与君歌(よくんか)~乱世に舞う運命の姉妹~ 第22話 あらすじ/ネタバレ

仇烟織の正体が右丞相によって暴露され、彼女の心は過去の記憶と複雑な思いで溢れかえります。一方、程若魚(てい・じゃくぎょ)は斉焱(せいえん)の負傷を目の当たりにし、自責の念に駆られながら彼のそばに留まることを強く望み、彼の安全を守ると誓います。斉焱(せいえん)は危険な未来を察知し、彼女を巻き込みたくないと考え、一人で立ち向かおうとします。

翌朝、斉焱(せいえん)は出勤する準備をし、程若魚(てい・じゃくぎょ)の同行を拒否します。程若魚(てい・じゃくぎょ)は夏紫苑(かしようえん)の拘束を解き、朝露之変の真実を明かします。斉焱(せいえん)が乱葬場で韓岳(かん がく)を救出し、密かに百丈寺に安置したことを知ります。夏紫苑(かしようえん)はこの事実を信じようとせず、家族の悲劇によって根深い憎しみを抱き、特に斉焱(せいえん)への恨みを募らせています。程若魚(てい・じゃくぎょ)は真の敵である仇子梁(きゅう・しりょう)から目を背け、無実の斉焱(せいえん)を標的にしていることを責め、二人は不和のまま別れます。

斉焱(せいえん)は自分の身に危険が迫っていることを知り、兄の斉宸(せいしん)に速やかに皇宮を離れるように勧めます。斉宸(せいしん)は外出した際に、程若魚(てい・じゃくぎょ)と李則寧(りせきねい)が口論している場面に出くわしますが、介入することなく立ち去ります。李則寧(りせきねい)は家族の権力を誇り、程若魚(てい・じゃくぎょ)を挑発し、廬従の平定という重責を果たす力がないとほのめかします。この光景は、通りかかった仇烟織と厳修(げんしゅう)が目撃し、仇烟織は李則寧(りせきねい)の軽蔑的な態度を気にもしません。

朝廷では、斉焱(せいえん)と李得昀(り・とくうん)が平叛の人選について相談していると、程若魚(てい・じゃくぎょ)が突然現れ、出征を志願します。斉焱(せいえん)は彼女の安全を心配して強く拒否しますが、李得昀(り・とくうん)は回避し、決定権を斉焱(せいえん)に委ねます。程若魚(てい・じゃくぎょ)は決意を固め、斉焱(せいえん)を助けることを誓います。

仇烟織は程若魚(てい・じゃくぎょ)が廬従に行く決意をしたことを知り、表面上は阻止しますが、実は密かに協力し、二人を宮門から密かに送り出します。厳修(げんしゅう)は仇烟織を罰から守るため、わざと偽の情報を作り出し、仇烟織が仇子梁(きゅう・しりょう)に報告できるようにし、同時に劉志に注意を向けさせることで、程若魚(てい・じゃくぎょ)に貴重な時間を稼ぎます。

程若魚(てい・じゃくぎょ)と夏紫苑(かしようえん)は廬従へ向けて馬を走らせ、道中、国が混乱し、民衆が困窮している様子を目の当たりにします。夏紫苑(かしようえん)は斉焱(せいえん)のせいだと責めますが、程若魚(てい・じゃくぎょ)は宦官の専横の害を深く認識します。斉焱(せいえん)は宮中にいながらも、程若魚(てい・じゃくぎょ)の安否を気にかけており、彼女が廬従に無事に到着し、誰かが守っていることを知り、少し安心します。

程若魚(てい・じゃくぎょ)は捜査を名目に、廬従の守将である陳胤台に巧みに近づきますが、将官の妨害に遭います。しかし、彼女は知恵と勇気で、一部の将領の信頼を徐々に得ていきます。綿密に計画された会合で、彼女は平叛の基礎となる重要な情報を手に入れます。しかし、陳胤台の突然の死により、状況は一変し、廬従の反乱は意外にも鎮圧されてしまい、仇子梁(きゅう・しりょう)は情報の間違いを理由に仇烟織らを激しく責めます。

程若魚(てい・じゃくぎょ)と夏紫苑(かしようえん)は苦労の末に帰還しますが、仇子梁(きゅう・しりょう)に追われるのを避けるため、密道を潜って将棋営に潜入します。一方、朝廷では、斉焱(せいえん)は群臣の圧力に屈することなく、李得昀(り・とくうん)の責任を負うことを主張し、罪己詔を出すことさえ厭わず、非凡な勇気と責任感を見せます。この一連の出来事は、一人一人の知恵と勇気を試すだけでなく、大興王朝の運命を未知の未来へと導いていくことになります。

第22話の感想

第22話では、物語が大きく動き、登場人物たちの運命が大きく変わりました。仇烟織の正体が明らかになり、彼女が抱える苦悩が描かれました。程若魚(てい・じゃくぎょ)は斉焱(せいえん)への想いを強くし、彼を助けるために危険を顧みず行動しました。斉焱(せいえん)は国の未来のために自分の命を投げ出す覚悟を示し、彼の勇気と責任感が伝わってきました。

特に印象に残ったのは、程若魚(てい・じゃくぎょ)と夏紫苑(かしようえん)が廬従へ向かうシーンです。二人は道中で国の混乱と民衆の苦しみを目の当たりにし、それぞれが異なる思いを抱いていました。程若魚(てい・じゃくぎょ)は国の行く末を憂い、夏紫苑(かしようえん)は斉焱(せいえん)への憎しみを募らせていました。この対照的な描写が、物語の奥深さを際立たせていました。

また、陳胤台の突然の死は、物語に大きな衝撃を与えました。彼の死によって、廬従の反乱は意外にも鎮圧され、仇子梁(きゅう・しりょう)の計画は頓挫しました。この展開は予想外であり、今後のストーリーがますます気になります。

つづく