風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第39話 あらすじ/ネタバレ

玄武風雲変

庫狄瑠璃(るり)は最近、地牢から聞こえてくるドンドンという音に疑問を抱いていた。彼女は蒲巴弩(ほばど)の言葉を信じ、その音の背後に製毒の達人が隠れているのではないかと考えていた。

一方、李明(りめい)は重兵を率いて玄武門に迫り、李治(りち)に降伏を命じ、謀仮を企てたと非難した。しかし、長孫無忌(ちょうそんむき)と褚遂良(ちょすいりょう)の突然の出現が李明(りめい)の計画を阻止した。彼らは密報を手に、李明(りめい)こそが今日の玄武門の乱の黒幕であると主張した。裴行倹(はいこうけん)と李治(りち)が駆けつけ、双方とも主張を曲げず、真相は謎に包まれた。最終的に、李世民(りせいみん)に謁見して裁定を仰ぐことになった。

一方、丹青(たんせい)は飛脚から李明(りめい)の動向を知り、楊妃(ようひ)に手を下すよう急ぎ命令した。楊妃(ようひ)は心を決めて、潘(はん)内侍に李世民(りせいみん)に毒を盛るよう命じた。そのとき、長孫無忌(ちょうそんむき)ら一行が李明(りめい)と李治(りち)を連れて戻ってきた。楊妃(ようひ)は慌てて毒を盛ったが、李世民(りせいみん)はすでに服用済みだった。

同じ頃、蒲巴弩(ほばど)一行は地牢の奥深くに囚われている老人を発見した。老人は李明(りめい)に製毒を強要されたと告白したが、解毒剤を作ったことはなかった。庫狄瑠璃(るり)は知恵と誠実さで老人の心を動かして、自分がかつて皇宮の薬王(やくおう)であり、安氏(あんし)と親交があったことを明かした。そして、李明が毒薬を安眠薬にすり替えたことを暴露した。

庫狄瑠璃(るり)一行は急いで皇宮に向かい、李明と楊妃(ようひ)の悪辣な計画を暴露した。楊妃(ようひ)は激怒して庫狄瑠璃(るり)を追い出そうとしたが、李治(りち)が立ち上がり、百官を率いて真相を明らかにした。庫狄瑠璃(るり)は李世民(りせいみん)の脈を診て、まだ命があることを確認した。安眠薬の効果が切れると、李世民(りせいみん)は目を覚まし、一同を驚かせた。

長孫無忌(ちょうそんむき)は楊妃(ようひ)の罪状を詳しく述べ、李世民(りせいみん)は怒りを抑えきれず、遺詔を読み、楊妃の嘘を見破った。楊妃は必死に言い訳をしたが、李治(りち)に四爪蟒袍を突きつけられて言葉を失った。

実は、裴行倹(はいこうけん)は庫狄瑠璃が残した手がかりから異変に気づき、李治(りち)は念のため衣服を交換していたのだ。李明は形勢不利と見て兵を呼び寄せようとしたが、裴行倹(はいこうけん)に阻止された。李世民は李明が謀仮を企てていたことを知り、怒りを爆発させた。宮廷の危機はようやく解決した。

こうして、真相は世間に明らかになり、李治の潔白は証明された。一方、李明と楊妃の陰謀は完全に暴かれ、彼らは当然の罰を受けることになった。

第39話の感想

第39話は、衝撃的な展開が続いた回でした。李明と楊妃の悪事が暴かれ、李治の潔白が証明されたことが、大きな見どころでした。

特に印象に残ったのは、庫狄瑠璃の活躍です。彼女は地牢に囚われた老人の心を動かし、李明の陰謀を暴く重要な情報を引き出しました。また、李世民の命を救うため、安眠薬と毒薬をすり替えるという機転も見事でした。

また、李治の成長も印象的でした。彼は楊妃に立ち向かい、百官を率いて真相を明らかにしました。これは、彼がこれまで以上に自信と勇気を持ったことを示しています。

一方で、李明と楊妃の悪辣さは、見ていて不快でした。彼らは権力を私利私欲のために利用し、多くの人々を巻き込みました。彼らの結末は、悪行の代償を払うことになるでしょう。

つづく