与君歌(よくんか)~乱世に舞う運命の姉妹~第11話 あらすじ/ネタバレ

程若魚(てい・じゃくぎょ)と斉焱(せいえん)の別れ

程若魚(てい・じゃくぎょ)は斉焱(せいえん)に別れを告げ、歩き出した。しかし、数歩進んだところで突然振り返り、斉焱(せいえん)のもとへ駆け戻ると、彼を強く抱きしめ、命を救ってくれたことに心から感謝した。斉焱(せいえん)は予想外の彼女の行動に驚きながらも、胸の奥底に温かい波紋が広がっていくのを感じた。

程兮(ていせい)の策略

一方、程兮(ていせい)は程若魚(てい・じゃくぎょ)が玉真坊の女たちを晋陽へ送り届けたことを知り、彼女たちが寧和郡主(ねいわぐんしゅ)一行に紛れ込んで密かに京に入るよう巧妙に手配した。仇煙織にこの計画を悟られないよう、程兮(ていせい)は麗容(れい よう)に寧和郡主(ねいわぐんしゅ)こそが探していた「第三人」であるという噂を広めさせ、紅姑には暗殺の偽装工作を指示した。これは、仇子梁(きゅう・しりょう)の寧和郡主(ねいわぐんしゅ)に対する保護欲を利用して、彼女を一時的に安全に保つためであった。

厳修(げんしゅう)の試練

厳修(げんしゅう)は虚実を確かめるため、精鋭30人を寧和郡主(ねいわぐんしゅ)が休憩している驛に潜入させたが、彼らは全員行方不明になった。その後、彼は劉弥紗(りゅう・びさ)の並外れた武術を証明するために3つの試練を考案し、仇煙織の前で披露して彼女の反応を探った。

斉宸(せいしん)の秘密

一方、程若魚(てい・じゃくぎょ)は斉宸(せいしん)に外傷薬膏を頼むために草廬を訪れた。斉宸(せいしん)も同行し、玉真坊の阵法に通じている理由が気になり始めた。夏紫苑(かしようえん)は、斉宸(せいしん)がかつて遭難した玉娘(ぎょくじょう)を治療したことがあり、玉娘(ぎょくじょう)は感謝の気持ちから室内に彼の肖像画を飾っていたことを説明した。斉焱(せいえん)は誤解していたことに気づき、斉宸(せいしん)に謝罪した。

仇子梁(きゅう・しりょう)の動き

仇子梁(きゅう・しりょう)は程兮(ていせい)が流した噂を信じて、寧和郡主(ねいわぐんしゅ)が「第三人」であると確信し、神才軍3000人を晋陽に急派して京への護送を命じた。これを聞いた斉焱(せいえん)は、女たちが暴露するのではないかと心配し、程兮(ていせい)は計略を告白して謝罪した。彼女は仇子梁(きゅう・しりょう)の注意を逸らし、斉焱(せいえん)を守るためにそうしたのだ。斉焱(せいえん)は彼女の独断に怒り、程若魚(てい・じゃくぎょ)を連れて立ち去った。

斉宸(せいしん)と程兮(ていせい)の意見

斉宸(せいしん)は程兮(ていせい)の危険な行動を責め、斉焱(せいえん)は仇子梁(きゅう・しりょう)の寧和郡主(ねいわぐんしゅ)に対する厳しい手段をさらに心配した。程若魚(てい・じゃくぎょ)は程兮(ていせい)を擁護し、寧和郡主(ねいわぐんしゅ)を救出するために自ら志願した。斉焱(せいえん)は自分のことを善人ではないと言いながらも、程若魚(てい・じゃくぎょ)を失望させまいと誓った。

仇煙織と左馬(さま)

斉焱(せいえん)は馬に餌を与えているときに、左馬(さま)が置き忘れた白紙の帳簿を発見した。程若魚(てい・じゃくぎょ)は解読を試みたが、斉焱(せいえん)は仇煙織の離間の計だと判断した。程若魚(てい・じゃくぎょ)は左馬(さま)と帳簿を仇煙織に渡し、斉焱(せいえん)の意向に従って交渉した。仇煙織の疑念は少し解け、お礼の印にお茶を振る舞った。

夜、左馬(さま)は仇煙織を殺すために彼女の部屋に侵入したが、彼女が帰ってきたため、隠れるしかなかった。厳修(げんしゅう)は仇煙織が斉焱(せいえん)を助けた理由を理解できず、彼女は皇后の座と女帝の夢を語った。厳修(げんしゅう)は左馬(さま)の脅威を心配したが、仇煙織は彼の身元は隠されていると自信を見せた。

左馬(さま)は結局手を出さず、仇煙織を気絶させて連れ去った。程若魚(てい・じゃくぎょ)が桂花糕を持って戻り、斉焱(せいえん)を慰めた。斉焱(せいえん)は悪夢で目を覚まし、寧和郡主(ねいわぐんしゅ)の安否を心配した。程若魚(てい・じゃくぎょ)は涇州に調査に行くことを志願し、仇煙織は目を覚ますと左馬(さま)の毒に冒されていることに気づき、彼の復讐の怒りに直面せざるを得なくなった。

新たな戦い

斉焱(せいえん)と程若魚(てい・じゃくぎょ)が対策を練っている最中、程懐智(じょうかいち)が寧和郡主(ねいわぐんしゅ)が涇州で襲われたと急報した。斉焱(せいえん)は救援に駆けつけようと焦り、程若魚(てい・じゃくぎょ)は真相を明らかにし、無実の人々を守ることを誓った。権力、復讐、救済を巡る戦いが、暗流が渦巻く京と辺境の地で静かに始まった。

第11話感想

第11話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。程若魚(てい・じゃくぎょ)と斉焱(せいえん)の絆が深まる一方で、仇煙織の思惑が明らかになり、新たな戦いが始まりました。

特に印象的だったのは、程若魚(てい・じゃくぎょ)と斉焱(せいえん)の別れと再会シーンです。程若魚(てい・じゃくぎょ)が斉焱(せいえん)に感謝の気持ちを伝えるシーンは、二人の強い絆を感じさせ、心が温まりました。また、斉焱(せいえん)が程若魚(てい・じゃくぎょ)を心配して怒りをあらわにするシーンは、彼の彼女への愛情の深さを表していました。

また、仇煙織の策略も興味深かったです。彼女は自分の野望のために、巧妙に人を操り、状況をコントロールしていました。彼女の冷酷さと狡猾さは、見ていてゾッとするほどでした。

つづく