神隠し 第9話 あらすじ/ネタバレ

阿音(あいん)は古晋(こしん)への想いを否定するが、閑善(かんぜん)に見抜かれ、実は恋心を抱いていることを指摘される。彼女は正面から認めることはなかったが、皆が察しており、一人静かに考え直すように促される。阿音(あいん)は思いにふけり、古晋(こしん)の言動をあれこれ思い返し、落ち着かずに部屋を出て心を落ち着かせようとする。

ちょうど七夕の夜で、天の川には天の川が横たわり、星が輝き、仙人们が足を止めていた。

阿音(あいん)は偶然、華姝(かしゅう)と瀾灃(らんぷう)帝君が密会している場面に出くわす。二人は愛を語り合い、瀾灃(らんぷう)は華姝(かしゅう)に鹊羽灯を贈り、厳選したプレゼントを用意していた。帝君がプレゼントを取りに行っている間に、阿音(あいん)は華姝(かしゅう)に古晋(こしん)をなぜ断ったのかと問い詰める。もし気がないなら、はっきり言うべきであり、曖昧にしてはいけないと。華姝(かしゅう)は軽蔑的に返し、阿音(あいん)の身分の低さを嘲り、高嶺の花を摘もうとしていると揶揄する。阿音は華姝(かしゅう)の心の内を見抜き、遮天伞の庇護を失うことを恐れて、はっきり言えないのだと指摘する。怒りに駆られた阿音は、古晋(こしん)に真実を明かそうとするが、華姝(かしゅう)に術をかけられ、記憶を雲のように消されてしまう。瀾灃(らんぷう)は華姝(かしゅう)の策略に気づかず、孔雀のネックレスを贈り、ついに彼女の心を射止める。

意識が朦朧とした状態で天の川の橋の近くまで来た阿音は、何か重要なことを忘れたような気がして不安になる。古晋(こしん)は赤萝の樹の下で一夜を明かし、朝になってから華姝(かしゅう)が体調不良を理由に遅れてやってくる。阿音の記憶は断片的にしか蘇らず、華姝(かしゅう)に別の約束があったことだけを覚えていて、相手が誰だったかは忘れていた。華姝(かしゅう)は鑑心咒で阿音を試そうとするが、古晋(こしん)が間に合い、阿音の潔白を信じると断言する。侍女の紅雀(こうじゃく)は、華姝(かしゅう)が帝君の寵愛を受けていることを自慢し、阿音と古晋(こしん)を見下す。

華姝(かしゅう)は瀾灃(らんぷう)に心を寄せているものの、彼が公正無私で、簡単に心を動かさない人物であることも知っている。弟の華衍(かえん)が勝手に動いて鷹王に捕らえられたことを知った華姝(かしゅう)は、遮天伞を精錬して修为を高め、上君の位に昇進することを決意する。鴻奕(こうえき)と阿音は月明かりの下で酒を酌み交わし、狐族の過去について語り合い、複雑な気持ちになる。阿音は酔いが回って、鴻奕(こうえき)に自由を与える約束をするが、そこに古晋(こしん)が現れ、主従の契りで阿音を連れ戻す。阿音は酔っ払った状態で水凝獣の姿に変わり、ぼんやりと鹊羽灯のことを思い出す。

鳳鳴(ほうめい)は仙脈を探そうとするが、遮天伞の力がそれを守り、漏れる寸前だった。青衣(せいい)が駆けつけ、閑善(かんぜん)と閑竹(かんちく)が調べたところ、仙脈に異常はないことが確認される。閑善(かんぜん)は古晋(こしん)が恋に溺れていて、災いを招くのではないかと心配する。孔雀族と鷹族の戦いは、華姝(かしゅう)が遮天伞を精錬したことで逆転し、鷹族は大きな損害を被った。鳳鳴(ほうめい)は負傷し、灼影(しゃくえい)に治療され、遮天伞の変化に対抗するための弑神花の種を贈られる。

孔雀王(くじゃくおう)の华默(かもく)は、大寿を祝うために仙門を広く招き、実は遮天伞を狙っていた。閑善(かんぜん)は古晋(こしん)を災いから守るため、彼が華姝(かしゅう)に恋をしていることを利用して、代わりに聘書を書いて百鸟島に求婚させようとする。古晋は内心葛藤を抱えているが、鳳冠に映る阿音の姿を見て、心が乱れる。出発前に青衣(せいい)が求婚のことを阿音に告げると、阿音は表面上は平静を装っているが、古晋が凝云山図を探しているのを見て、心の中で傷ついている。

孔雀島では、华默(かもく)が古晋を熱烈に歓迎し、同盟を結ぼうとするが、実は遮天伞を狙っている。古晋は本心を明かさず、青衣(せいい)が密かに孔雀王(くじゃくおう)に伝え、縁談を進めようとする。しかし華姝(かしゅう)は天后の座を狙っており、孔雀族を凤凰よりも上位にしようと企んでおり、大泽山の約束には賛同していない。

権力、感情、利益をめぐる争いが仙界で静かに広がり、一人一人の運命が、この策略と選択の中で静かに変化していく。

第9話 感想

第9話は、複雑に絡み合う人間関係と、それぞれの思惑が浮き彫りになる展開が魅力的な回だった。

阿音と古晋の恋模様が大きく動き、阿音の古晋への想いが明らかになる一方で、華姝(かしゅう)の策略によって記憶を消されてしまうという衝撃的な展開を迎えた。阿音の切ない表情と、古晋の彼女への一途な想いが印象的で、今後の展開が気になるところだ。

また、華姝(かしゅう)の野心と、瀾灃(らんぷう)の純粋な愛の対比も興味深い。華姝(かしゅう)は遮天伞の力を手に入れるために手段を選ばず、冷酷な一面を見せる。一方、瀾灃(らんぷう)は華姝(かしゅう)の策略に気づかず、彼女を心から愛している様子が伺える。二人の関係が今後どのように変化していくのか、注目したい。

さらに、孔雀王(くじゃくおう)の华默(かもく)や、鴻奕(こうえき)など、様々な思惑を持ったキャラクターが登場し、物語に深みを与えている。それぞれの思惑が交錯する中で、仙界の勢力図が大きく変わっていく予感がする。

つづく