大理寺日誌 第33話 あらすじ/ネタバレ

夜が訪れる,神都の街角に緊張感が漂う。機智に優れた捜査官、王七(おうしち)と崔倍(ついばい)は、伝説の宝である子墟国の勇士の鎧の行方を追うため、骨董商の老劉を捕らえた。

老劉は最初は頑なに口を閉ざしていたが、崔倍(ついばい)が巧みに骨董棚を倒壊させ、貴重な陶器を壊したことで心痛し、ついに真実を明かした。鎧は子墟国の勇士が神獣を倒した栄光の象徴であり、国王の龍袍よりも価値のある、稀代の珍品だったのだ。

一方、阿裏巴巴と孫豹(まがたま)は賑やかな港で調査を進め、沈没船の謎を解き明かそうとしていた。そこに現れた鍛冶師は、彼らの捜査に転機をもたらす。孫豹(まがたま)の巧みな誘導により、鍛冶師は3年前の衝撃的な沈没事件の真相を語り始めた。

しかし、邱慶之の目は至る所に届いており、鍛冶屋の店員はすぐに阿裏巴巴たちの行動を報告した。邱慶之は迅速に行動を起こし、阿裏巴巴と崔倍(ついばい)を拘束し、小箱の中の情報を手に入れた。

まさにその瞬間、李餅が幽霊のように現れ、邱慶之を人質にして金吾衛(きんごえい)に明鏡堂の四兄弟の解放を迫った。緊迫した交換の後、彼らはなんとか逃げ出すことができたが、邱慶之は困惑しながら小箱を開けた。中にはぼやけたメモが入っており、さらなる謎が明らかになろうとしていた。

一方、李餅は金吾衛(きんごえい)の倉庫に潜入し、伝説の鎧を探しに行った。しかし、鎧が目的のものではないことに気づき、陽動作戦にかけられたことに気づいた。一枝花(ひとはな)が後を追ってきたが、鎧が本物ではないことに気づき、騙されたことに気づいた。二人が対峙していると、金吾衛(きんごえい)の兵士たちが取り囲んだ。李餅は機転を利かせて、別の場所で決著をつけることを提案した。

王七(おうしち)たちは情報を頼りに、謎の永安閣を訪れた。閣内の部屋はそれぞれ異なる配置になっていたが、鎧は見当たらなかった。奥の部屋まで進むと、泥塑の兵士が鎧を著ていることに孫豹(まがたま)が気づいた。鎧を取ろうとした瞬間、闇器が飛んできて、孫豹(まがたま)は身を挺して仲間たちを逃がした。

李餅は一枝花(ひとはな)を自分の住まいに連れて行き、陳拾はすでに罠を仕掛けていた。一枝花(ひとはな)は罠にかかり、鉄の檻に閉じ込められた。そこで、彼が神都に来た理由を語った。彼はかつて子墟国の戦士であり、不死の神獣である風生獣の餌食になることを拒否し、抵抗して神獣を殺した。しかし、その過程で獣の血を浴びて牙が生え、妖怪とみなされてしまった。呪いを解くため、彼は特製の短刀を探して旅に出たのだ。

しかし、一枝花(ひとはな)の告白は李餅の同情を買うことはなく、むしろ薬で眠らされてしまった。邱慶之は隙を見て陳拾を操り、李餅を永安閣に連れ戻して尋問した。邱慶之の追及に対し、李餅は短刀の在りかは知らないと主張した。それはかつての仲間との共通の思い出であり、今は対立の根源となっている。

邱慶之は得意げに一枝花(ひとはな)を金吾衛(きんごえい)に連れ戻し、短刀の在りかを知っていることを明かした。しかし、一枝花が提示した長寿や権力との交換条件には興味を示さなかった。彼が求めているのは、3年前の黄沙峪国戦で埋もれた軍功と尊厳であり、奴隷という身分で抹殺された栄光なのだ。二人の間の確執は、過去の暴露によってますます複雑化していく。

夜が深まり、神都に闇雲が立ち込める。子墟国の宝と個人的な怨恨をめぐる戦いが静かに始まろうとしていた。

第33話の感想

第33話は、緊迫感と謎が満載の展開で、最後まで目が離せませんでした。特に、李餅と邱慶之の因縁が明らかになったシーンは、物語の核心に触れるものであり、今後の展開がますます気になります。

また、孫豹(まがたま)の活躍も印象的でした。闇器から仲間を守るシーンは、彼の勇敢さと忠誠心を示しており、今後の活躍にも期待が高まります。

一方で、一枝花の過去が明らかになったことで、彼の行動の動機が理解できるようになりました。彼の悲劇的な過去は、同情を誘うものであり、物語に深みを与えています。

つづく