風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第33話 あらすじ/ネタバレ

尚服(しょうふく)局内、技と策略の戦いが静かに繰り広げられる。二人の太妃(たいひ)は、庫狄瑠璃(るり)が著ている白い紗の裙を絶賛し、赤いショールとの相性の良さを称賛する。しかし、この賞賛は卓錦娘(たくきんじょう)の嫉妬心を燃え上がらせた。彼女は、庫狄瑠璃(るり)が前日の試合を欠席した理由を執拗に問い詰める。庫狄瑠璃(るり)は、不利な状況を察知し、巧みに話題を変え、白いドレスのデザインのインスピレーションとアイデアを詳細に説明し、注意をそらそうとする。しかし、卓錦娘(たくきんじょう)は納得せず、欠席の理由を説明するよう迫る。庫狄瑠璃(るり)は、インスピレーションが突然湧き上がり、徹夜で作業をしたと軽くごまかそうとするが、卓錦娘(たくきんじょう)はすぐに嘘を見破る。幸いなことに、二人の太妃(たいひ)は深く追求せず、代わりにこれから行われる龍袍の刺繍の仕事に注目する。

庫狄瑠璃(るり)が全力を注げるように、林尚服(りんしょうふく)は彼女のために別室を用意した。この措置は、卓錦娘(たくきんじょう)の怒りを爆発させた。彼女は、龍袍の刺繍で完璧を目指し、庫狄瑠璃を打ち負かそうと誓う。庫狄瑠璃がいない隙に、卓錦娘(たくきんじょう)は刺繍部屋に忍び込み、庫狄瑠璃が使用している独特の針法を発見する。その蒼龍はまるで生き返ったかのようで、彼女は自分の技量不足を痛感し、庫狄瑠璃を排除する決意をさらに固める。そこで、卓錦娘(たくきんじょう)は罠を仕掛け、庫狄瑠璃が戻ってきたときに気絶させ、尚服(しょうふく)局の密室に監禁する。

時は流れ、あっという間に2日が経つ。阿碧(あおび)と鄧七娘(とうしちじょう)は、庫狄瑠璃と卓錦娘(たくきんじょう)の行方に困惑する。阿碧(あおび)は鄧七娘(とうしちじょう)から情報を聞き出そうとするが、何も得られない。実際には、卓錦娘(たくきんじょう)は龍袍の刺繍を完成させるために庫狄瑠璃を脅迫している。卓錦娘(たくきんじょう)の脅迫に直面した庫狄瑠璃は、表面上は従う一方で、密かに脱出計画を企てる。彼女は、卓錦娘(たくきんじょう)が外出して食事の準備をしている隙に、鄧七娘(とうしちじょう)に勝利の鍵となる特殊な材料の存在を伝え、鄧七娘(とうしちじょう)にその入手をお願いする。

一方、宮廷内でも状況が急変する。李世民(りせいみん)が重病を患い、命が危ない状態に陥る。太医たちは手も足も出ない。李明(りめい)は、高内侍(こう ないじ)が武媚娘(ぶびじょう)に情報を漏らし、武媚娘(ぶびじょう)が李世民(りせいみん)のために霊丹妙薬を求める機会を得て、難を逃れたのではないかと疑う。高内侍(こう ないじ)は必死に弁明するが、結局は運命を逃れられず、トイレで絞殺される。李明(りめい)はこれを機に異分子を一掃し、潘(はん)内侍を大総管に昇進させ、李世民(りせいみん)を毒殺して李治(りち)に罪をなすりつけるよう命じる。潘(はん)内侍は恐怖に駆られるが、李明(りめい)の脅迫と誘惑に屈し、毒殺計画を実行せざるを得なくなる。

一方、鄧七娘(とうしちじょう)は夜陰に紛れて、リン粉を庫狄瑠璃に届け、使い方を繰り返し説明する。その後、卓錦娘(たくきんじょう)が再び現れ、庫狄瑠璃に龍袍の龍の目を刺繍するよう急かす。庫狄瑠璃は、光が足りないことを理由に巧みに時間を稼ぎ、比賽でリン粉を使って逆転勝利する方法を密かに考えていた。

第33話の感想

第33話は、緊張感とサスペンスに満ちた展開で、最後まで目が離せませんでした。特に、庫狄瑠璃が卓錦娘(たくきんじょう)の策略に嵌められ、密室に監禁されるシーンはハラハラドキドキしました。しかし、庫狄瑠璃は諦めずに脱出計画を立て、鄧七娘(とうしちじょう)の助けを得て逆転勝利を目指す姿は、とても勇気付けられました。

また、宮廷内の権力争いも激化し、李世民(りせいみん)の病状が悪化する中、李明(りめい)と潘(はん)内侍の陰謀が明らかになってきました。李明(りめい)の冷酷さと、潘(はん)内侍の葛藤が描かれており、今後の展開が気になります。

つづく