神隠し 第21話 あらすじ/ネタバレ
古晋(こしん)は、碧波(へきは)が水凝獣一族として不老不死になる方法を知っていることを悟り、その方法が化神丹を錬成することだと知ります。しかし、化神丹を錬成するには、百年分の霊力を代償にする必要があり、さらに三つの貴重な材料が必要です。それは、妖族の秘宝である炙魂草、天宮の玄池神露、そして万年飛獣の内丹です。特に、万年飛獣の内丹は飛獣の命そのものなので、奪うことは生死を賭けた戦いであり、天道に反することでもあります。
決意を固めた古晋(こしん)は、周囲の反対を押し切って、まず瀾沣(らんふう)帝君に玄池神露を求め、その後、鴻奕(こうえき)に助けを求めて炙魂草を手に入れます。誠意を示すために、古晋(こしん)は玉印を誓いとして百鳥島の孔雀王(くじゃくおう)に翎羽雀冠を交換してもらい、将来孔雀王(くじゃくおう)が何かを求めた際には、必ず応じると約束します。華姝(かしゅう)は瀾沣(らんふう)の気持ちを理解し、過去のわだかまりを捨てて快く協力し、善縁を結びます。
一方、鴻奕(こうえき)は炙魂草を手に入れるために狐族に戻りますが、鴻若(ひかり)に見つかってしまいます。鴻若(ひかり)は鴻奕(こうえき)を裏切り者として叱責し、手串を返して縁を切ろうとします。鴻奕(こうえき)は葛藤の中で、青霖(せいりん)の暗躍によって魔気に触れ、鴻若(ひかり)の魂魄も閉じ込められてしまいます。青霖(せいりん)は、鴻若(ひかり)が大切にしているすべてを破壊しようと企みます。
凝雲山では、古晋(こしん)が混沌の血で阿音(あいん)を救い、夜通し看病します。阿音(あいん)は目を覚ますと、自分の白髪に絶望し、余命が少ないと思ってしまいます。古晋(こしん)は優しくなだめますが、阿音(あいん)は古晋(こしん)が自分を避けているのではないかと疑い、心が晴れません。鴻奕(こうえき)と宴爽(えんそう)は阿音(あいん)の寂しさを紛らわせようとしますが、彼女の心のわだかまりは解けません。
鴻奕の昇進の夜、古晋(こしん)は結界を張って錬丹の秘密を守ります。一方、瀾沣(らんふう)と華姝(かしゅう)は結婚式を迎えようとしており、二人は過去の思い出を振り返り、深い愛情を確認します。しかし、結婚式当日、瀾沣(らんふう)は現れず、青龍闕が鳴り響くと同時に龍の悲鳴が聞こえてきます。瀾沣(らんふう)は重傷を負い、内丹が砕け散り、仙元が失われてしまいます。仙界の誰もが手を尽くしますが、どうすることもできません。
悲しみに暮れる華姝(かしゅう)は、観世鏡で真相を知ります。なんと、瀾沣は九尾に殺害されたのです。華姝(かしゅう)は狐族を疑い、心中に疑問が渦巻きます。その頃、大澤山後山の禁谷では、古晋(こしん)が化神丹を錬成する最後の段階にあり、疲弊しながらも意志を貫きます。一方、阿音(あいん)は一人で酒を飲み、古晋(こしん)はそっと外套をかけてあげます。二人の間には、複雑な感情が流れます。
第21話 感想
第21話は、衝撃的な展開が続く怒涛の回でした。古晋(こしん)の決意、鴻奕の苦悩、阿音の悲しみ、そして瀾沣の悲劇。それぞれが複雑な思いを抱えながら、物語は大きく動きます。
特に印象的なのは、古晋の決意です。彼は阿音を救うために、化神丹を錬成することを決意し、そのためにあらゆる犠牲を払います。百年分の霊力を失うだけでなく、危険な材料を集めるために命を懸ける覚悟です。彼の強い意志と阿音への深い愛情に胸を打たれます。
一方、鴻奕は狐族との葛藤に苦しみます。彼は炙魂草を手に入れるために狐族に戻りますが、そこで鴻若(ひかり)に裏切り者として糾弾されてしまいます。さらに、青霖(せいりん)の策略によって魔気に触れ、鴻若の魂魄も閉じ込められてしまいます。鴻奕の苦悩と葛藤は、見ていて辛いものがあります。
阿音は、自分が白髪になったことで絶望し、古晋が自分を避けているのではないかと疑います。彼女の悲しみと孤独は、見ていて切なくなります。鴻奕と宴爽(えんそう)が彼女を慰めようとしますが、彼女の心のわだかまりは解けません。
そして、最も衝撃的なのは、瀾沣の悲劇です。彼は結婚式当日、九尾によって殺害されてしまいます。華姝(かしゅう)は悲しみに暮れ、狐族を疑います。この事件は、物語に大きな謎を残し、今後の展開を期待させます。
つづく