大理寺少卿事件簿 第35話 あらすじ/ネタバレ

夜闇に包まれた神都郊外

李餅は、隠れた老兵たちが永安閣に操られている可能性に気づき、不安を募らせていた。祭祀大典が迫り、永安閣が聖上を狙うのではないかと心配していたのだ。しかし、城門は閉ざされ、指名手配犯である彼らにとって神都への侵入は困難を極めた。

そんな中、李餅はかつて戯班で使用した熱気球を思い出し、村民と共に藤と木綿で簡易的な熱気球を製作する。

夜空に浮かぶ熱気球は、神都の城門上空へと静かに舞い上がり、彼らは神都へと潜入した。

祭祀大典当日

王七(おうしち)たちは永安閣の閣老の服を身にまとい、宮中に潜入し、武則天(ぶそくてん)に謁見しようと試みる。しかし、護衛の鋭い視線に気づかれ、王七(おうしち)は帽子を脱ぎ、永安閣の罠に陥るなと忠告する。

一方、邱慶之は一枝花(ひとはな)を大典会場へ護送する途中、李餅に阻まれる。匕首の行方を問いただす李餅だったが、城門から矢が降り注ぎ、二人は離れ離れになる。邱慶之は石獅子の陰から計画の変更を伝え、李餅に聖上を守るよう促す。

李餅が去った後、來仲書(らいちゅうしょ)率いる一隊が城門に出現する。彼は獣骨を服用し、傷を回復させていた。また、邱慶之の伝書鳩を捕獲し、全ての計画を知っていたのだ。來仲書(らいちゅうしょ)は永安閣の新たな内通者となり、邱慶之の計画を妨害する。

宮内では、永安閣の手下が武則天(ぶそくてん)に祭祀を迫り、明鏡堂の面々は抵抗するも苦戦を強いられる。そんな中、徐虎(じょこ)率いる老兵たちが駆けつけ、形勢は逆転する。

李餅が到著すると、永安閣の勢力は製圧され、武則天(ぶそくてん)は李餅を单独に召見する。

武則天(ぶそくてん)は李餅の遭遇と永安閣の陰謀を全て把握していた。彼女は、邱慶之が数日前に提出した祭祀大典の奏折に添付されていた密函の内容を明かし、永安閣が国戦を仕掛け、李餅を猫妖にした真相を暴く。そして、李餅に三年前の国戦を徹底的に調べ、朝臣の奸臣を一掃するよう命じる。

その後、徐虎(じょこ)は明鏡堂の面々に自身の過去を語る。彼は邱慶之の右腕であり、李餅が発見した洞窟は邱慶之が秘密裏に兵を養っていた場所だったのだ。邱慶之は老兵たちの名誉回復に奔走するだけでなく、黄沙峪で一枝花(ひとはな)を何度も救い、調教し、非凡な勇気と知恵を示していた。

しかし、祭祀大典の陰謀は収まらず、來仲書(らいちゅうしょ)の裏切りにより邱慶之の計画は頓挫する。李餅は再び大理寺に戻ると、邱慶之が一枝花(ひとはな)に傷つけられ、瀕死の状態になっているのを発見する。邱慶之は、怪物になることを拒否し、李餅の過去の記憶が詰まった荷物を彼に託し、息を引き取る。

この第35話は、忠誠と裏切り、勇気と犠牲の戦いであるだけでなく、人間性の深みを探るものでもある。李餅は失ったものと得たものの中で、自身の信念をより一層強くし、全ての謎を解き明かし、世の中を清めることを誓う。

第35話: 緊張と感動のクライマックス

第35話は、大理寺日誌のクライマックスともいえる、緊張感と感動が溢れる回でした。李餅の機転で神都への潜入に成功し、王七(おうしち)たちの活躍、徐虎(じょこ)の登場、そして武則天(ぶそくてん)との対話など、見どころ満載でした。

特に印象的だったのは、邱慶之の最期です。彼は最後まで信念を貫き、李餅に未来を託して息を引き取りました。彼の死は、李餅の心に大きな傷を残すことでしょう。

また、來仲書(らいちゅうしょ)の裏切りも衝撃的でした。彼は永安閣の新たな内通者となり、邱慶之の計画を妨害しました。彼の真の目的は何なのか、今後の展開が気になります。

第35話は、キャラクターたちの成長と葛藤が描かれた、見応えのある回でした。李餅は、失ったものと得たものの中で、自身の信念をより一層強くし、全ての謎を解き明かすことを誓います。

つづく