卿卿(きょうきょう)日常 ~宮廷を彩る幸せレシピ~ 第12話 あらすじ/ネタバレ

新川(しんせん)の宮廷で、婚姻と責任をめぐる選択が静かに始まろうとしていた。若い貴族の尹崢(いん・そう)は、人生で最も困難な選択に直面していた。主上は、二国間の同盟を固めるため、金川(きんせん)郡主?元英(げん・えい)との結婚を要求。尹崢(いん・そう)は内心に不満と怒りを抱きながらも、現在の状況を冷静に判断し、一時的な感情に流されて不利な立場に陥ることを避けるため、沈黙を選ぶ。

一方、純粋で善良な李薇(り・び)は、尹崢(いん・そう)との温かい祝いの夜を過ごすために、心を込めて豪華な料理を準備していた。しかし、運命のいたずらで、尹崢(いん・そう)が別の女性を娶ることになると知った時、彼女の心は色を失ってしまう。長い静かな夜、李薇(り・び)は庭に一人で座り、涙を流しながら複雑な思いに駆られる。彼女は自分に問いかける。自分が心を込めて作ったこの庭を、新しい女主人が自分と同じように大切にしてくれるのだろうか?

時が経ち、尹崢(いん・そう)と元英(げん・えい)の結婚式の日がやってきた。賑やかで華やかな雰囲気の中、李薇(り・び)の心は暗雲に覆われる。彼女は去る決意をし、実らない恋に終止符を打とうとする。しかし、郝葭(かく・か)と上官(じょうかん)婧(じょうかん・せい)という友人たちの出現は、暖かい日差しが雲を突き抜けるように、李薇(り・び)の悲しみと苦しみに安らぎをもたらす。

洞房では、尹崢(いん・そう)と元英(げん・えい)が向かい合って座っているが、新婚の甘さは微塵もない。元英(げん・えい)は、この結婚は単なる政略結婚であり、自分が望んでいないことだと率直に語る。彼女は、尹崢(いん・そう)が羽ばたくまで助力し、その時は身を引くことを提案する。尹崢(いん・そう)は驚いたものの、この「協力関係」を快く受け入れる。

しかし、運命はいたずら好きだ。酒に酔った尹崢(いん・そう)は、李薇(り・び)に自分の気持ちを伝えようとしますが、偶然にも李薇が老九の背中に酔っているところを見つけてしまう。この光景は彼を一瞬で目覚めさせ、李薇への想いが時が経っても薄れていないことに気づかせる。彼はそっと李薇を抱き上げ、部屋に連れ帰り、彼女の寝言を聞きながら、複雑な気持ちになる。

一方、元英(げん・えい)は卓越した才能と知恵で、屋敷の中でたちまち威信を確立し、彼女を出し抜こうとした側室たちを無力化する。彼女は屋敷の秩序を正すだけでなく、開府宴を綿密に計画し、すべてを完璧にアレンジする。

最初の迷いと葛藤を乗り越えた李薇は、元英(げん・えい)の誠実さと知恵に心を打たれる。元英(げん・えい)の誘いで、彼女は自分の気持ちと向き合い、尹崢(いん・そう)と元英(げん・えい)の3人で一緒に座り、率直に自分の考えと気持ちを伝え合う。元英(げん・えい)の言葉は、李薇にコミュニケーションの重要性を理解させ、尹崢(いん・そう)との未来の可能性を見出させる。心にはまだ波紋が残っているものの、未来への期待と希望が大きくなる。

この結婚は、尹崢(いん・そう)と李薇の望み通りではなかったが、無形の中で彼らの成長と変化を促した。元英(げん・えい)の助けを得て、彼らは複雑な政治環境の中で自分らしさを保ち、愛と責任のバランスを見つける方法を学んだ。そして、これらのすべてが、彼らの人生の旅において貴重な財産となるだろう。

第12話の感想

第12話は、尹崢(いん・そう)と李薇の関係に大きな変化をもたらした回でした。尹崢(いん・そう)は金川(きんせん)郡主?元英との結婚を強いられ、李薇は彼のもとを去ろうと決意します。しかし、郝葭(かく・か)と上官(じょうかん)婧(じょうかん・せい)の助けもあり、李薇は尹崢(いん・そう)と元英に自分の気持ちを伝えることに。元英は尹崢(いん・そう)への愛を認め、尹崢(いん・そう)は李薇への想いを再確認します。

この回で印象的だったのは、元英の強さと知恵です。彼女は政略結婚を受け入れながらも、尹崢(いん・そう)を支えることを決意し、屋敷の秩序を正すなど、実力を発揮します。また、李薇も元英の誠実さに触れ、彼女を受け入れるようになります。

つづく