与君歌(よくんか)~乱世に舞う運命の姉妹~ 第29話 あらすじ/ネタバレ
仇煙織 (きゅう・えんしょく)は将棋営に戻り、右丞相の救出の動機や、見覚えのある姿に困惑する。厳修(げんしゅう)に近況を尋ねると、沈老(しんろう)は自害し、江定(こうてい)は家族が疑われているため口を閉ざし、袁醒(えんせい)だけが気がかりだった。袁醒(えんせい)は内乱から逃れたものの、仇子梁(きゅう・しりょう)に包囲され、厳修(げんしゅう)は密かに袁醒(えんせい)の排除を企てる。
斉焱(せいえん)は程若魚(てい・じゃくぎょ)の傷を癒し、桜桃毕罗を用意する。程若魚(てい・じゃくぎょ)は韓岳(かん がく)家の味の方が好きだと話し、斉焱(せいえん)は深く追求しない。仇煙織 (きゅう・えんしょく)は王扬の旧居に戻り、妹との楽しい思い出を振り返り、感慨にふける。厳修(げんしゅう)は仇子梁(きゅう・しりょう)の帰還を急報し、仇煙織 (きゅう・えんしょく)は気持ちを切り替え、仇子梁(きゅう・しりょう)と対面する。
仇子梁(きゅう・しりょう)は程兮(ていせい)の密書を手に入れ、厳修(げんしゅう)に追跡を命じ、同時に袁醒(えんせい)の怪我の状況にも目を光らせる。斉焱(せいえん)は朝会の機会を利用し、神才軍の内乱を理由に、仇子梁(きゅう・しりょう)の大将軍職を解任し、韓定(かんてい)を後任に任命する。李得昀(り・とくうん)が作成した名簿に基づいて役職を変更し、仇子梁(きゅう・しりょう)の勢力を弱体化することに成功し、安堵する。
程若魚(てい・じゃくぎょ)の傷は癒え、斉焱(せいえん)は彼女と一緒に槐叶冷淘を食べる。先帝がこの麺で訓戒したことを思い出し、感慨にふける。街では石渊と程兮(ていせい)の捕獲に懸賞金がかけられ、仇煙織 (きゅう・えんしょく)は厳修(げんしゅう)に二人の行方を追わせ、右車の帰還理由を探る。斉焱(せいえん)と程若魚(てい・じゃくぎょ)は互いに想いを伝え、龍榻で眠りにつく。しかし、夜中に刺客が襲来し、斉焱(せいえん)は重傷を負う。刺客は石渊だった。
仇子梁(きゅう・しりょう)が駆けつけると、斉焱(せいえん)は命の危険に瀕し、侍医は手当てに困り、あと10日しかないと告げる。程怀智(てい かいち)は石渊を殴り、仇子梁(きゅう・しりょう)は介入して内乱の真相を問いただす。石渊は袁醒(えんせい)との衝突の経緯を語り、厳修(げんしゅう)が挑発したのではないかと疑う。仇煙織 (きゅう・えんしょく)は偽のひげでテストするが、石渊は真偽を見抜くことができず、声を覚えている。仇子梁(きゅう・しりょう)は仕掛けを施し、4人にその日の出来事を再現させるが、石渊は依然として確信が持てない。
仇煙織 (きゅう・えんしょく)は巧みに弁明し、厳修(げんしゅう)の嫌疑を晴らし、逆に石渊が賄賂を受け取って暗殺を企てたと主張する。石渊は仇子梁(きゅう・しりょう)に反論するが、最終的に斬首される。程若魚(てい・じゃくぎょ)は斉焱(せいえん)の回復を祈るが、斉焱(せいえん)は目を覚まし、自分の余命が短いことを悟り、無念のうちに亡くなる。急いで宦官を呼び、遺詔を書かせ、程若魚(てい・じゃくぎょ)を美人に封じ、田地を与え、将来の自由を約束する。
第29話感想
第29話は、緊張感と感動が交錯する展開が続く、見応えのある回でした。仇煙織 (きゅう・えんしょく)の複雑な心情や、斉焱(せいえん)と程若魚(てい・じゃくぎょ)の切ない恋模様、そして石渊の悲劇的な最期など、見どころが多く、最後まで目が離せませんでした。
特に印象に残ったのは、仇煙織 (きゅう・えんしょく)の苦悩する姿です。右丞相の真意が分からず、過去の記憶にも悩まされる彼女の様子は、見ていて胸が痛くなりました。また、斉焱(せいえん)と程若魚(てい・じゃくぎょ)の愛情も、切なくも美しいものでした。二人の幸せを願わずにはいられません。
一方、石渊の最期は、あまりにも悲惨でした。彼の行動は理解できるものではなかったものの、同情せずにはいられません。彼の死は、このドラマの残酷さを改めて感じさせました。
つづく