風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第15話 あらすじ/ネタバレ

庫狄瑠璃(るり)の優れた刺繍技術によって、枕カバーの刺繍はすぐに完成しました。鄧七娘(とうしちじょう)は急いでそれを武媚娘(ぶびじょう)に届け、それが庫狄瑠璃(るり)の作品であることを正直に伝えました。武媚娘(ぶびじょう)は注意深く調べると、複雑な模様の中に「太子有難」という文字が隠されていることに気づき、驚きを隠せませんでした。そしてすぐに牢獄に向かい、庫狄瑠璃(るり)に真相を尋ねました。

武媚娘(ぶびじょう)の急な質問に、庫狄瑠璃(るり)は裴行倹(はいこうけん)が発見した重大な秘密と、李治(りち)太子に会いたいという彼の強い決意を隠すことなく話しました。武媚娘(ぶびじょう)は裴行倹(はいこうけん)の人柄を知っており、彼の言葉を信じて李治(りち)太子に報告することを決意しました。

一方、卓錦娘(たくきんじょう)は庫狄瑠璃(るり)を排除するために、潘(はん)内侍に大金を支払い、協力してくれるように頼みました。しかし、潘(はん)内侍はトラブルに巻き込まれるのを嫌い、卓錦娘(たくきんじょう)の要求を断り、証拠を残さないように警告しました。諦めきれない卓錦娘(たくきんじょう)は、新しく来た魏林(ぎりん)に目を向け、昇進をちらつかせて庫狄瑠璃を毒殺するように強要しました。

任務を遂行するため、魏林(ぎりん)は同僚にプレゼントを贈るふりをして、小桂子(こけいこ)から庫狄瑠璃が桂花糕を好むことを知りました。彼は小桂子(こけいこ)のお金を使って桂花糕を買い、夜に牢獄に忍び込んで毒殺を実行する計画を立てました。しかし、闇い牢獄に足を踏み入れると、あちこちから聞こえてくる悲鳴に魏林(ぎりん)は恐怖で魂が抜けそうになり、桂花糕を看守に渡してその場を逃げ出してしまいました。

この緊迫した状況の中、李治(りち)太子は裴行倹(はいこうけん)に連れられて、密かに牢獄を訪れ、庫狄瑠璃を探しました。彼は庫狄瑠璃の危険を冒して伝えたメッセージを知り、彼女に敬意と感謝の気持ちを抱きました。李治(りち)太子が庫狄瑠璃を連れ出そうとした時、看守の胖子が突然倒れ、中毒の疑いがかかりました。李治(りち)太子は桂花糕に問題があるのではないかと疑いましたが、それを表に出さずに、庫狄瑠璃を巧みに牢獄から連れ出し、彼女は宮中から用事で出たと伝えました。

その夜、庫狄瑠璃は衝撃的な夢を見ました。夢の中で、裴行倹(はいこうけん)が現れて彼女の行動に感謝し、彼女が処刑されることを知りました。しかし、彼女は恐怖や後悔を感じませんでした。なぜなら、彼女は小順子(しょう じゅんし)を救い、重要な情報を伝えるという使命を果たしたからです。夢から覚めた庫狄瑠璃は、生き続ける決意をさらに強め、自分が天下第一針安氏(あんし)の娘であることを世間に証明すると誓いました。

第15話の感想

第15話は、緊張感と感動が入り混じった、ストーリー展開が非常に魅力的な回でした。庫狄瑠璃の機転と勇気、武媚娘(ぶびじょう)の決断力、そして李治(りち)太子の優しさなど、各キャラクターの魅力が存分に発揮されていました。

特に印象的だったのは、庫狄瑠璃が牢獄の中で夢を見るシーンです。彼女は裴行倹(はいこうけん)から感謝の言葉をかけられ、処刑されることを知ります。しかし、彼女は恐怖や後悔を感じることなく、使命を果たしたことに満足している様子が描かれています。このシーンは、庫狄瑠璃の強い精神力と使命感を感じさせるものでした。

また、李治太子が庫狄瑠璃を巧みに牢獄から連れ出すシーンも、見応えがありました。彼は桂花糕に問題があるのではないかと疑いながらも、それを表に出さずに、庫狄瑠璃を安全な場所に移動させました。このシーンは、李治太子の知性と優しさが感じさせるものでした。

つづく