゅんし)の絆、そして卓錦娘(たくきんじょう)の嫉妬と憎しみなどが描かれ、今後の展開がますます楽しみになりました。

特に印象的だったのは、庫狄瑠璃が孫徳成を救うために宮殿に侵入するシーンです。彼女の行動力と覚悟には、感動を覚えました。また、孫徳成が小順子(しょう じゅんし)を庇う姿も、彼の優しさと責任感が伝わってきました。

一方で、卓錦娘(たくきんじょう)の言動には、複雑な感情を抱きました。彼女の嫉妬と憎しみは理解できる部分もありますが、その行動はあまりにも身勝手です。今後の展開で、彼女がどのような運命を辿るのか気になります。

つづく