大理寺日誌~謎を解く少卿には秘密がある~ 第30話 あらすじ/ネタバレ

夕暮れの光に照らされ、王七(おうしち)とともに陳拾は故郷の陳家荘へ帰ってきた。しかし、村長の態度は冷淡で、陳拾兄弟の過去には何か隠された事情があるようだ。その矢先、武則天(ぶそくてん)の侍女が宮中で妖猫が暴れていると知らせ、仲書を宮殿へ召し出す。仲書は妖猫を捕まえられなければ大理寺卿の座を李餅に譲らなければならないと厳命される。

一方、邱慶之は傷が癒えていないにも関わらず、権力を握り続けることができない。仲書は邱慶之の手首から金吾衛(きんごえい)の統領手環を奪い、権力への欲望を隠せない。大理寺に戻った仲書は、明鏡堂の四兄弟が追放されたことを知り、後顧の憂いを絶つために彼らを抹殺しようと企む。彼は密かに計画を立て、河辺で手環の鈴を鳴らすと、覆面をした船頭がやってきて、黒幕との面会へと案内する。

孫豹(まがたま)と阿裏巴巴は金吾衛(きんごえい)の情報を伝えるため奔走する。阿裏巴巴は王質(おうしつ)の家にあった奇妙な彫刻を思い出す。それは西域の墟国で崇拝されている神像だが、腕が欠けていた。二人が話し合っていると、金吾衛(きんごえい)の伝令使が駆けつけ、孫豹(まがたま)に捕らえられる。伝令使から、仲書が明鏡堂の四兄弟を抹殺しようとしていることを知る。

陳家荘では、陳拾は歓迎されないながらも、都の土産を村人たちに配る。村長の陳大堂(ちんだいどう)は陳九(ちんきゅう)からの手紙を受け取ったことを頑なに否定し、緊張が走る。そんな中、隻眼竜の陳七(ちんしち)が現れ、陳九(ちんきゅう)の手紙を隠し持っていることを明かす。しかし、狩猟で因縁があり、手紙を簡単には渡さない。陳七(ちんしち)は、陳拾が村外の霊獣を捕まえられれば手紙を返すという条件を提示する。兄の死の真相を突き止めるため、陳拾は危険を承知で挑戦することを決意する。

村の外へ出た陳拾は、不思議な声を聞き、それが一枝花(ひとはな)によるものだと推測する。陳大堂(ちんだいどう)は彼を止めようとするが、陳拾は決意を固め、陳七(ちんしち)の家へ駆け込む。そこで、陳七が一枝花(ひとはな)に操られ、黒羅刹(こくらせつ)の手紙について問い詰められている場面を目撃する。陳拾は手紙の内容を知っていると言い、陳七を解放するよう要求する。一枝花(ひとはな)は陳拾を村外へ連れ出し、陳九(ちんきゅう)との複雑な関係を明かし、李餅への信頼を試す。陳拾は李餅を信じていると断言し、火信を放って一枝花を逃がす。陳七は陳拾の誠意に打たれ、手紙を渡す。手紙に描かれた花の模様は、謎を解く重要な手がかりとなる。

一方、宮中では李餅が緊急に呼び出され、仲書も重要な手がかりがあると李餅に協力を求める。武則天(ぶそくてん)の許可を得た仲書は、李餅を罠にかけ、仕掛けを使って彼を拘束し、粉末を撒いて白猫の姿に変えてしまう。白猫になった李餅は縄を解き、仲書と激しい戦いを繰り広げる。矢が飛び交う中、李餅は巧みに避けようとするが、誤って仲書を傷つけてしまう。窮地に陥った李餅は逃げ出すが、出口で邱慶之の放った矢に倒れ、生死不明となる。

第30話 感想

第30話は、衝撃的な展開が続く怒涛のエピソードでした。特に、李餅が白猫の姿に変えられてしまったシーンは、ハラハラドキドキしながら見守りました。窮地に陥った李餅がどうなってしまうのか、続きが気になります。

また、陳拾の兄である陳九の手紙に描かれた花の模様が謎を解く重要な手がかりであることが明らかになりました。この模様が何を意味するのか、今後の展開が楽しみです。

つづく