風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第8話 あらすじ/ネタバレ

第8話では、庫狄瑠璃(るり)の才能と感情のもつれが描かれ、緊迫感と波乱に満ちた展開が繰り広げられます。

庫狄瑠璃(るり)は、その独自の審美眼と優れた技術で、裴夫人(はいふじん)を前に才能を遺憾なく発揮します。彼女は、満開の墨玉牡丹の花びらを裴夫人(はいふじん)の衣装に巧みにあしらい、衣装全体を瞬く間に生き生きと輝かせ、凡人には思えない美しさに仕上げます。裴夫人(はいふじん)は大いに喜び、今後は庫狄瑠璃(るり)に専属で衣装を作らせることを決意します。しかし、この栄誉は庫狄瑠璃(るり)の心を闇くし、裴夫人(はいふじん)がこの機会に彼女を妾にしようとしているのではないかと不安に駆られます。

一方、庫狄瑠璃(るり)は裴行倹(はいこうけん)が裴如琢(はいじょたく)を知っているだけでなく、裴炎(はいえん)とも親しいことを偶然知ります。裴炎(はいえん)は、彼女が大慈恩寺での勇敢な行動に敬意を表し、裴行倹(はいこうけん)の友人はこれを機に彼に庫狄瑠璃(るり)を妾にするよう勧めます。この出来事は、庫狄瑠璃(るり)が誰の妾にもなりたくないという決意をさらに固めることになります。

賞花会では、珊瑚(さんご)は嫉妬に駆られ、庫狄瑠璃(るり)を陥れるためにわざと彼女を転倒させ、頭に乗せていた牡丹の花を踏み潰してしまいます。裴夫人(はいふじん)の問い詰めに対し、庫狄瑠璃(るり)は福が薄いことを理由に巧みに辞退し、さらなる気まずさを避けます。

一方、阿曹(あそう)は裴炎(はいえん)家から縁談が持ち込まれたと勘違いしますが、実は河東公裴如琢(はいじょたく)からの求婚でした。権力を欲する阿曹(あそう)は喜んで承諾しますが、その背後には大きな波乱が隠されていることに気付きません。

裴行倹(はいこうけん)は、蘇定方(そていほう)の寿礼として精巧な狩猟屏風を求めて如意夾纈店を訪れます。庫狄瑠璃(るり)は積極的に提案し、狩猟図を季節ごとに分けて描くという革新的なアイデアを提示し、裴行倹(はいこうけん)の賛辞を受けます。しかし、絵師が庫狄瑠璃(るり)だと知ると、裴行倹(はいこうけん)は彼女の協力を拒否し、高額の報酬で誘い、裴如琢(はいじょたく)の動向に注意するよう忠告します。

庫狄瑠璃の才能と美貌は多くの人々の羨望の的となり、阿曹(あそう)は珊瑚(さんご)の縁談を壊したとして彼女を憎悪します。阿曹(あそう)の非難に対し、庫狄瑠璃は豪門に嫁ぐ意思がないことを断固として表明し、阿曹(あそう)に危害を加えないよう警告します。

窮地を脱するために、庫狄瑠璃は自ら裴如琢(はいじょたく)と裴炎(はいえん)に縁談を断ることを決意します。彼女は裴行倹(はいこうけん)に助けを求め、二人は取引を成立させます。庫狄瑠璃は裴行倹(はいこうけん)のために屏風を描き、裴行倹(はいこうけん)は彼女の縁談解消を助けます。裴行倹(はいこうけん)の計画により、庫狄瑠璃は巧みに危機を回避し、清白を保ち、自由を勝ち取ります。

最後に、庫狄瑠璃は家に帰り、貪欲な家族と複雑な縁談に直面しますが、非凡な知恵と勇気を発揮します。彼女は、家族が横領した財産を取り戻すだけでなく、縁談の相手同士の競争を利用して、家族を窮地から救います。これらの行動の背後には、自由と夢への揺るぎない追求心が存在しています。

第8話 感想

第8話は、庫狄瑠璃の才能と感情の起伏、そして複雑な人間関係が描かれた、見応えのあるエピソードでした。

特に印象的だったのは、庫狄瑠璃の揺るぎない意誌と行動力です。彼女は、裴夫人(はいふじん)からの寵愛や裴行倹(はいこうけん)からの好意に惑わされることなく、自分の意思を貫き、自由を勝ち取ろうとする姿が勇ましく、感動的でした。

また、裴行倹(はいこうけん)と庫狄瑠璃の複雑な関係性も興味深かったです。裴行倹(はいこうけん)は、庫狄瑠璃の才能を認めながらも、彼女を妾にすることを躊躇しています。その裏には、裴如琢(はいじょたく)や阿曹(あそう)の存在、そして庫狄瑠璃の自由を尊重したいという思いがあるのでしょう。

第8話では、庫狄瑠璃の家族の問題も浮き彫りになりました。貪欲な家族に振り回されながらも、庫狄瑠璃は知恵と勇気で困難を乗り越えていきます。彼女の成長と自立の姿は、多くの視聴者に勇気を与えることでしょう。

つづく