大理寺日誌~謎を解く少卿には秘密がある~ 第23話 あらすじ/ネタバレ

繁華な街並みに闇躍する長安の街で、大理寺少卿の李餅は謎に包まれた事件の捜査に乗り出します。

李餅は複数の青楼から特製の香料を集め、鋭い嗅覚を持つ六児(りゅうあー)に鑑定を依頼します。六児(りゅうあー)は香料から数字に関連する特殊な匂いを察知し、それが長安で有名な霽雲居から来たものだと指摘します。

真相を究明するため、李餅は巧妙な作戦を立てます。阿裏巴巴と孫豹(まがたま)を富豪に扮して門前で待機させ、王七(おうしち)を女装させて女奴を売る家主に見立て、堂々と霽雲居に潜入します。

霽雲居に入ると、李餅たちは管理人から疑いの目を向けられます。しかし、李餅が王婆(おうば)から購入した女奴について言及すると、管理人はやむなく老鴇(ろうたく)に報告します。

老鴇(ろうたく)は登場し、"新しい女奴"である王七(おうしち)を厳しく検査します。王七(おうしち)は機転を利かせて老鴇(ろうたく)と巧みにやり取りし、その間に屏風に描かれた鳳凰の模様のローブに目を奪われます。それは彼が以前、趙二娘(ちょうにーにゃん)の仕立て屋で見たものと同じデザインでした。

追跡の結果、ローブの持ち主は剛剛出たばかりだとわかり、王七(おうしち)と老鴇(ろうたく)の間で追いかけっこが繰り広げられ、一時的に混乱と緊張が走ります。

一方、李餅と崔倍(ついばい)は買い手として院内で女奴を選びますが、突然、王七(おうしち)の助けを求める声が響き渡ります。彼は青楼の雑用係とやり取りしながら、誰かが秘密裏に連れ去られたと示唆し、李餅に追跡を依頼します。

雑用係に囲まれた李餅は、大理寺の腰牌を提示して混乱を鎮めます。孫豹(まがたま)と阿裏巴巴は門前で警戒していましたが、怪しい馬車の痕跡は見つかりませんでした。

李餅はすぐに管理人を捕まえ、屋内に隠された秘密の通路が市に通じていることを知ります。王七が発見したローブと六児(りゅうあー)が関係しているのではないかと疑い、六児(りゅうあー)が孫小迎(そんしゃおえい)の復讐のために密かに行動しているのではないかと推測します。

一方、六児(りゅうあー)は謎の男に豪邸に連れ込まれ、男は金銭と引き換えに六児の青春を手に入れようとします。六児は怯むことなく匕首で仮撃し、その瞬間、李餅が駆けつけます。

李餅の尋問に、六児は趙二娘(ちょうにーにゃん)と王婆(おうば)を殺害した事実を告白し、友人の孫小迎(そんしゃおえい)の仇を討つためだったと説明します。孫小迎(そんしゃおえい)は絶望に陥っていた六児に一緒に逃げるように勧めましたが、途中で王婆(おうば)に見つかり青楼に連れ戻されてしまいました。孫小迎(そんしゃおえい)は六児を逃がすために一人でリスクを負い、それ以来消息が途絶えていました。

李餅は勢いに乗って孫小迎(そんしゃおえい)の行方を追及しますが、男は言い逃れできず、六児を人質に取ろうとします。六児の皮肉に激怒した男は、六児を殺してしまいます。その後、李餅は部屋に潜入し、男と壮絶な格闘を繰り広げます。

最終的に、男は六児の匕首に塗られた猛毒で死亡します。臨終の際に、彼は20年前に脱獄した死刑囚の王質(おうしつ)であることを明かし、若い女性の血を吸うことで若さを保っていた秘密を暴露します。これは杜子虚(としくきょ)の薬房と何らかの関係があるようです。

王質(おうしつ)の死により、李餅は弔るされた孫小迎の惨状と、骨を握った動物の石像を発見します。これは青楼の女性たちが口にしていた"薬引"である可能性が高いです。

事件全体が何者かの手によって操作されているように見え、阿裏巴巴もそれに気づきます。李餅が大理寺に復帰して以来、遭遇した事件はすべて意図的に仕組まれたように感じられます。王質(おうしつ)が死の直前に残した手がかりは、この事件をさらに謎めいたものにし、未解決の謎が山積みです。

捜査が進むにつれて、李餅は真実は一見穏やかな表面の下に隠されていることが多いことに気づきます。そして、彼は衝撃的な真実へと一歩一歩近づいていきます。

第23話感想

第23話は、緊迫感と謎が満載の展開で、最後まで目が離せない内容でした。李餅の巧妙な作戦や王七の機転、六児の勇敢な行動などが見どころです。

特に印象的だったのは、六児が趙二娘(ちょうにーにゃん)と王婆(おうば)を殺害した事実を告白するシーンです。友人の孫小迎の仇を討つためだったという彼女の強い思いに心を打たれました。

また、王質(おうしつ)の正体が明らかになり、事件の背後に隠された闇が垣間見えたことも衝撃的でした。杜子虚(としくきょ)の薬房との関係も気になるところです。

李餅は真相に一歩ずつ近づいていますが、まだ多くの謎が残されています。今後の展開が楽しみです。

つづく