大理寺日誌~謎解く少卿には秘密がある~ 第5話 あらすじ/ネタバレ
妖猫事件の余波が再び神都を襲う中、大理寺の判断は劇的な転換を迎えた。上官檎(じょうかんきん)は邱慶之の突然の仮撃に手を焼くが、最終的には明鏡堂のメンバーを停職処分にすることで、外界の疑問を鎮めるしかなかった。鋭い推理力を持つ李餅は、事件の真相を追究するのを諦めず、陳拾と共に小環の家に再び訪れる。しかし、そこには荒涼とした庭と散らばる乾草だけが残り、かつての賑わいを物語っていた。陳拾は外で待機していたが、李餅が再び外に出たときには、姿を消していた。
王七(おうしち)と仲間たちは、停職処分を受けながらも真相究明を諦めず、対策を練っていた。手がかりは霧のようにつかみどころがなく、行き詰まったその時、李餅は「奇術の原理を暴く」という一言を残して、無限の想像力を掻き立てた。
鋭い聴覚を頼りに、李餅は陳拾の居場所を突き止めた。彼は、3年前に妖猫事件が発生した屋敷に縛られていた。そして、その黒幕は、河辺で占いをしていた孟奎(もうけい)だった。孟奎(もうけい)は李餅を鉄の檻に閉じ込め、虞候殺害事件を自分が計画したことをあっさりと認めた。その背後には、不公な運命への怒りと復讐への渇望が隠されていた。
孟奎(もうけい)は、3年前の出来事をゆっくりと語り始めた。妖猫事件が発生した当初、虞候は自分の権限を利用して、孟奎(もうけい)の劇団に虎を主役にした奇術を演じるように強要し、真相を隠蔽しようとした。しかし、舞台上の虎は誰かに矢で射殺され、虞候はそれを妖猫の仕業だと偽装した。孟奎(もうけい)の家族と劇団員は、そのために悲惨な運命を辿った。孟奎は辛うじて生き延びたものの、復讐の炎は消えることがなかった。
真相を明らかにするため、孟奎は綿密な計画を立て、正義の象徴である虎を乗せた熱気球を屋敷に設置し、点火さえした。李餅は機転を利かせて猫に変身し、鉄の檻から脱出した。邱慶之は兵士を率いて駆けつけ、孟奎に矢を放った。生死の危機に瀕した孟奎は、李餅に署名入りの証書を託した。それは、彼の両親の冤罪の重要な証拠であり、李餅に彼らの名誉を回復してほしいと懇願した。
胡四(ほし)は明鏡堂のメンバーを監視するよう命じられていたが、彼らの行動には目をつぶっていた。熱気球の危機が解除されると、李餅と陳拾は無事に著地し、証拠は上官檎(じょうかんきん)の手に渡った。そのとき、朱雀門付近で呂清(りょせい)への復讐を企てている人物がいるという情報が入った。明鏡堂のメンバーはすぐに動き出し、復讐を阻止しようと誓った。
呂清(りょせい)は、妖猫事件の脅威を「排除」したことを祝うために、朱雀門で祭祀を行おうとしたが、李餅に途中で阻止された。陳拾は孟奎が飼っていた虎を連れて現れ、呂清(りょせい)はかつて孟奎の家族を冤罪に陥れた事実を突きつけられた。人々の前で、呂清(りょせい)は明鏡堂のメンバーに弔るし上げられ、正義の裁きを受けた。邱慶之は呂清(りょせい)を救出し、将来利用しようと考えたが、李餅の言葉でその危険性を悟り、最終的に諦めた。
上官檎(じょうかんきん)は聖旨を持って駆けつけ、李餅が面聖することと、彼の本当の身分を明らかにした。これにより、邱慶之は鋒芒を収めざるを得なくなった。真相が明らかになるにつれて、冤罪によって苦しめられてきた人々は次々と闇から抜け出し、李餅に感謝の意を表した。老顧(ろうこ)も姿を現し、張老板は顧小環(こしょうかん)を連れてきて、一家団欒の光景が感動を呼んだ。張小環は涙ながらに李餅に父の許しを請い、李餅は父娘を見つめながら複雑な思いに駆られたが、最終的に寛大な心で彼らに再起の機会を与えることにした。
大理寺日誌 第5話 感想
第5話は、怒涛の展開と感動の結末で、視聴者を魅瞭する素晴らしいエピソードでした。特に印象に残ったのは、以下の3点です。
- 李餅の推理力と行動力: 停職処分を受けながらも真相を追究する李餅の姿は、まさにヒーローそのものでした。鋭い推理力と機転を利かせた行動で、事件の真相を暴き出す姿は圧巻でした。
- 孟奎の復讐劇: 3年前の冤罪事件の真相が明らかになり、復讐に燃える孟奎の姿は、同情と悲しみを誘いました。彼の執念と正義への思いは、視聴者の心を揺さぶりました。
- 呂清の裁き: 悪事が暴かれ、正義の裁きを受ける呂清の姿は、スカッとするものでした。彼の傲慢さと悪行が明らかになり、明鏡堂の活躍によって裁かれたことは、視聴者に大きなカタルシスを与えました。
また、キャラクターの成長も印象的でした。特に、李餅と陳拾の絆が深まり、王七(おうしち)たちのチームワークが強化されたことは、今後の展開を期待させるものでした。
つづく