大理寺日誌~謎解く少卿には秘密がある~ 第13話 あらすじ/ネタバレ

竜王廟に謎の死体

朝焼けに照らされた码頭で、刑部が発見した奇妙な姿勢で倒れた死体。その背後には、荘厳な竜王像の影に隠された、口にできない秘密が潜んでいた。頭部に緻命傷を負った死者は、码頭の荷物番を務める劉福だった。現場に残された粗い棒は、码頭でよく使われる運搬道具であり、事件の最初の糸口となった。

大理寺に託された謎

李餅は現場を視察し、刑部官吏に自信満々に事件解決を請け負う。刑部の思惑もあり、事件は金吾衛(きんごえい)に対抗するために頭角を現しつつある大理寺に託される。

推理と捜査の始まり

チーム内では犯人像について議論が交わされる。阿裏巴巴は想像力を駆使して劇的な犯行シナリオを展開するが、李餅はそれを否定。王七(おうしち)は、劉福が夜の巡回中に何らかの秘密を発見し、殺害された可能性を指摘し、李餅もそれに同意する。

陳拾は竜王像に注目し、像が何かを隠していることに気づく。彼は像が本来持っているはずの牌匾が落ちており、その文字が重要な情報を示唆していることを発見する。さらに調査を進めると、李餅は像の中に香料が散らばっていることに気づく。これは、盗まれた貨物が非常に価値が高いことを示唆していた。劉福は盗みを働いていたのか?それとも、より深い陰謀に巻き込まれていたのか?李餅は、貨物置き場を詳しく調べるために分頭行動をとる。

不穏な空気と意外な証言

王七(おうしち)は貨物置き場で劉福に関する情報を聞き出そうとするが、人々は疫病のように彼を避ける。李餅は陳拾を連れて近くの酒館に入り、客から碼頭の窃盗事件に関する情報を聞き出そうとする。しかし、酒館内は奇妙な緊張感に包まれており、鈴が鳴ると全員が口を閉ざしてしまう。李餅は、酒瓶に残っている香りの匂いが竜王廟で発見されたものと同じであることに気づく。

李餅が酒館を出ようとした時、物乞いが現れ、漕運の停滞が原因で生活が困窮し、窃盗が横行しているという社会背景を明かす。一方、阿裏巴巴は胡人の貨物船に乗り込み、豪華な貨物船が異常に短時間停泊していたという情報を掴む。

真実への手がかり

大理寺に戻った李餅は、劉福と窃盗団との間に秘密の協力関係があった可能性を推測する。しかし、ある夜、その均衡が崩れ、内紛が発生し、劉福は殺害された。船情牌が塗りつぶされたのは、謎の貨物船の存在を隠すためだった。王七(おうしち)は黒ずくめの女の正体に疑問を抱き、陳拾は相手に人質に取られたことで自責の念に駆られ、退職を決意する。袁不二(えんふじ)の説得により、陳拾は自信を取り戻す。「陳九(ちんきゅう)」からの謎の手紙は、彼に新たな希望をもたらす。手紙の内容はわずかだが、未知の挑戦が彼らを待ち受けていることを示唆している。

第13話の感想

第13話は、謎解きとアクションが満載の、スリリングな展開でした。特に、竜王像の秘密や、劉福と窃盗団の関係など、多くの謎が明らかになり、物語が大きく進展しました。

李餅の推理力は相変わらず鋭く、事件の真相を次々と解き明かしていく姿は痛快でした。また、王七(おうしち)と陳拾のコンビも息が合っていて、それぞれが得意分野を生かして活躍していました。

特に印象に残ったのは、陳拾が人質に取られたシーンです。自責の念に駆られ、退職を決意するほどのショックを受ける陳拾の姿は、彼の繊細な心の内を垣間見ることができて、とても切なかったです。しかし、袁不二(えんふじ)の励ましによって立ち直り、新たな決意を胸に進む姿は、とても感動的でした。

つづく