大理寺日誌~謎解く少卿には秘密がある~ 第20話 あらすじ/ネタバレ

趙如意(ちょうじょい)の謎を解き明かすため、王七(おうしち)と崔倍(ついばい)は彼女の旧友を訪ねた。旧友は趙如意(ちょうじょい)を褒め称え、彼女が情に厚く、自分を身請けしてくれたこと、その後一緒に染物屋を経営し、幸せな生活を送っていたことを語った。趙如意(ちょうじょい)は決意の証として指を切り落とし、過去の自分と決別したという。事件に関与した理由については、友人の依頼によるものだと明かしたものの、具体的な人物は不明で、謎は深まるばかりだった。

一方、孫豹(まがたま)と阿裏巴巴は市で出会った窃盗犯から、趙如意(ちょうじょい)は一人行動を好み、盗みの技術も優れていたことを知る。この情報により、趙如意(ちょうじょい)的行動の動機に対する好奇心が高まる。

李餅は直接柜坊を訪れ、柜坊の主である中年男性に話を聞く。男は傲慢な態度で、公堂に対する敬意を全く示さない。李餅は男の持っている鍵が事件現場の鍵と一緻することを確認し、解放しようとするが、孫豹(まがたま)が陸城隍(りくじょうこう)の息子が堂々と振る舞っているのを見て激怒し、殴りかかる。週囲の説得により落ち著きを取り戻した孫豹(まがたま)は、陸城隍(りくじょうこう)との因縁を語る。

孫豹(まがたま)はかつて軍隊に所属していた際、黄沙峪で重傷を負ったが、友人の徐虎(じょこ)が命を懸けて救ってくれた。二人はその後、衙門に入り、「虎豹双雄」と呼ばれるようになった。しかし、悪名高い無頼漢である陸城隍(りくじょうこう)が、彼らの巡回地域の悪夢となった。陸城隍(りくじょうこう)は戦死した兵士の財産を奪うだけでなく、ならず者を集めて悪事を働いていた。徐虎(じょこ)は陸城隍(りくじょうこう)の悪事を暴こうとしたが、護城河で命を落とした。孫豹(まがたま)は徐虎(じょこ)の死を今でも悔やんでいる。

李餅は陸城隍の真意を探るため、彼の家を訪ねる。陸城隍は趙如意的死との関係を否定し、李餅を軽視する息子を叱責する。しかし、他の質問には一切答えない。

孫豹は別の方法で真相を探ろうと、鍵屋を訪れる。鍵屋の厳重な警備に疑問を抱き、特に倉庫の窓の撬痕と箱底の切り痕に注目する。その手口は軍隊の斥候を彷彿とさせるものだった。孫豹は阿裏巴巴を残し、ある人物を探しに行く。

一方、王七(おうしち)と崔倍(ついばい)は柜台の老板から、謎の客が預金しようとしたが、突然気が変わって取り消したことを知る。彼らはその人物が趙如意と関係があるのではないかと疑い、老板に特徴を聞き、価顔絵を描かせる。李餅はその価顔絵を見て、かつて邱慶之と一緒に追いかけていた逃亡者であることに気づく。

李餅はすぐに逃亡者を尋問し、刑部侍郎の馮簡(ふうかん)も駆けつける。逃亡者は趙如意的恩恵を受けていたため、彼女のために下見をしていたが、趙如意的指示で逃亡中に捕まったことを認める。李餅と馮簡(ふうかん)が立ち去ろうとした時、来鍾書は李餅に孫豹が感情に左右されて判断ミスをしているかもしれないと忠告する。さらに、金吾衛(きんごえい)が徐虎(じょこ)の行方を追っていること、趙如意的喉から見つかった狼頭墜が優秀な斥候の証であることを明かし、趙如意的死と徐虎(じょこ)の関係を示唆する。

馮簡(ふうかん)は狼頭墜を証拠に孫豹を連行し、趙如意は徐虎に殺された可能性が高いと考える。阿裏巴巴は孫豹が何度も軍隊の斥候の手口について言っていたことを思い出し、ますます疑念が深まる。趙如意的死を巡る複雑な事件は、様々な勢力が絡み合い、謎が徐々に明らかになっていく。

第20話感想

第20話は、趙如意的謎がさらに深まる展開となりました。彼女の旧友の証言や、孫豹の過去との関わりなど、新たな情報が明らかになる一方で、謎も増え、目が離せないストーリー展開となっています。

特に印象的だったのは、孫豹と陸城隍の因縁です。孫豹の友人を殺した陸城隍への怒りと、趙如意的死との関係が気になります。また、李餅が趙如意的死の真相に迫る中で、徐虎の存在が明らかになり、事件がさらに複雑化していく様子も興味深いです。

つづく