風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第37話 あらすじ/ネタバレ
李明(りめい)は蒲巴弩(ほばど)が恒大夫(こうだゆう)を長安から連れ出すと知って、密かに喜びます。彼は裴行倹(はいこうけん)が薬丸を求めてきたら、兵権を交換条件として皇帝李治(りち)を孤立させようと企みます。同時に、李明(りめい)は裴行倹(はいこうけん)の想いが宮中の女官に向いていることを明かし、その女官が最近罰を受けたことを告げます。
楊妃(ようひ)は李明(りめい)から情報を聞き、すぐに宮中で調査を開始します。そして、尚服(しょうふく)局の小豆子(しょうずし)が罰を受けたことを突き止めます。しかし、楊妃(ようひ)は疑問を抱きます。真相を確かめるため、楊妃(ようひ)は不禄(ふろく)院で療養中の庫狄瑠璃(るり)を呼び寄せます。
一方、裴行倹(はいこうけん)は恒泰医館の薬丸の来源に疑念を抱き、蒲巴弩(ほばど)を途中で呼び止めます。薬丸の由来を問いますが、蒲巴弩(ほばど)は知らないふりをして、本当の答えを知る人物を探すように告げます。
裴行倹(はいこうけん)は不禄(ふろく)院を訪ねて庫狄瑠璃(るり)に会いに行きますが、彼女は姿を消していました。孫徳成(そんとくせい)と小順子(しょう じゅんし)は必死に探しますが、見つかりません。その頃、楊妃(ようひ)は庫狄瑠璃(るり)を無理やり連れてきて、彼女の正体を暴こうとします。楊妃(ようひ)の強引さに、庫狄瑠璃(るり)は抵抗しますが、力尽きて捕まってしまいます。
楊妃(ようひ)は庫狄瑠璃(るり)が7歳の時に宮中に入り、長年男装をしていたこと、そして「天下第一針」の称号を巡って卓錦娘(たくきんじょう)と争っていたことを知ります。さらに疑念を深めた楊妃(ようひ)は、庫狄瑠璃(るり)に裁縫の師匠を明かすように迫りますが、庫狄瑠璃(るり)は黙秘します。楊妃(ようひ)は女官に命じて庫狄瑠璃(るり)に女装をさせ、李明(りめい)からもらった薬丸を無理やり飲ませます。
女装した庫狄瑠璃(るり)を見て、楊妃(ようひ)はどこかで見たことがあるような気がしてきます。彼女は庫狄瑠璃(るり)が武媚娘(ぶびじょう)の部屋にいたことを思い出し、武媚娘(ぶびじょう)と李治(りち)を陥れる計略を思いつきます。庫狄瑠璃(るり)は二人に迷惑をかけたくないと思い、自分の身世と経験を打ち明けます。彼女は罪人である安氏(あんし)の娘であり、母親の冤罪を晴らすために宮中に残っていたのです。楊妃(ようひ)は庫狄瑠璃を利用して卓錦娘(たくきんじょう)を倒し、母親の仇を討とうとしますが、庫狄瑠璃は拒否します。怒った楊妃(ようひ)は、薬が切れるまで庫狄瑠璃を監禁することを命じます。
裴行倹(はいこうけん)は庫狄瑠璃が捕まったことを知り、莫坤(ばく こん)に助けを求めます。莫坤(ばく こん)は李明(りめい)の屋敷を監視させ、甲冑を密かに運んでいることを発見します。謀仮の疑いを感じた裴行倹(はいこうけん)は、すぐに李治(りち)に報告します。しかし、李明(りめい)は李治(りち)と談咲しており、裴行倹(はいこうけん)が来るとすぐに立ち去ります。その際、李明(りめい)はわざと庫狄瑠璃の巾著を落とし、裴行倹(はいこうけん)に彼女の男装を闇示します。裴行倹(はいこうけん)は李明(りめい)の意図を理解しますが、李明(りめい)が甲冑を運んでいることは隠します。
楊妃(ようひ)は庫狄瑠璃に李治(りち)の龍袍を刺繍させ、それを東宮に隠して李治(りち)を謀仮の罪に陥れようとします。庫狄瑠璃は楊妃の企みに気づき、断固拒否します。楊妃は薬の供給を断つと脅し、庫狄瑠璃を苦しめます。裴行倹(はいこうけん)は恋人を救うため、李明(りめい)に妥協せざるを得ません。李明(りめい)は裴行倹(はいこうけん)に自分の配下になることを条件に、庫狄瑠璃を助けることを約束します。裴行倹(はいこうけん)は不本意ながら、庫狄瑠璃の安全のために一時的に承諾します。
楊妃は宮女の丹青(たんせい)を送り込み、庫狄瑠璃を説得しようとします。丹青(たんせい)は薬を餌に、庫狄瑠璃を説得します。苦しみに耐え切れなくなった庫狄瑠璃は楊妃の条件を受け入れます。しかし、「明日正午、曹王(そうおう)李明(りめい)が玄武門に兵を率いる」という内容の紙を書くことを求められた時、庫狄瑠璃はそれが重大な結果をもたらすことを理解し、断固拒否します。彼女は、その手紙が裴行倹(はいこうけん)や李治(りち)の手に渡れば、宮廷の政変を引き起こし、李明と楊妃が李治(りち)を陥れる口実になると知っていたのです。権謀術数と愛の戦いで、庫狄瑠璃の意誌と知恵は状況を打開する鍵となります。
風起花抄~宮廷に咲く瑠璃色の恋~ 第37話 感想
第37話は、緊張感と陰謀が渦巻く展開で、視聴者を釘付けにする内容でした。李明と楊妃の策略が明らかになり、庫狄瑠璃の運命が大きく揺れ動く様子が描かれました。
特に印象に残ったのは、庫狄瑠璃の強さと知恵です。彼女は楊妃の脅迫にも屈せず、自分の信念を貫き通しました。また、李明の企みを察知し、裴行倹(はいこうけん)を救うために機転を利かせた姿は、彼女の勇敢さと知性を示していました。
裴行倹(はいこうけん)もまた、庫狄瑠璃への愛情と忠誠心を貫き、苦渋の決断を迫られる場面がありました。彼は李明に屈するふりをして、庫狄瑠璃を救おうとする姿は、彼の優しさと強さを表していました。
つづく