大理寺日誌:謎解き少卿には秘密がある - 第17話あらすじ/ネタバレ

明鏡堂内、緊迫した空気

明鏡堂では、秦紈(しんがん)の事件について李餅とメンバーたちが議論を交わしていた。長期的な精神的プレッシャーにより、秦紈(しんがん)は五石散への依存を断ち切れず、それが議論の焦点となっていた。そんな中、上官檎(じょうかんきん)の足跡を辿ることができず落胆した阿裏巴巴が明鏡堂に戻り、彼の失意は議論の重さを増幅させた。

上官檎(じょうかんきん)の発見と新たな謎

一方、上官檎(じょうかんきん)は手がかりを探している最中、ある装飾品店の異変に気付いた。店主の寇娘(こうじょう)は、温厚な女性でありながら、椅子に縛り付けられ、口には布を詰め込まれ、助けを求めることもできなかった。上官檎(じょうかんきん)は李餅らに急報し、駆けつけた一行は、寇娘(こうじょう)と杜成(とせい)が親密な関係にあることを知り、最近の杜成(とせい)の様子がおかしいことに疑念を抱いた。普段は生活に困窮している杜成(とせい)が、高価な琴の弦を贖うことができるようになったのは、裏に隠された秘密があることは明らかだった。

杜成(とせい)と秦紈(しんがん)の過去

調査が進むにつれて、杜成(とせい)と秦紈(しんがん)はかつての親友であり、共に五石散の世界に溺れていたことが判明した。家柄が裕福だった秦紈(しんがん)は、高純度の五石散を自作することができ、趙大仙(ちょうたいせん)という薬売りの垂涎の的となった。趙大仙(ちょうたいせん)は杜成を通じて秦紈のレシピを手に入れようとしたが、拒否された。上官檎(じょうかんきん)は、秦紈と杜成が失踪したのは趙大仙(ちょうたいせん)と無関係ではないと推測した。

趙大仙(ちょうたいせん)の死と隠された秘密

王七(おうしち)は、杜成が頻繁に薬売りに薬を購入していたことを思い出し、その薬売りが趙大仙(ちょうたいせん)であることを突き止めた。李餅と上官檎は、趙大仙の潜伏先を突き止め、一網打尽にするべく突入した。突然の逮捕に趙大仙は、五石散を服用して抵抗を試みたが、過剰摂取により死亡した。趙大仙の洞窟で、李餅は琴の弦と琴の下に隠された粉末を発見した。それは、秦紈が自作の五石散を隠すための仕掛けだった。

事件解決の背後に隠された真実

事件は一見解決したかに思われたが、李餅の心には疑問が残った。あまりにも出来すぎた話だったからだ。そんな中、上官檎は寇娘(こうじょう)が探していた穂先に杜若の痕跡を発見し、再び蘭心飾坊に戻ったところ、秦紓(しんじゅ)が中毒で倒れているのを発見した。寇娘(こうじょう)は上官檎と共に大理寺に戻り、長年の秘密を打ち明けた。秦紈と寇娘(こうじょう)は相思相愛だったが、秦紈の堕落を厳しく仮対する秦紓(しんじゅ)によって引き裂かれていた。秦紈の五石散への依存は、秦紓(しんじゅ)によって一歩一歩深みへと追いやられたものだったのだ。

事件解決と新たな謎

真相が明らかになり、上官檎は功を誇るどころか、功績を阿裏巴巴に譲った。しかし、李餅の心は落ち著かなかった。甲字頭事件から龍王廟笏板事件まで、すべての事件が不気味な繋がりを持っているように感じられたのだ。

清明節の謎

清明節が近づき、神都城内では煞気と小鬼憑依の噂が飛び交っていた。王七(おうしち)は邪気を払うため、明鏡堂の門前に艾草を弔るし、清明節に憑依される怪談を色鮮やかに語って陳拾を震え上がらせた。李餅の突然の出現は、この奇妙な「怪談会」を中断させ、崔倍(ついばい)の不在に気づかせた。毎年清明節になると、崔倍(ついばい)はしばらくの間外出していたが、具体的な行先は誰にも知られていなかった。

書斎に戻った李餅と陳拾は、怪談の真実を確かめようとしたが、李餅は「心病所緻」と言って陳拾の不安を鎮めようとした。二人が立ち去ろうとした時、崔倍(ついばい)が慌てて自分の部屋に戻ってきた。挨拶をする暇もない様子に、李餅はさらに疑問を深めた。清明節の夜の謎は、まだ始まったばかりだった。

第17話の感想

第17話は、謎が謎を呼ぶ展開で、最後まで目が離せない内容でした。秦紈の失踪事件は、五石散という薬物と深く関わっており、彼の苦悩と週りの人々の葛藤が描かれました。特に、秦紈の妹である秦紓(しんじゅ)の複雑な心情は、見ていて胸が痛くなるほどでした。

また、上官檎の活躍も目覚ましく、趙大仙との対決シーンは迫力満点でした。しかし、事件解決後も李餅の心には疑問が残っており、これからどのような展開になるのか気になります。

清明節が近づき、神都城内では不穏な噂が飛び交う中、崔倍(ついばい)の不在がさらなる謎を呼びます。李餅は崔倍(ついばい)の秘密に迫ることができるのでしょうか?

つづく