風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第20話 あらすじ/ネタバレ
夜が訪れ、庫狄瑠璃(るり)は太子が選んだ衣装の生地について疑問を抱き、詳細を調べるため、深夜に細料庫へ潜入する。しかし、そこで林尚服(りんしょうふく)の側近である採月(さいげつ)と遭遇してしまう。瑠璃(るり)は不注意に音を立ててしまい、採月(さいげつ)に気づかれてしまうが、裴行倹(はいこうけん)が幽霊のように現れ、瑠璃(るり)を闇闇に隠す。
裴行倹(はいこうけん)も太子が選んだ生地に疑問を抱いており、瑠璃(るり)と情報交換を行う。採月(さいげつ)は以前、李明(りめい)に仕えていたことが判明し、謎が解き明かされていく。裴行倹(はいこうけん)は薬材房へ向かい、生地を煮る際に使用された薬の残りを調べ、一見異常はないように見えるが、彼は自身を危険に晒して実験を行い、金創薬に特別な薬材を混ぜることで微量の毒を生み出すことができることを発見する。
翌日、裴行倹(はいこうけん)は調査結果を李治(りち)に報告し、李治(りち)が重病を装い、瑠璃(るり)が衣装に特別な印を刺繍することで、李治(りち)が著用する衣装の安全を確保するという妙案を提案する。計画は順調に進み、李治(りち)の「病状」は回復に向かうが、実際には闇中布局を行い、毎日尚服(しょうふく)局に人を派遣して衣装を催促することで、李明(りめい)を欺くことに成功する。
武媚娘(ぶびじょう)は李治(りち)の回復を聞きつけ、愛鳩「宝児(ほうじ)」を連れて見舞いに訪れる。瑠璃(るり)が作った衣装の印を見て、武媚娘(ぶびじょう)は絶賛し、瑠璃(るり)を東宮へ異動させることを提案する。李治(りち)もその気であったが、武媚娘(ぶびじょう)に説得され、瑠璃(るり)を尚服(しょうふく)局に留めて情報収集を行うことにする。同時に、武媚娘(ぶびじょう)は裴行倹(はいこうけん)を宮廷に招き、武芸大会について協議することを提案し、李治(りち)はすぐに承諾する。
李明(りめい)は李治(りち)の「病状」が悪化したと聞き、表面上は心配する様子を見せるが、内心では喜んでいた。しかし、李治(りち)が武芸大会の延期を拒否したことで、疑念を抱く。李明(りめい)は蒲巴弩(ほばど)と宗太医(そうたいい)を連れて東宮を訪れ、裴行倹(はいこうけん)が宮門で出迎える。3人は内室に入るが、李治(りち)はわざと虚弱を装い、宗太医(そうたいい)の診察を拒否する。李明(りめい)はこれを機に武芸大会の延期を提案するが、李治(りち)は頑なに拒否し、闇に緊張感が漂う。
武芸大会の前日、尚服(しょうふく)局の刺繍娘たちは裴行倹(はいこうけん)の勇姿を目にするために、こぞって観戦を希望する。鄧七娘(とうしちじょう)は困り果てるが、卓錦娘(たくきんじょう)が厳しく禁止し、緊張した空気が流れる。瑠璃(るり)も観戦を熱望し、刺繍針を選ぶことを理由に庫房を抜け出し、武芸大会の会場へと向かう。
武芸大会当日、李世民(りせいみん)が臨席し、会場は注目を集める。裴行倹(はいこうけん)と蒲巴弩(ほばど)はそれぞれ武器を選び、一触即発の雰囲気となる。激戦が繰り広げられる中、瑠璃(るり)は人混みの中に身を潜め、裴行倹(はいこうけん)を見守る。突然、蒲巴弩(ほばど)が猛攻を仕掛け、大槌に仕掛けられた毒が白い粉末となって飛び散る。裴行倹(はいこうけん)は不快感を覚えるが、それでも耐え続ける。彼は大槌に毒が塗られていることに気づき、腕を自傷して痛みで意識を保ち、仮撃を試みる。その姿に会場の誰もが心を痛める。
瑠璃(るり)は裴行倹(はいこうけん)の姿を見て、彼の強靭さと勇気に心を打たれる。彼女は、この武芸大会は単なる技術の競い合いではなく、知恵と勇気の戦いであることを理解する。そして、闇流渦巻く宮廷闘争の中で、あらゆる手がかりと選択が、彼らを未知の結末へと導いていくことを知る。
第20話の感想
第20話は、宮廷の陰謀と恋模様が複雑に絡み合った、見応えのあるエピソードでした。特に印象に残った点は以下の3つです。
- 裴行倹(はいこうけん)の機転と勇気: 裴行倹(はいこうけん)は、太子が選んだ生地に疑問を抱き、独自に調査を進める機転と、毒入りの武器に苦しみながらも戦い抜く勇気を示しました。彼の行動は、正義感と責任感の強さを表しており、視聴者の心を掴んで離しません。
- 瑠璃の成長: 瑠璃は、裴行倹(はいこうけん)の勇姿に心を打たれ、宮廷闘争の複雑さを理解するなど、精神的に成長しました。また、刺繍の技術を活かして李治(りち)を助けるなど、行動力も発揮しています。
- 李治の策略: 李治は、病気を装うことで李明(りめい)を欺き、武芸大会を有利に進めるという策略を立てました。彼の冷静さと判断力は、リーダーとしての資質を感じさせます。