山河之影 錦衣衛(きんいえい)と謀りの王朝 第15話 あらすじ/ネタバレ

舒棠(しょ・とう)は静かに密道を抜け、厳粛な文華殿に到著した。殿内では、古書を静かにめくり、手がかりを探していた。突然、足音が静寂を破り、太監の趙苟(ちょう・こう)が殿内に入ってきた。舒棠(しょ・とう)は敏捷な身のこなしで趙苟(ちょう・こう)を製圧し、酒醋面局の所在を冷たく尋ねた。

一方、陸铮(りく・そう)は張記綢緞鋪へ向かう。掌櫃の低い声から、張俊清(ちょう·しゅんせい)が不幸に見舞われた後の隠れ場所が明らかになった。夜が訪れ、陸铮(りく・そう)は危険が迫っていることを感じ、張俊清(ちょう·しゅんせい)にすぐに撤退することを提案した。階上の物音に気づき、陸铮(りく・そう)は撤退を装いながら張俊清(ちょう·しゅんせい)を連れて急いで外へ出た。しかし、闇闇には夜不収(やふしゅう)が潜んでおり、2人を囲んで殺そうとした。危機一髪、陸铮(りく・そう)は身を挺して張俊清(ちょう·しゅんせい)を守った。

2人は舟に乗って波を切り裂き、なんとか逃げ出した。下船後、陸铮(りく・そう)は再び夜不収(やふしゅう)の罠に陥り、危機に陥った。張俊清(ちょう·しゅんせい)は躊躇せずに助け出し、陸铮(りく・そう)の指示に従って宋家旧宅へとたどり著いた。陸铮(りく・そう)は血染めの衣服を脱ぎ捨て、張俊清(ちょう·しゅんせい)は彼の傷を丁寧に包帯した。失血で震える陸铮(りく・そう)に、張俊清(ちょう·しゅんせい)は迷わず自分の外衣を掛けてあげ、夜通し彼のそばで雨風をしのいだ。

皇宮の奥深く、酒醋面局では、舒棠(しょ・とう)と趙苟(ちょう・こう)が対峙していた。舒棠(しょ・とう)は趙苟(ちょう・こう)に、北平(ほくへい)から来た貴重な酒「神仙醉」を持ってくるように命じたが、自分は禁酒していると告げた。実は、別の目的があったのだ。舒棠(しょ・とう)の脅迫に屈した趙苟(ちょう・こう)は酒を飲み、中に銀が隠されていることに驚愕した。舒棠(しょ・とう)は、趙苟(ちょう・こう)を自分の陣営に引き入れたいと明かし、「神仙醉」は情報を伝え、人心を買うための手段だと告げた。

大雨が降り続く屋敷では、李霧(り・む)が掃除をしていたが、舒棠(しょ・とう)が使った茶碗だけを残していた。そこに李東方(り・とうほう)が突然訪れ、李霧(り・む)は措手不及となった。李東方(り・とうほう)は、李霧(り・む)が私利私欲のために舒棠(しょ・とう)を独占しようとしていると非難した。李霧(り・む)は表面上従うが、茶碗を取り戻して胸にしまい、この思いを守り抜くと誓った。

校場では、漕運碼頭の沈老板(しんろうばん)が、実は謝恩(しゃおん)という偽名で活動していた洪家の遺孤であることが明らかになった。李霧(り・む)の尋問に、沈老板(しんろうばん)は燕(えん)王に賭け、海外の銀鉱と大明の物産を交換して生き延びようとしたと告白した。李霧(り・む)の庇護を求めた沈老板(しんろうばん)に対し、李霧(り・む)は逆党ではないとして、支援することを決めた。

文華殿では、李霧(り・む)と陸铮(りく・そう)が再び出会った。動かされ、染料の跡が残された書籍を見て、2人は疑問を抱いた。陸铮(りく・そう)は隠そうとしたが、李霧(り・む)に見破られた。口論の後、陸铮(りく・そう)は張俊清(ちょう·しゅんせい)への想いと彼女を守るための決意を告白した。袁忠道(えん·ちゅうとう)が現れ、2人に皇宮への侵入事件の調査と張俊清(ちょう·しゅんせい)と沈老板(しんろうばん)の処遇を命じた。李霧(り・む)は沈老板(しんろうばん)を擁護し、袁忠道(えん·ちゅうとう)に合法的な商売を認めるよう説得した。

文華殿を後にした陸铮(りく・そう)は、李霧(り・む)への信頼が揺らぎ、李霧(り・む)もまた委屈を感じていた。2人の間に闇雲が立ち込めた。その頃、舒棠(しょ・とう)は宋家旧宅を訪れ、張俊清(ちょう·しゅんせい)が歌っている歌を耳にした。それは、舒棠(しょ・とう)の幼い頃の記憶にあるメロディーだった。舒棠(しょ・とう)が現れた張俊清(ちょう·しゅんせい)は嘘で真実を隠そうとしたが、髪飾りの手がかりが舒棠(しょ・とう)に疑念を抱かせた。

漕運碼頭では、李霧(り・む)の庇護の下、沈老板(しんろうばん)の商売は日増しに繁盛していった。役人たちは続々と家財を銀に換え、謝恩(しゃおん)は李霧(り・む)の知恵を理解し、抄家されることを予見して事前に対策を講じていた。一方、李霧(り・む)は深夜に酔っ払って帰宅し、荒れ果てた住居を見て複雑な心境に陥った。そんな中、舒棠(しょ・とう)が現れ、寒夜に差し込む一筋の光のように2人は抱きしめ合い、まるで世界が静止したかのようだった。

第15話 感想

第15話は、緊張感と感動が入り混じった素晴らしいエピソードでした。特に、舒棠(しょ・とう)と趙苟(ちょう・こう)の対峙シーンは、手に汗握る展開で、舒棠(しょ・とう)の策略と趙苟(ちょう・こう)の苦悩が伝わってきました。また、陸铮と張俊清(ちょう·しゅんせい)の逃避行は、ハラハラドキドキさせられ、2人の絆の深さを改めて感じました。

一方で、李霧(り・む)と李東方(り・とうほう)の確執や、沈老板(しんろうばん)の正体が明らかになるなど、物語が大きく動き出したことも見逃せません。今後の展開がますます楽しみになりました。

つづく