風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第29話 あらすじ/ネタバレ

第29話では、瑠璃(るり)と卓錦娘(たくきんじょう)の間に大きな波乱が訪れます。

瑠璃(るり)は、仙姑から乱針刺繍、網刺繍、満地刺繍などの技法を授かったと主張します。 この噂は尚服(しょうふく)局を駆け巡り、特に卓錦娘(たくきんじょう)の神経を刺激します。これらの技法は、かつて卓錦娘(たくきんじょう)が安氏(あんし)から学んだものでした。卓錦娘(たくきんじょう)は、瑠璃(るり)の口にする「仙姑」の正体と容姿に疑念を抱き、執拗に問い詰めますが、瑠璃(るり)は曖昧な返答をするのみです。

一方、楊妃(ようひ)の彩蝶枕套の刺繍が急務となります。 心を乱した卓錦娘(たくきんじょう)は、鄧七娘(とうしちじょう)に任務を託し、密かに瑠璃(るり)の協力を求めます。瑠璃(るり)は期待に応え、七娘を巧みに指導し、見事な刺繍を完成させます。卓錦娘(たくきんじょう)でさえ、瑠璃(るり)の技量の高さに気づくことはできませんでした。七娘は瑠璃(るり)に感謝しますが、卓錦娘(たくきんじょう)の瑠璃(るり)に対する疑念はますます深まります。彼女は、安氏(あんし)が生前に製衣秘笈を瑠璃(るり)に伝授したのではないかと不安に駆られます。

夜、卓錦娘(たくきんじょう)は悪夢にうなされます。 安氏(あんし)が現れて命を奪おうとする夢を見て、目を覚ました後は不安に苛まれます。安氏(あんし)の命日にあたる日、卓錦娘(たくきんじょう)は弈心宮に参拝し、心を落ち著かせようとします。しかし、そこで瑠璃(るり)が母のために紙を燃やしている姿を見て、瑠璃の正体に対する疑念がさらに強まります。瑠璃と裴行倹(はいこうけん)は卓錦娘(たくきんじょう)を避けるために急いで逃げますが、完全に姿を隠すことはできませんでした。誤解と疑惑の嵐が静かに渦巻きます。

卓錦娘(たくきんじょう)の執拗な追及に、瑠璃はついに裴行倹(はいこうけん)に自分が安氏(あんし)の娘であることを告白します。 そして、母の遺品が命の恩人である人物に預けられていることを明かします。裴行倹(はいこうけん)は、卓錦娘(たくきんじょう)が瑠璃を疑っていることを知っており、彼女の安全を心配して宮廷からの脱出を勧めます。しかし、瑠璃は母の無実を証明する決意を固めています。

諦めきれない卓錦娘(たくきんじょう)は、瑠璃の寝宮に侵入して金針と秘笈を探しますが、何も見つかりません。 怒りに駆られた卓錦娘(たくきんじょう)は、瑠璃を絶対に許さないと誓います。裴行倹(はいこうけん)は全てを目撃し、ますます不安を募らせます。瑠璃を守るために、彼は鄧七娘(とうしちじょう)と孫徳成(そんとくせい)を利用して、金針を売却する計画をでっち上げます。卓錦娘(たくきんじょう)を遠ざけることに成功します。同時に、彼は安氏(あんし)の遺品を瑠璃に返し、金針を売却したのは彼女を守るためだったと説明します。しかし、瑠璃は激昂し、金針を取り戻そうとします。

口論の末、裴行倹(はいこうけん)は瑠璃の衝動を抑えるために、やむを得ず彼女を気絶させます。 一方、卓錦娘(たくきんじょう)は尼姑庵で空振りに終わり、金針が売却されなくなったことを知って激怒します。尼姑庵を焼き払うと宣言し、製衣秘笈と金針をめぐる争いが皇宮の奥深くで繰り広げられます。瑠璃と裴行倹(はいこうけん)の運命は、この事件によってより強く結びつき、これから訪れるであろう数々の試練に共に立ち向かうことになります。

第29話は、瑠璃と卓錦娘(たくきんじょう)の対立が激化し、裴行倹(はいこうけん)が瑠璃を守るために奔走する様子が描かれています。 瑠璃の正体と金針の行方が明らかになり、物語はますます盛り上がりを見せています。

第29話感想

第29話は、瑠璃と卓錦娘(たくきんじょう)の対立が激化し、裴行倹(はいこうけん)が瑠璃を守るために奔走する様子が描かれていました。瑠璃の正体が明らかになり、物語はますます盛り上がりを見せています。

瑠璃の苦悩と決意、卓錦娘(たくきんじょう)の執念、裴行倹(はいこうけん)の優しさなど、登場人物の心情が丁寧に描かれており、感情移入して観ることができました。特に、瑠璃が裴行倹(はいこうけん)に自分の正体を明かすシーンは、胸を打つものがありました。

また、金針をめぐる争いが本格化し、今後の展開が気になります。瑠璃と裴行倹(はいこうけん)は、卓錦娘(たくきんじょう)の執念から逃れることができるのでしょうか?

つづく