大理寺日誌~謎解く少卿には秘密がある~ 第18話 あらすじ/ネタバレ

明鏡堂に集まった一行は、崔倍(ついばい)と袁不二(えんふじ)の関係が謎を解く鍵になると推測します。清明節の煞気に影響された崔倍(ついばい)は、袁不二(えんふじ)に占卜を依頼し、心安を求めたと考えられます。袁不二(えんふじ)は、清明節の間、山奥で過ごすことで煞気を避ける方法を提案しました。

李餅率いる一行は、大理寺に戻り、崔倍(ついばい)の部屋を調べます。孫豹(まがたま)は、崔倍(ついばい)が持ち出した2著の衣服から、彼が夜間に外出する予定だったことを推測します。王七(おうしち)は、去年の清明節の後に崔倍(ついばい)の衣服の裾が濡れていたことを思い出し、彼が水辺に近い天池山に行ったのではないかと推測します。崔倍のメモを読み進めていた李餅は、役人から監獄が雷に打たれ、逃亡者が発生したとの報告を受けます。逃亡者の中には、一人の海賊がおり、彼は天池山まで馬車で逃走し、山中に逃げ込んだとのことでした。李餅は、天池山で逃亡者を追跡することを決意します。

天池山に到著した一行は、3つの小道を見つけます。李餅は、経験から落ち葉の少ない道を選びます。崔倍は天池山に詳しく、一行は逃亡者の捜索を優先します。半ばまで登ったところで、李餅は危うく転落しそうになります。落ち葉の下の臭いを陳拾が馬糞と判断し、既に乾燥していることから、逃亡者がこの道を通ったことがわかります。

一方、崔倍は山奥の道観に到著し、張真人(ちょうしんじん)に出会い、拾った玉佩を返します。張真人(ちょうしんじん)は、除晦の儀式を行うことを勧めます。儀式は簡潔でしたが、張真人(ちょうしんじん)は効果があると保証します。儀式の後、崔倍は少し安心します。

李餅は、山奥の道観を発見しますが、猫に邪魔されて転落してしまいます。一行は、彼が煞気に触れたと冗談を言います。しかし、李餅は道観に猫を飼っている人がいることに気づきます。逃亡者は先に道観に滞在していたのです。

夜になると、道観の客室で火災が発生します。崔倍は危険を顧みず、火の中に入って逃亡者を救出します。その後、李餅一行が駆けつけます。翌日、王七(おうしち)は逃亡者を大理寺に送還し、崔倍は道観に火をつけたことで自責の念に駆られます。

李餅は、火災が発生した部屋で隠し通路を発見し、張真人(ちょうしんじん)に放火の疑いをかけます。張真人(ちょうしんじん)は、逃亡者と共謀し、かつて銀の強盗事件を起こした際に官憲を逃れていたことが明らかになります。李餅の質問と証拠に直面した張真人は、ついに白状します。

崔倍は、明鏡堂の仲間が自分を捜しに山に来たことを知り、感動とともに長年の心の傷を癒します。彼は、幼い頃に父親とピクニックに行ったこと、そして母親の出産時に亡くなったことで「晦気」と呼ばれたことを思い出します。父親の死に関する事件は、彼が直視できない痛みとなっていました。李餅の説得により、崔倍は過去に向き合い、大理寺少卿として父親の死因を再調査し、真実を明らかにすることを決意します。

このエピソードは、スリリングな追跡劇であるだけでなく、崔倍の心の内面を深く掘り下げ、自己救済の旅を描いています。

第18話の感想

第18話は、緊迫感のある追跡劇と崔倍の心の内面を深く掘り下げた感動的なエピソードでした。

まずは、追跡劇の臨場感に引き込まれました。天池山での逃亡者の捜索はハラハラドキドキで、特に李餅が転落しそうになったシーンは手に汗握りました。また、道観での火災シーンは緊迫感があり、崔倍が危険を顧みず逃亡者を救出するシーンは感動的でした。

さらに、崔倍の心の内面が描かれたシーンは胸を打ちました。幼い頃に母親を亡くし、「晦気」と呼ばれたことで背負ってきた重荷が描かれ、彼の苦悩が伝わってきました。しかし、李餅の説得により過去に向き合う決意をしたシーンは希望を感じさせるものでした。

つづく