大理寺日誌~謎解く少卿には秘密がある~ 第29話 あらすじ/ネタバレ
上官璉(じょうかんれん)が獄中で亡くなり、幼い上官檎(じょうかんきん)を李餅に託した。大理寺は来仲書が正式に引き継ぎ、秩序が整えられたが、李餅には「これ以上深入りするな」と厳命した。陳拾は兄・陳九(ちんきゅう)の死を受け入れられず、悲しみに暮れていた。二人の兄弟は貧しいながらも仲良く暮らしていたが、陳九(ちんきゅう)は弟のために都へ出て行き、命を落としてしまった。
来仲書が著任すると、李餅は大印を返し、裏方に退いた。司直甲乙と老白(ろうはく)は同時に休暇を取り、大理寺は一時的に静かになった。来仲書は厨房まで改革し、料理人の蔡叔(さいしゅく)を交代させた。王七(おうしち)たちは不満を李餅に訴えるが、李餅は聖命により大理寺を離れ、李家に静養することを決意した。
陳拾は悲しみに沈み、食事も喉を通らない。李餅は複雑な心境ながらも陳拾を慰め、黒羅刹(こくらせつ)は実行犯であり、背後に黒幕がいると指摘した。陳拾は兄の無実を信じ、真相を明らかにするため李餅に協力することを決意する。
崔倍(ついばい)は事件を整理し、上官璉(じょうかんれん)の供述から謎が明らかになり始めた。次の行動を話し合っている最中、来仲書の部下が明鏡堂に押し入り、部屋を明け渡すよう要求した。王七(おうしち)は孫豹(まがたま)の煽動で来仲書に嫌がらせをし、一時的に気を晴らすものの、大きなトラブルを引き起こしてしまう。
来仲書は王七(おうしち)たちを李餅の前に連れて行き、李餅の過去の不正をほのめかした。李餅は明鏡堂の仲間を守るため、苦渋の決断を下し、彼らを厳しく叱責して追い出した。
陳拾は荷物をまとめ、大理寺を去ろうとしたその時、録事として正式に採用された。運命のいたずらに苦咲する陳拾。
翌日、陳拾は帰路につくが、途中でトラブルに巻き込まれる。道連れを装った金吾衛(きんごえい)の兵士が、李餅の動向を探ろうとしたのだ。危機一髪の状況の中、明鏡堂の四兄弟が現れ、知恵と勇気で陳拾を救出した。これは王七の作戦であり、李餅が必ず助けに来ると予測していたのだ。
陳拾は陳九(ちんきゅう)の遺言と、秘密が隠されている可能性のある手紙について王七に打ち明けた。陳拾は字が読めず、手紙の内容は他人の伝聞に頼っていたため、真相を突き止めるため陳家荘に戻ることを決意した。王七は二手に分かれることを提案し、陳拾の捜索と金吾衛(きんごえい)への対応に分担することにした。
波乱に満ちた朝廷の中で、それぞれの運命は複雑に絡み合い、真相は事件の渦の中で徐々に明らかになっていく。
第29話の感想
第29話は、上官璉(じょうかんれん)の死と陳九の真実が明らかになるなど、重要な展開が続きました。
上官璉の供述から、黒羅刹(こくらせつ)の背後に黒幕がいることが示唆され、今後の展開が気になります。また、陳拾が兄の無実を信じ、真相を明らかにするために奮闘する姿は感動的でした。
一方、来仲書の登場により、大理寺は大きく変化しました。来仲書は手腕を発揮して大理寺を改革していますが、李餅との関係は微妙な雰囲気です。
また、王七たちの活躍も印象的でした。彼らは李餅を慕い、仲間を守るために奮闘します。
つづく