風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第31話 あらすじ/ネタバレ
皇宮の奥深くで、知恵と策略の戦いが静かに繰り広げられていました。
率直な性格の庫狄瑠璃(るり)は、腹黒い卓錦娘(たくきんじょう)に「策略ばかりに心を奪われると、最終的には自滅する」と忠告します。怒りを抑えられない卓錦娘(たくきんじょう)でしたが、どうすることもできません。
そのとき、裴行倹(はいこうけん)が現れます。彼は卓錦娘(たくきんじょう)の手段を知っており、庫狄瑠璃(るり)に「彼女の策略には乗らないように」と忠告します。しかし、正義感の強い庫狄瑠璃(るり)は裴行倹(はいこうけん)の言葉を無視し、どんな困難にも立ち向かうと決意します。
一方、唐の皇帝李世民(りせいみん)の体調は悪化の一途をたどり、昏睡状態が続きます。宗太医(そうたいい)の診断は李世民(りせいみん)の病が末期であることを告げ、楊妃(ようひ)と李明(りめい)はそれを密かに知ります。彼らは武媚娘(ぶびじょう)和李治(りち)を排除し、自分たちの野望を達成しようと企みます。
そんな中、赤焰仙丹と称する薬を持ち、未来を占うことができるという大師が現れます。李世民(りせいみん)は大師の言葉に惑わされ、占いをします。結果は「唐三代後、武氏が女主となる」というものでした。この予言は李世民(りせいみん)を震撼させ、武媚娘(ぶびじょう)への不信感を募らせます。実は、これは李明(りめい)が李世民(りせいみん)と武媚娘(ぶびじょう)の関係を悪化させるために仕掛けた陰謀でした。
武媚娘(ぶびじょう)はこのことを知っても慌てることなく、李治(りち)と対策を練ります。彼女は李世民(りせいみん)の疑念を理解しつつ、直接対決は得策ではないと判断します。そこで、李世民への忠誠を示すために霊丹の製造を続けつつ、裏で解決策を探ることにしました。
一方、太妃(たいひ)たちは庫狄瑠璃(るり)と卓錦娘(たくきんじょう)の腕前を試すため、赤いショールに合うシンプルなワンピースを作るように命じます。卓錦娘(たくきんじょう)はアイデアが浮かばず、庫狄瑠璃(るり)のアイデアを鄧七娘(とうしちじょう)に尋ねますが、逆に怒られてしまいます。庫狄瑠璃は卓錦娘(たくきんじょう)を憐れみますが、自分の戦略である「シンプルさで勝負する」という考えをさらに強めます。
彼女はわざと遅くまで仕事をしているように見せかけ、不禄(ふろく)院で密かにシンプルな白いワンピースを作ります。卓錦娘(たくきんじょう)はこの様子を見て誤解し、より豪華で複雑なドレスを作ろうとしますが、それは太妃(たいひ)たちの要求に仮してしまいます。庫狄瑠璃の「退いて攻める」という策略は成功し、卓錦娘(たくきんじょう)は失敗に終わります。
李世民の体調は、武媚娘(ぶびじょう)の献身的な看病のおかげで徐々に回復します。彼は武媚娘(ぶびじょう)の献身に感謝し、特に霊丹を作るために腕を切り、血を薬として使ったことを知って感動します。しかし、武媚娘はすでに決意していました。李世民が亡くなったら、出家して煩悩から解放されることを。
第31話の感想
第31話は、宮廷内の策略と陰謀が渦巻く中で、庫狄瑠璃と卓錦娘(たくきんじょう)の対決が描かれた回でした。庫狄瑠璃は、卓錦娘(たくきんじょう)の策略に惑わされることなく、自分の信念を貫き通しました。一方、李世民の病状は悪化し、楊妃(ようひ)と李明(りめい)は武媚娘への不信感を募らせていきます。
この回で特に印象に残ったのは、庫狄瑠璃の策略です。彼女は、卓錦娘(たくきんじょう)が豪華なドレスを作ることを予想し、あえてシンプルなワンピースを作ることで、太妃(たいひ)たちの要求を満たしました。これは、彼女の知恵と冷静さを示すシーンでした。
また、武媚娘の決意にも注目したいです。彼女は、李世民の病状を知り、出家を決意しました。これは、彼女が自分の意思を貫き通す強い意誌を持っていることを示しています。
つづく