与君歌(よくんか)~乱世に舞う運命の姉妹~ 第1話 あらすじ/ネタバレ

泰安九年、大興王朝は動乱の渦中にあった。宦官の仇子梁(きゅうしろう)が権力を独占し、朝廷を牛耳っていた。

興の文宗は仇子梁(きゅう・しりょう)の支配を打破するため、李叙(りじょ)、鄭禄(ていろく)、王揚(おうよう)らと協力し、朝露の変(ちょうろのへん)を計画する。仇子梁(きゅう・しりょう)を排除することを目的としたクーデターだった。しかし、李叙(りじょ)と鄭禄(ていろく)は裏切り、計画は失敗に終わる。

仇子梁(きゅう・しりょう)は神才軍(しんさいぐん)を率いて王揚(おうよう)を城外まで追跡する。王揚(おうよう)は逃げ場を失い、二人の孫娘を連れて密道から脱出を試みるが、仇子梁(きゅう・しりょう)に捕らえられてしまう。王揚(おうよう)は殺され、孫娘たちは辛くも逃亡する。仇子梁(きゅう・しりょう)は王揚(おうよう)の遺体を市井に晒し、腰斬の刑に処する。

興の文宗が崩御すると、仇子梁(きゅう・しりょう)は弟の斉焱(せいえん)を擁立する。斉焱(せいえん)は仇子梁(きゅう・しりょう)の養子であり、表面上は従順だが、内心では仇子梁(きゅう・しりょう)を排除する機会を伺っていた。仇子梁(きゅう・しりょう)も斉焱(せいえん)を完全に信頼しておらず、表面上は敬意を払うものの、裏では様々な妨害工作を行う。

紫衣局(しいきょく)の新人、程若魚(てい・じゃくぎょ)は武芸に優れ、選抜試験で頭角を現し、執剣人(しっけんにん)の候補となる。ある日、程若魚(てい・じゃくぎょ)は外出中に狩猟をしていた斉焱(せいえん)と遭遇し、誤って矢傷を負う寸前となる。紫衣局の身分を明かしたことで難を逃れる。その後、斉焱(せいえん)は正式に程若魚(てい・じゃくぎょ)を紫衣局第二十三代執剣人に任命し、青光剣(せいこうけん)を授ける。程若魚(てい・じゃくぎょ)は忠君愛国の誓いを立てる。

程若魚(てい・じゃくぎょ)は宮外で仇烟織と出会う。仇烟織は仇子梁(きゅう・しりょう)の養女であり、棋営(きえい)の新任掌旗人である。二人は以前、同じ馬車に乗って都に入ったことがあり、縁があった。程若魚(てい・じゃくぎょ)は仇烟織を食事に誘うが、仇子梁(きゅう・しりょう)に邪魔され、二人が知り合った経緯を聞かれてしまう。

斉焱(せいえん)は程若魚(てい・じゃくぎょ)の身元を調査し、孤児であり、紫衣局尚宮(しょうぐう)の程兮(ていせい)に育てられたことを知る。皇太后の郭氏(かくし)は程若魚(てい・じゃくぎょ)の執剣人としての地位に疑問を呈するが、程怀智(ていかいち)は妹を擁護する。斉焱(せいえん)は前任の執剣人、龚荪菁(きょうそんせい)の忠誠を思い出し、程若魚(てい・じゃくぎょ)にも大きな期待を寄せる。

仇子梁(きゅう・しりょう)は斉焱(せいえん)を操るために逍遥外物丹(しょうようがいぶつたん)を贈り、服従させようとする。斉焱(せいえん)は拒否するが、仇烟織が圧力をかける。程若魚(てい・じゃくぎょ)はそれを目撃し、自分が誤って丹药を飲んで中毒したように見せかけ、斉焱(せいえん)と芝居を打つ。事後、程若魚(てい・じゃくぎょ)は程兮(ていせい)から罰を受け、紫衣局に謹慎させられ、武功を失ったと発表される。これは敵の目を欺くための策略だった。

仇子梁(きゅう・しりょう)は程若魚(てい・じゃくぎょ)が偽装死したのではないかと疑うが、高平(こうへい)が丹药の特性を調べた結果、その説を信じる。程兮(ていせい)はこの機会を利用して程若魚(てい・じゃくぎょ)の紫衣局での地位を固め、同時に斉焱(せいえん)が反撃を計画する時間を稼ぐ。斉焱(せいえん)は朝露の変の苦しみを知っており、周囲の人間にも警戒しているが、程怀智(てい かいち)の忠誠の誓いには少し安心する。権力と忠誠を巡る戦いが、皇宮内外で静かに始まっていた。

第1話の感想

第1話は、権力闘争と運命に翻弄される人々の姿を描いた、緊迫感あふれるストーリー展開でした。宦官の仇子梁(きゅう・しりょう)が朝廷を牛耳る中、興の文宗はクーデターを計画するも失敗に終わり、悲劇的な結末を迎えます。

仇子梁(きゅう・しりょう)の養子である斉焱(せいえん)は、表面上は従順さを装いながらも、仇子梁(きゅう・しりょう)を排除する機会を伺っています。一方、紫衣局の新人である程若魚(てい・じゃくぎょ)は武芸に優れ、執剣人に任命されますが、仇子梁(きゅう・しりょう)の陰謀に巻き込まれていきます。

第1話では、登場人物たちの複雑な思惑が交錯し、今後の展開が気になる終わり方でした。特に、程若魚(てい・じゃくぎょ)が仇子梁(きゅう・しりょう)の策略にどう立ち向かうのか、斉焱(せいえん)が仇子梁(きゅう・しりょう)を倒すことができるのか、今後の見どころです。

つづく