与君歌(よくんか)~乱世に舞う運命の姉妹~第9話 あらすじ/ネタバレ
斉焱(せいえん) の手には、文帝の血で染まったハンカチが握られていた。かつて、微服私訪で百戲楼を訪れた際に文帝と出会い、仇敵である仇子梁(きゅう・しりょう)を倒すことを誓い合った日々を思い出す。朝露の変の後、流言が飛び交い、斉焱(せいえん)が文帝を殺害したと噂された。しかし、彼は真実を知っており、兄弟の遺志を継ぐため、屈辱に耐えていた。
鎮吳藩 の 孫烈(そんれつ) は、郡主 劉弥紗(りゅう・びさ) が寧和郡主(ねいわぐんしゅ)を救出し、都城恆安へ向かっていることを奏上する。仇子梁(きゅう・しりょう)は驚き、斉焱(せいえん)の反応を見る前に孫烈(そんれつ)に寧和郡主(ねいわぐんしゅ)の帰還の意図を尋ねる。そして、群臣を出城して迎えるよう斉焱(せいえん)に命じる。斉焱(せいえん)は仕方なく承諾する。
程若魚(てい・じゃくぎょ) は仇子梁(きゅう・しりょう)の企みを察知し、甲暦を調べて寧和郡主(ねいわぐんしゅ)と仇子梁(きゅう・しりょう)の過去の確執を調べようとするが、何も見つからない。斉焱(せいえん)は、かつて仇子梁(きゅう・しりょう)が寧和郡主(ねいわぐんしゅ)を廬從に嫁がせようとしたこと、郡主が激しく抵抗し、仇子梁(きゅう・しりょう)からひどい言葉を浴びせられたことを思い出す。程若魚(てい・じゃくぎょ)は、寧和郡主(ねいわぐんしゅ)が第三者であると心配するが、斉焱(せいえん)は寧和郡主(ねいわぐんしゅ)は阿嫵のように駒として利用されているのではないかと考える。
仇子梁(きゅう・しりょう)は、仇烟織と厳修(げんしゅう)と密会し、衆人環視の中で寧和郡主(ねいわぐんしゅ)を誅殺して見せしめにすることを企む。彼は斉焱(せいえん)を最大の脅威とみなし、かつて斉焱(せいえん)が卓越した才能で3年分の武術を3ヶ月で習得し、狩猟の技術も身につけていたことを思い出す。
鞍王 は、蛐蛐を持って仇子梁(きゅう・しりょう)に謁見する。彼の堕落した様子に、仇子梁(きゅう・しりょう)は内心喜ぶ。斉焱(せいえん)は程若魚(てい・じゃくぎょ)を狩猟に連れ出し、玉真坊の死士を寧和郡主(ねいわぐんしゅ)と共に都に入れる計画を立てる。狩猟中、程若魚(てい・じゃくぎょ)は誤って転倒し、斉焱(せいえん)の腕の中に飛び込んでしまう。侍衛が目撃し、斉焱(せいえん)は怒って兜を射抜いて警告する。程若魚(てい・じゃくぎょ)は恥ずかしそうに逃げ出す。
この出来事はすぐに宮廷中に広まり、程若魚(てい・じゃくぎょ)が宮殿に戻ると、程懐智(じょうかいち)は2人が恋仲になったと勘違いして大喜びする。程若魚(てい・じゃくぎょ)は必死に説明するが、無駄だった。宮中で噂が広まり、程若魚(てい・じゃくぎょ)は悩んでいた。
仇子梁(きゅう・しりょう)の耳目である 高平(こうへい) は、斉焱(せいえん)を監視していた。斉焱(せいえん)は偽の手紙を程若魚(てい・じゃくぎょ)に渡し、寧和郡主(ねいわぐんしゅ)に伝えさせた。本物は燃やしてしまう。程若魚(てい・じゃくぎょ)は夜に手紙を放つが、厳修(げんしゅう)に阻止される。彼女は機転を利かせて手紙を破り、仇烟織の追及にも屈せず、程兮(ていせい)と紫衣局の安全を理由に黙秘する。実は、これは斉焱(せいえん)と程若魚(てい・じゃくぎょ)が偽の手紙を漏らさないための策略だった。
高平(こうへい)は焼け残った紙片から斉焱(せいえん)が寧和郡主(ねいわぐんしゅ)を洛陽に向かわせようとしていると推測する。仇烟織は仇子梁(きゅう・しりょう)の計画を見抜き、寧和郡主(ねいわぐんしゅ)が入城したときに民心を鑑みて暗殺しようとしていることを知る。彼女は程若魚(てい・じゃくぎょ)に危険を冒さないように警告し、寧和郡主(ねいわぐんしゅ)の洛陽への道を阻止するよう密かに命じる。
斉焱(せいえん)は眠れず、程若魚(てい・じゃくぎょ)を寝所に呼ぶ。程懐智(じょうかいち)はこれを利用して、程若魚(てい・じゃくぎょ)のために寵愛争いをしようと記録する。仇子梁(きゅう・しりょう)は高平(こうへい)に薬を送らせ、斉焱(せいえん)と程若魚(てい・じゃくぎょ)が親密な様子を見て驚いて逃げる。斉焱(せいえん)は、仇子梁(きゅう・しりょう)を油断させるための芝居だった。その後、彼は程若魚(てい・じゃくぎょ)を祁山に死士を集めるために密かに宮殿から出し、阿嫵のことで彼女を叱責して追い出す。
程懐智(じょうかいち)は急いで麗容(れい よう)を探し、身代わりを寝所に寝かせようとする。一方、左馬(さま)は仇烟織のアトリエに忍び込み、仕掛けに触れて怪我をして逃げる。仇烟織は後から来て、左馬(さま)が犯人ではないかと疑う。
宮廷内外では暗流が渦巻いており、斉焱(せいえん)と仇子梁(きゅう・しりょう)の戦いは密かに激化している。
第9話 感想
第9話は、緊張感と策略が入り混じった、目が離せない展開でした。斉焱(せいえん)と仇子梁(きゅう・しりょう)の頭脳戦はますます激化し、それぞれの思惑が複雑に絡み合っています。
特に印象的だったのは、斉焱(せいえん)が程若魚(てい・じゃくぎょ)を狩猟に連れ出すシーンです。2人の距離が縮まりつつある様子が描かれ、今後の展開が気になります。また、程若魚(てい・じゃくぎょ)が機転を利かせて偽の手紙を破り、仇烟織の追及をかわすシーンはハラハラドキドキしました。
一方で、鞍王の堕落ぶりや、程懐智(じょうかいち)の勘違いなど、コミカルな要素も盛り込まれており、ドラマにメリハリを与えていました。
つづく