風起花抄~宮廷に咲く瑠璃(るり)色の恋~ 第9話 あらすじ/ネタバレ

第9話は、阿曹(あそう)の婚事が物語の焦点となります。

媒婆が河東公府からの高額な結納金を持って阿曹(あそう)のもとを訪れ、強引に婚約を迫ります。阿曹(あそう)が困り果てていると、庫狄五娘(くりく ごじょう)が都尉府からの結納金を持って現れ、阿曹(あそう)に婚約を迫ります。二人は阿曹(あそう)を巡って激しく口論し、場は騒然となります。

屏風の後ろに隠れていた庫狄瑠璃(るり)は、この状況を見て珊瑚(さんご)を前に押し出します。珊瑚(さんご)は、都尉府と河東公府の争いの犠牲になりたくない、裴炎(はいえん)と崔氏の絆を壊したくないと訴え、両家の婚約を断ります。庫狄五娘(くりく ごじょう)と媒婆は諦めて去り、珊瑚(さんご)は一人悲しみに暮れます。

一方、李治(りち)は宮廷での不遇に心を痛め、武媚娘(ぶびじょう)に相談します。武媚娘(ぶびじょう)は李治(りち)を慰め、今は時を待つべきだと助言します。

卓錦娘(たくきんじょう)は小豆子(しょうずし)の行方を捜すため、潘(はん)内侍に賄賂を渡して小順子(しょう じゅんし)を拷問します。小順子(しょう じゅんし)は拷問に耐え、口を割りません。孫徳成(そんとくせい)は小順子(しょう じゅんし)を救うため、潘(はん)内侍に何度も面会を求めますが断られます。孫徳成(そんとくせい)は、卓錦娘(たくきんじょう)が事件に関与しているのではないかと疑い始めます。

庫狄瑠璃(るり)は、都尉府への衣装製作をためらいます。安四郎(あんしろう)は、瑠璃(るり)の外出に仮対しますが、珊瑚(さんご)は衣装のことで悩んでおり、阿曹(あそう)は曹吾(そうご)に鄧七娘(とうしちじょう)に助けを求めるように命じます。曹吾(そうご)は、阿霓(あねい)に近づいて如意夾纈店を奪うために、宮中の珍品を盗み出します。阿曹は曹吾(そうご)の企みに気づき、曹吾(そうご)を助けるために如意夾纈店を訪れますが、阿霓(あねい)に断られます。

李世民(りせいみん)は武媚娘(ぶびじょう)の看病により体調が回復し、楊妃(ようひ)と李明(りめい)を呼び出して叱責します。李明(りめい)は李治(りち)の悪口を言い、李世民(りせいみん)は李治(りち)を呼び出して様子を伺います。李治(りち)は表面上は従順ですが、李世民(りせいみん)に薬を差し出す際に酒臭さを露呈し、李世民(りせいみん)の怒りを買います。

第9話の感想

第9話は、阿曹の婚事が物語の大きな転換点となる重要なエピソードでした。阿曹が二つの有力な家から求婚を受けるという展開は、物語に緊張感を与え、今後の展開が気になります。

特に印象的だったのは、珊瑚(さんご)の決意です。彼女は自分の幸せよりも、都尉府と河東公府の争いを終わらせることを選び、両家の婚約を断りました。この決断は、珊瑚(さんご)の強い意誌と優しさを示しています。

また、李治(りち)と武媚娘(ぶびじょう)の関係も進展しました。李治は宮廷での不遇に心を痛めていますが、武媚娘(ぶびじょう)の励ましによって立ち直ろうとしています。二人がどのような関係を築いていくのか、今後の展開が楽しみです。

一方で、卓錦娘(たくきんじょう)の行動はますます悪質になっています。彼女は小豆子(しょうずし)の行方を捜すため、手段を選ばず、小順子(しょう じゅんし)を拷問します。卓錦娘(たくきんじょう)の悪行が明らかになる日は来るのでしょうか。

つづく