大理寺日誌~謎解く少卿には秘密がある~ 第15話 あらすじ/ネタバレ

陳拾は老練な水車夫・老程と共に、一見普通の倉庫に入りました。半分しかない文書を受け取り、彼は疑念を抱き、質屋を巡ってもう半分の手がかりを探します。皇天不負有心人、ある質屋の主人がもう半分の文書を持っていました。さらに驚くべきことに、その主人は老程の落し物と同じ巾著を持っていたのです。

二つの文書はぴったりと合わさり、陳拾は謎めいた箱を手に入れます。彼は期待に胸を膨らませ、老程の指定した住処へと戻りました。

老程の何気ない動作の中で、巾著の中の鍵がゆっくりと姿を現します。陳拾の心の中の疑問は野草のように伸びていきます。老程は、この巾著は阿娘が手作りしたと言っていましたが、どうしてこんな偶然があるのでしょうか?彼は心の中でつぶやきます。神都は広いけれど、尋親の道はあまりにも順調すぎる。これは何か裏があるに違いない。

彼が立ち去ろうとした時、突然のめまいが襲ってきます。老程の手の棒が静かに落ちてきました。

一方、李餅と明鏡堂の仲間たちは、龍王廟の水牌の謎を解き明かすために奔走していました。李餅は、陳拾が水車夫と兄を探す話をしたことを思い出し、何かおかしいと感じます。そこで、一行はすぐに動き出し、陳拾の行方を捜索します。

陳拾が昏睡状態から目覚めると、彼は五花大绑にされ、山積みの荷物と複雑な表情の老程が側にいました。老程の目には、罪悪感と愛情が入り混じっています。彼はゆっくりと真実を語ります。

実は、彼は昔の仲間たちと生活のために盗みを働いていました。偶然、彼らは珍しい箱を盗んでしまいました。その中身は、老程の心に傷跡を残したものでした。それは、彼が濡れ衣を著せられた弟が背負っていた罪状だったのです。争いの中で、老程は仲間の劉福を誤って殺してしまい、趙花子も箱を私蔵したことで命を落としてしまいました。老程が陳拾に心を開いたのは、陳拾が彼の無実の弟と驚くほど価ていたからです。

その瞬間、李餅たちが突入し、激しい戦いの末、老程を製圧し、陳拾を救出します。事件は解決しましたが、劉福が残した謎は依然として人々を悩ませています。一体誰が黒幕で、緻命的な手掛かりを残したのでしょうか?

大理寺に戻ると、李餅は明鏡堂の活躍を高く評価し、陳拾もこの事件で成長を遂げました。李餅の質問に、陳拾は迷わず、大理寺に残って勉強し、一日も早く立派な官吏になることを目指すと答えます。

一方、上官璉(じょうかんれん)夫妻の邸宅では、上官檎(じょうかんきん)の将来について話し合いが行われていました。上官璉(じょうかんれん)は上官檎(じょうかんきん)と邱慶之の衝突に不満を表明し、慎重に行動するよう忠告します。夫人は上官檎(じょうかんきん)の縁談をしようとしますが、上官檎(じょうかんきん)はそれを断ります。彼は大理寺の公務に心を奪われ、両親に別れを告げて、馴染みのある場所に戻りました。

李餅の捜査は止まりません。彼は再び青楼の覆面女性を訪ねます。女性は、彼女が探している宝物は、杜子虚(としくきょ)という西域人と密接に関係していることを明かします。3年前、杜子虚(としくきょ)は神秘的な方法で礼部尚書の命を救い、その後姿を消しました。この手掛かりは、李餅の心の中の迷霧を照らす一筋の光となりました。

続いて、兵部から持ち込まれた殺人事件で、大理寺は再び忙しくなります。国子祭酒・秦纾(しんきゅう)の弟である秦纨(しんかん)が謎の死を遂げ、現場には大量の五石散と塀を乗り越えた痕跡が残されていました。李餅一行はすぐに捜査を開始します。権力、欲望、復讐が渦巻く複雑な事件が幕を開けます。

第15話感想

第15話は、陳拾と老程の意外な関係が明らかになり、物語が大きく展開する重要なエピソードでした。陳拾の過去が少し明らかになり、彼の成長と決意が描かれていました。また、李餅の捜査が新たな局面を迎えるなど、今後の展開が気になる終わり方でした。

特に印象的だったのは、陳拾と老程のシーンです。老程の過去と苦悩が明らかになり、陳拾との絆が深まる様子が描かれていました。また、李餅の活躍も目覚ましく、明鏡堂のメンバーとの連携も見事でした。

一方で、劉福の死の真相や、杜子虚(としくきょ)の謎など、まだ多くの謎が残されています。今後の展開が楽しみな作品です。

つづく