山河之影 錦衣衛(きんいえい)と謀りの王朝 第17話 あらすじ/ネタバレ

舒棠(しょ・とう)と李霧(り・む)は、張記綢緞鋪からゆっくりと歩み出ます。張俊清(ちょう·しゅんせい)は、舒棠(しょ・とう)に優しく外衣を掛け、舒棠(しょ・とう)は簪をそっと外して張俊清(ちょう·しゅんせい)に渡します。そして、李霧(り・む)と共に去ります。

鎮撫司では、緊張感が漂います。陸铮(りく・そう)は、陸羽林(りく・うりん)に難しい問題を提起します。もし、鎮撫司で大きな権力を持つ者が、裏で仮逆者と通じていた場合、その背後に言葉にできない苦衷があるとしても、その者を処刑すべきでしょうか?

陸羽林(りく・うりん)は、しばらく考えた後、その者は今は死なせるべきではないが、いずれ処刑しなければならない時が来ると答えます。その時は、陸铮(りく・そう)も心の呵責を免れないでしょう。陸铮(りく・そう)は、それを聞いて、赤い目を潤ませ、その日が来るのを静かに待つと呟きます。

城門の外では、李霧(り・む)が馬車を操り、舒棠(しょ・とう)を遠くへ連れて行きます。山林の中、二人が馬車から降りた瞬間、陸铮(りく・そう)が馬に乗って駆けつけます。李霧(り・む)は、危機的な状況に陥り、驚きの行動に出ます。彼は、匕首で舒棠(しょ・とう)を攻撃するふりをして、彼女を川に突き落とします。血に染まった手を握りしめ、複雑な思いに駆られます。

夜が深まり、李霧(り・む)は川辺に戻り、意識不明で高熱にうなされている舒棠(しょ・とう)を見つけます。彼は、急いで舒棠(しょ・とう)を馬車に戻しますが、孟姉(もうし)と梅豆(めまめ)が待っていました。四人ですぐに山洞に向かい、孟姉(もうし)は舒棠(しょ・とう)の面倒を見て薬を飲ませます。李霧(り・む)は、舒棠(しょ・とう)の苦しむ姿を見て、心を痛め、そそくさと立ち去ります。

一方、張記綢緞鋪では、張俊清(ちょう·しゅんせい)は李東方(り・とうほう)に心境を吐露し、南京の千総(せんそう)の座を譲りたいと申し出ます。条件は、現在の戦局を安定させることです。彼女は、漕船を使って梁をすり替えるという策略を秘密裏に明かし、李東方(り・とうほう)を鎮撫司の詔獄に閉じ込めなければ、皇帝と錦衣衛(きんいえい)を欺くことはできないと強調します。

朝焼けが差し込み、城門が開きます。李霧(り・む)は、草むらから目を覚まし、守城の兵士に起こされます。飢えた難民を見て、李霧(り・む)は立ち上がり、彼らを城に入れて食事をさせると約束します。難民たちは、涙を流して感謝します。

鎮撫司では、陸铮(りく・そう)が李霧(り・む)に兵を動かす命令を渡し、全面的に支援することを表明します。その時、司向南(し・きょうだん)が慌てて駆けつけ、沈老板(しんろうばん)が巨額の資金を携えて北上し、敵に資金を提供するのではないかと危惧します。李霧(り・む)は、すぐに判断して、部隊を率いて碼頭に向かいます。

碼頭では、沈老板(しんろうばん)は命を受けて出航したと主張しますが、錦衣衛(きんいえい)は疑念を抱きます。李霧(り・む)は、沈老板(しんろうばん)と一緒に船倉に入って調べますが、夜不収(やふしゅう)到襲撃を受けます。李東方(り・とうほう)はこの隙に李霧(り・む)を人質にします。両者が対峙しているところに、陸铮(りく・そう)が率いる部隊が到著し、激戦の末、李東方(り・とうほう)を捕らえます。混乱の中、李霧(り・む)は機転を利かせて鎖で李東方(り・とうほう)を縛り、陸铮(りく・そう)の勝利に貢献します。しかし、李霧(り・む)も力尽きて倒れ、陸铮(りく・そう)は急いで彼を背負って撤退します。

夜が更け、陸铮(りく・そう)は趙氏宗祠に連れて行かれますが、中は空っぽです。実は、陸羽林(りく・うりん)が密かに指示を出して、彼らに真実を明かさせたのです。

李霧(り・む)が目を覚ますと、舒棠(しょ・とう)が「死んだ」という知らせを聞き、悲しみに暮れ、出家を決意します。彼は、舒棠(しょ・とう)の位牌と梅豆(めまめ)を連れて建初寺に向かいますが、実は舒棠(しょ・とう)を自由にして束縛から解放するための偽の死を計画していました。

数日後、陸铮(りく・そう)は建初寺を訪れ、李霧(り・む)の辞職の奏請が拒否されたことを伝えます。逆党事件は広範囲にわたっており、簡単に諦めることはできません。一ヶ月後、陸铮(りく・そう)は仲人と一緒に建初寺を再訪し、李霧(り・む)の縁談をしようとします。庭には落ち葉が舞い、仲人が次々と訪れます。李霧(り・む)は、困惑しながらも、陸铮(りく・そう)の「苦心」を内心で咲います。

夜が更けると、陸羽林(りく・うりん)が突然現れ、李霧(り・む)の辞職文を手に、強く仮対します。彼は、洪武(こうぶ)年間に宋鶴鳴(そう・かくめい)を殺害したことがあり、今の李霧(り・む)と心境が価ていると明かします。二人は、まるで時空を超えた共鳴を感じます。

権力と感情が交錯する中で、物語はゆっくりと展開していきます。登場人物たちは、それぞれの運命の中で苦悩し、選択を迫られます。果たして、彼らは安寧と解放を得ることができるのでしょうか? それは、時間だけが教えてくれるでしょう。

第17話感想

第17話は、権力と感情が交錯する中で、登場人物たちの苦悩と決断が描かれた、見応えのあるエピソードでした。

特に印象に残ったのは、李霧(り・む)の苦渋に満ちた行動です。彼は、舒棠(しょ・とう)を救うために、彼女を川に突き落とすという辛い選択を迫られました。このシーンは、李霧(り・む)の切迫した状況と、舒棠(しょ・とう)への深い愛情が伝わってくる、非常に緊迫感のあるシーンでした。

また、陸铮と李霧(り・む)の対峙も見応えがありました。陸铮は、李霧(り・む)の苦悩を理解しながらも、自分の信念に従って行動する姿が印象的でした。二人の男の複雑な感情が交錯するシーンは、ドラマのクライマックスの一つと言えるでしょう。

つづく