『風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~』第14話 あらすじ/ネタバレ

孫徳成(そんとくせい)は、庫狄瑠璃(るり)を救出するため、仮死の計を立てます。しかし、計画を実行に移す前に、卓錦娘(たくきんじょう)が現れ、孫徳成(そんとくせい)と庫狄瑠璃(るり)の関係を疑います。獄卒たちは卓錦娘(たくきんじょう)の強引さに押され、孫徳成(そんとくせい)を追い出してしまいます。

孫徳成(そんとくせい)は、庫狄瑠璃(るり)に週りの人間に気を付けるように言い残し、不禄(ふろく)院に戻ります。そこで、孫徳成(そんとくせい)は小順子(しょう じゅんし)が泣いているのを見つけます。小順子(しょう じゅんし)は、孫徳成(そんとくせい)が庫狄瑠璃(るり)ばかり気にかけていると思い、卓錦娘(たくきんじょう)のそそのかしもあり、庫狄瑠璃(るり)の秘密を漏らしてしまったことを後悔していました。孫徳成(そんとくせい)は小順子(しょう じゅんし)を励まし、立ち直るように促します。

一方、獄中の庫狄瑠璃(るり)は、卓錦娘(たくきんじょう)の追及に巧みに対応します。彼女は、自分の服作りの技術は、不禄(ふろく)院で読んだ陪葬品の本に由来すると嘘をつきます。卓錦娘(たくきんじょう)は疑いますが、とりあえず納得し、庫狄瑠璃(るり)に服の作り方を絵に描くように要求します。

裴行倹(はいこうけん)阿霓(あねい)は、鄧七娘(とうしちじょう)に頼んで庫狄瑠璃(るり)の情報を集めようとします。鄧七娘(とうしちじょう)は最初は断りますが、裴行倹(はいこうけん)の懇願と曹吾(そうご)の説得により、渋々承諾します。

一方、病状が回復した李世民(りせいみん)を見舞う妃嬪たちの中で、武媚娘(ぶびじょう)だけが欠席します。彼女は李治(りち)のために経文を写しており、尚服(しょうふく)局では彼女の描いた鳩の図案が騒動を引き起こします。これが、卓錦娘(たくきんじょう)が豆医官(とうい)を殺そうとするきっかけとなります。

鄧七娘(とうしちじょう)は夜に庫狄瑠璃(るり)を訪ね、外からの情報と希望をもたらします。庫狄瑠璃(るり)は自由を望みながらも、今の状況を理解し、鄧七娘(とうしちじょう)の提案を受け入れて、武媚娘(ぶびじょう)への贈り物としてクッションを刺繍することにします。刺繍をしていると、庫狄瑠璃(るり)は、卓錦娘(たくきんじょう)の針の使い方が、11年前に亡くなった母親の遺品と同じであることに気づきます。この発見は彼女を驚かせ、卓錦娘(たくきんじょう)の正体を暴く決意をさらに強めます。

物語が進むにつれて、庫狄瑠璃の状況はますます厳しくなりますが、彼女は知恵と粘り強さで真実へと近づいていきます。そして、彼女を取り巻く人々は、権力と陰謀が絡み合う中で、それぞれの立場と選択を明らかにしていきます。

第14話の感想

第14話は、庫狄瑠璃の運命が大きく揺れ動く重要な回でした。孫徳成(そんとくせい)の偽装死作戦は失敗に終わり、庫狄瑠璃は卓錦娘(たくきんじょう)の追及にさらされます。しかし、彼女は機転を利かせて難を逃れ、武媚娘(ぶびじょう)へのクッションを刺繍することで、新たな希望を見出します。

一方、孫徳成(そんとくせい)は小順子(しょう じゅんし)の裏切りに苦悩し、裴行倹(はいこうけん)と阿霓(あねい)は鄧七娘(とうしちじょう)の協力を得て情報収集を進めます。李世民(りせいみん)の病状回復に伴い、後宮では様々な思惑が交錯し、武媚娘(ぶびじょう)と豆医官(とうい)の間に緊張が走ります。

今回のエピソードでは、各キャラクターの心情が丁寧に描かれており、物語の深みが増しました。特に、庫狄瑠璃の強さと脆さ、孫徳成(そんとくせい)の優しさと苦悩、卓錦娘(たくきんじょう)の狡猾さと執念が印象的でした。

また、ストーリー展開もスピーディーで、次々と新たな展開が繰り広げられるため、最後まで目が離せませんでした。特に、庫狄瑠璃が卓錦娘(たくきんじょう)の針の使い方に母親の面影を感じたシーンは、今後の展開を大きく左右する重要な伏線となりそうです。

つづく