与君歌(よくんか)~乱世に舞う運命の姉妹~ 第32話 あらすじ/ネタバレ

程兮(ていせい)は意識が朦朧とする中目を覚ました。彼女は右丞相に真実を明かした。鞍王が着ていた龍袍に事前に毒を盛っておき、鞍王は今頃死んでいるはずだと。右丞相は程兮(ていせい)の話を聞くのも面倒になり、彼女を気絶させてから仇烟織に会いに行った。

仇子梁(きゅう・しりょう)は鞍王が毒殺されるのを目の当たりにした。大勢は決したと悟り、神医を派遣して斉焱(せいえん)の命を繋ぎ、皇帝の座に留め置いた。程若魚(てい・じゃくぎょ)の献身的な看病により、斉焱(せいえん)の傷は徐々に癒えていった。右車は斉焱(せいえん)に大典への参加を命じられたが、程若魚(てい・じゃくぎょ)は斉焱(せいえん)を寝かせ、病気を装うよう促した。

斉焱(せいえん)は時間通りに登朝し、鞍王が突然死んだという知らせに心を痛めた。李得昀(り・とくうん)に鞍王の死因を尋ねると、毒殺されたと聞き、悲しみに暮れた。彼は自分の命が長くないことを悟り、李得昀(り・とくうん)に早急に後継者を決めるよう勧めた。仇烟織は右丞相が訪ねてきて鞍王を毒殺したことで責め立てられるのを見て、程兮(ていせい)と手を組んで鞍王を毒殺した計画が露見したことを知った。仇烟織は右丞相と協力して計画を遂行しようと提案したが、右丞相は仮面を外し、自分が斉宸(せいしん)であることを明かした。

斉焱(せいえん)はこれ以上屈辱に耐えられず、反撃を決意した。彼は罠を仕掛け、仇烟織を捕らえようとした。程若魚(てい・じゃくぎょ)は彼を全面的に支持した。仇烟織は右丞相が斉宸(せいしん)であることを知り、激怒した。祖父の王揚(おうよう)は先帝の遺詔を守るために家族を犠牲にした。彼女は復讐のために仇敵の娘として生きることを強いられたが、斉宸(せいしん)は臆病者のように身を潜めていた。斉宸(せいしん)は彼女の言葉に返す言葉もなかった。

袁醒(えんせい)が甥っ子を扇動した人物だと暴露した時、仇烟織は袁醒(えんせい)が仏見笑の毒に犯されているのではないかと疑い、斉宸(せいしん)が右丞相ではないかと推測した。しかし、確証を得られず、史料を調べたところ、斉宸(せいしん)が13番目の子どもであり、程兮(ていせい)が異母妹であることが判明した。その後、程兮(ていせい)が仇烟織に鞍王殺害への協力を求めたことで、仇烟織は右丞相が斉宸(せいしん)であることを確信した。

仇子梁(きゅう・しりょう)は神医を連れて斉焱(せいえん)の治療に来たが、神医は斉焱(せいえん)が病が重篤で手遅れだと主張した。斉焱(せいえん)は仇子梁(きゅう・しりょう)に次の皇帝を選ぶよう促したが、仇子梁(きゅう・しりょう)は渋々その場を去った。程若魚(てい・じゃくぎょ)は斉焱(せいえん)の身体の状態を把握しており、神医がわざと嘘をついて仇子梁(きゅう・しりょう)を油断させようとしていることを見抜いた。神医も第三の者の仲間だと推測した。

実は、朝露の変の後、斉宸(せいしん)は死体の山の中から多くの人々を救い出した。その中には王揚(おうよう)の孫娘である程若魚(てい・じゃくぎょ)も含まれていたが、姉の仇烟織は見つからなかった。将棋営で訓練を受けている仇烟織を見つけるまで、斉宸(せいしん)は彼女と名乗り合うことはなかった。彼は程若魚(てい・じゃくぎょ)が斉焱(せいえん)が仇敵であることを知ることを恐れていた。

程若魚(てい・じゃくぎょ)は再び姉と一緒に涼亭で韓岳(かん がく)家の桜桃ビロを食べた夢を見た。彼女は夢の手がかりをもとに自分の身元を調べようとしたが、斉焱(せいえん)は彼女が自分の家臣の遺児ではないかと心配した。

仇子梁(きゅう・しりょう)は密報を受け取り、張疆が率いる廬従の軍が興の辺境に攻め込んできたことを知った。内憂外患に直面した仇子梁(きゅう・しりょう)は、どうすればいいのかわからず途方に暮れた。家臣たちは張疆と和睦するか、再び郡主を嫁がせるべきだと進言したが、仇子梁(きゅう・しりょう)は不機嫌になり、彼らを全員追い払った。仇子梁(きゅう・しりょう)は右車に命じ、斉焱(せいえん)の体調が悪いことを理由に外臣との面会を禁じ、李得昀(り・とくうん)が斉焱(せいえん)に会うことを阻止した。

斉焱(せいえん)は程若魚(てい・じゃくぎょ)に李得昀(り・とくうん)と密会させ、戦況を報告させた。程若魚(てい・じゃくぎょ)は以前廬従に行った時に、張忠如(ちょうちゅうじょ)が流離失所した民衆を積極的に受け入れていることを聞いており、張疆に代わって張忠如(ちょうちゅうじょ)に廬従を統治させることを提案した。程若魚(てい・じゃくぎょ)は自ら進んで張疆を暗殺すると申し出た。

第32話感想

第32話は、衝撃的な展開が続くスリリングなエピソードでした。程兮(ていせい)が鞍王に毒を盛ったという真実が明らかになり、仇烟織と斉宸(せいしん)の思惑が交錯する中、斉焱(せいえん)は反撃の機会を伺っていました。

程兮(ていせい)の策略によって鞍王が亡くなり、仇烟織は右丞相と手を組んで次の皇帝を擁立しようと画策します。しかし、右丞相の正体が斉宸(せいしん)であることが明らかになると、仇烟織は怒りを露わにしました。斉宸(せいしん)は程兮(ていせい)の異母兄であり、仇烟織の仇敵であるからです。

一方、斉焱(せいえん)は病を装いながら反撃の機会を伺っていました。彼は程若魚(てい・じゃくぎょ)の協力を得て、仇烟織を捕らえようとします。しかし、神医がわざと嘘をついて仇子梁(きゅう・しりょう)を油断させようとしているなど、第三者の存在も見え隠れし、今後の展開が気になります。

また、程若魚(てい・じゃくぎょ)が姉の仇烟織と一緒に涼亭で桜桃ビロを食べた夢を見るなど、謎めいたシーンも登場しました。彼女が自分の身元を明らかにしていく過程にも注目です。

つづく