大理寺日誌~謎解く少卿には秘密がある~ 第8話 あらすじ/ネタバレ
賭博場の謎と秘庫の秘密
突然現れたバカ妹に戸惑う陳拾。李餅は王七(おうしち)たちの部屋の隣にある空き部屋を提案する。しかし、そこは老朽化が進み、雨漏りもしている。陳拾はためらうことなく修理を申し出て、バカ妹に一時的な住まいを提供する。
一方、阿裏巴巴は李餅から数日前に渡された籌碼の破片を調べ、それが城外の胡人賭博場のものだと突き止める。李餅は阿裏巴巴の仕事ぶりを称え、他のメンバーにも積極的に手がかりを探すよう促す。
阿裏巴巴の情報をもとに、李餅は謎の胡人賭博場を訪れる。彼は残りの半分の籌碼を身分証明として提示すると、胡人老板はすぐに意図を理解し、李餅を賑やかなホールから裏庭へと案内する。その後、胡人老板は部屋に入り、しばらくして李餅に付いてくるように合図する。ドアが李餅が足を踏み入れた瞬間に静かに閉まり、彼は全く新しい世界に導かれる。
長い通路を抜けると、李餅は息を呑むような闘技場にたどり著く。そこでは、筋肉隆々の2人の壮漢が激しく戦い、観客の歓声が響き渡っている。李餅は、この賭博場の賭けが生死をかけた闘いであることに気づく。彼はこの場のルールに従い、戦う準備をする。
苦戦の末、李餅は卓越した身のこなしと不屈の意誌で連勝中の相手を倒し、観客から喝採と銅板の雨を浴びる。勝利後、彼は顔を覆った黒衣の女性の部屋に案内される。女性は鋭い視線で李餅に、3年前に名を馳せた“甲字頭”かどうかを尋ねる。李餅は困惑し、女性の推測を否定する。
女性は“甲字頭”の過去をゆっくりと語り始める。3年前、彼は頻繁に賭博場を訪れ、最強の相手に挑戦し、一度も負けたことがなかったが、毎回マスクを著用しており、素顔を知る者は誰もいなかった。最後には、マスクを残して姿を消し、二度と現れなかったという。興奮した黒衣の女性は、刀を抜いて李餅の命を奪おうとするが、胡人老板が官吏であることを思い出させてくれたため、大事には至らなかった。
一方、王七(おうしち)たちも調査を進めていた。彼らは刑部を訪れるが、冷たくあしらわれる。しかし、王七(おうしち)は巧みな話術で巻宗室に入ることに成功する。好奇心旺盛な役人たちを巧みにあしらい、最終的には阿裏巴巴と崔倍(ついばい)に分担して調査を進め、王七(おうしち)は孫豹(まがたま)と共に員外郎(いんがいろう)の屋敷へ向かう。
員外郎(いんがいろう)の屋敷では、部屋が施錠されていることに気づく。しばらく張り込んでいたところ、隣の大婶が鍵をかけたことが判明する。話を聞くと、大婶は員外郎(いんがいろう)がバカ妹を深く愛しており、30歳を超えても結婚していないことを明かす。一方、阿裏巴巴と崔倍(ついばい)は刑部の役人から、員外郎(いんがいろう)は性格が偏屈で、敵を作ることも少なく、死因も謎に包まれていることを知る。深夜に自宅で仕事をした後、更夫(こうふ)に首を弔っているところを発見されたという。
同じ頃、李餅は上官檎(じょうかんきん)に大理寺秘庫への立ち入りを要請する。2人はそれぞれ半分の鍵を持ち、協力して秘庫の扉を開ける。秘庫の中には膨大な量の資料が保管されており、上官檎(じょうかんきん)は李餅がこの場所の構造を熟知していることに驚く。まるで、ここが彼にとって最も馴染みのある場所だったかのように…。
第8話の感想
第8話は、謎が謎を呼ぶ展開で、最後まで目が離せませんでした。特に、李餅が胡人賭博場を訪れるシーンは圧巻でした。生死をかけた闘いという緊迫感と、李餅の圧倒的な強さが伝わってきました。
また、バカ妹の登場も物語に新たな風を吹き込んでいます。陳拾との関係が今後どのように発展していくのか、気になるところです。
一方、王七(おうしち)たちの捜査も著々と進んでいます。刑部でのやり取りはコミカルでありながらも、事件の真相に迫る重要なヒントが隠されているように感じました。
そして、李餅と上官檎(じょうかんきん)の秘庫でのシーンは、物語の核心に触れる重要な展開でした。李餅の過去と秘庫の秘密が明らかになるにつれて、物語はさらに盛り上がりを見せていくでしょう。
つづく