卿卿(きょうきょう)日常 ~宮廷を彩る幸せレシピ~ 第9話 あらすじ/ネタバレ

金川(きんせん)の石炭問題

金川(きんせん)は鉱産資源が乏しく、趙芳如(ちょう・ほうじょ)の娘家が黛川(たいせん)の半分の鉱山を所有しているため、尹嵩(いん・すう)は朝堂で趙家が金川(きんせん)に石炭を提供し、返済を猶予することを提案しました。しかし、新川(しんせん)主はこの提案に反対し、新川(しんせん)は黛川(たいせん)最大の買い手であり、力ずくで圧力をかけることはできないと述べました。朝堂は騒然となり、尹嵩(いん・すう)も驚愕しました。彼はさらに何か言おうとしましたが、新川(しんせん)主によって遮られました。

尹崢(いん・そう)のアイデア

この問題で心を悩ませた新川(しんせん)主は、書院を訪れて戴先生(たいせんせい)の授業を視察することにしました。その日、書院では借金の話題が議論されていました。戴先生(たいせんせい)は少主たちに質問しましたが、彼らはふざけ合っており、何も答えられませんでした。そんな中、尹崢(いん・そう)は他の少主とは異なり、自分の考えを述べました。彼の意見を聞いた新川(しんせん)主は喜び、尹崢(いん・そう)を呼び出して相談することにしました。

尹嵩(いん・すう)の怒り

宮殿で面目を潰された尹嵩(いん・すう)は怒り、郝葭(かく・か)に八つ当たりして食事を許しませんでした。翌日、学校に行った郝葭(かく・か)は元気がなく、ぼんやりしていました。李薇(り・び)は郝葭(かく・か)の様子を心配し、理由を尋ねました。郝葭(かく・か)は、宮中で節約が求められているため、家で臭豆腐や螺蛳粉などの嫌いな料理ばかり出されると訴えました。美味しい料理の話に目を輝かせた李薇(り・び)は、郝葭(かく・か)に新しい料理を味見させてほしいと頼みました。その日、郝葭(かく・か)は李薇(り・び)に螺蛳粉を届けました。李薇(り・び)が美味しそうに食べている姿を見た趙芳如(ちょう・ほうじょ)は驚き、罰を与えませんでした。

節約生活

新川主(せんしゅ)の節約令に従い、各少主たちは様々な工夫を凝らしていました。三少主は夫人の月給をすべて没収し、五少主は家の文房四宝や刀剣をすべて質入れしました。李薇(り・び)は家で野菜を栽培することにしました。しかし、尹崢(いん・そう)は借金の回収に頭を悩ませていました。李薇は故郷での経験から、借金を踏み倒す相手には、さらにしつこく取り立てる必要があるとアドバイスしました。尹崢(いん・そう)はひらめき、宮廷で最もしつこい人物である尹岸(いん・がん)に協力を依頼することにしました。

尹岸(いん・がん)との交渉

しかし、尹岸(いん・がん)を説得するのは容易ではありませんでした。李薇は他の二十四節気姑娘たちを尹岸(いん・がん)の屋敷に連れて行き、彼に金銭的な窮地を悟らせました。案の定、姑娘たちを養うために尹岸(いん・がん)は自ら尹崢(いん・そう)のもとを訪れました。こうして二人は協力して、各家から借金を回収することにしました。尹崢(いん・そう)は借金の回収をうまくやり遂げ、翌年には開府して朝政に参加できる可能性が出てきました。李薇は喜び、そうすれば早く故郷に帰れると期待しました。しかし、側室として帰郷すれば、人々の噂に晒されるのではないかと不安も感じました。

側室から正室へ

尹崢(いん・そう)は蘇慎(そ・しん)に、新川で側室を正室に昇格させた例があるかどうか尋ねました。蘇慎(そ・しん)は尹崢(いん・そう)の賢明さを称賛し、李薇を引き止める良い方法だと答えました。しかし、尹崢(いん・そう)はため息をつき、李薇を正室として離縁したいと本音を明かしました。彼は李薇を無理に縛り付けたくなく、晴れ晴れとした気持ちで故郷に帰してほしいと願っていました。蘇慎(そ・しん)は少し落胆した様子で、十三少主が側室を正室に昇格させた例があると伝えました。十三少主は側室に内苑書堂(ないえんしょどう)の試験で首席を取らせ、開府の際に女当主が必要であることを理由に側室を正室に昇格させたそうです。

李薇の挑戦

尹崢(いん・そう)は李薇に、次の試験で首席になるように伝えました。李薇は気が遠くなるような思いでしたが、尹崢(いん・そう)が毎日熱心に指導してくれたおかげで、着実に実力を伸ばしていきました。そして、日が経つにつれて李薇の育てた野菜は立派に成長し、彼女は姐妹たちにも野菜を分けてあげました。

第9話感想

第9話は、尹崢(いん・そう)と李薇の絆が深まり、尹崢(いん・そう)の成長が描かれた回でした。尹崢(いん・そう)は、金川(きんせん)の石炭問題や借金の回収など、様々な困難に立ち向かい、その中で知恵と勇気を発揮しました。また、李薇への愛情を貫く姿も印象的でした。

特に、尹崢(いん・そう)が李薇を正室として離縁したいと考えたシーンは、彼の深い愛情と李薇への配慮が伝わってきました。彼は、李薇を側室として縛り付けるのではなく、彼女が自由に幸せに生きてほしいと願っていることがわかります。

一方、李薇も尹崢(いん・そう)への愛情を深め、彼の夢を支える決意を固めました。彼女は、尹崢(いん・そう)の指導のもと、内苑書堂(ないえんしょどう)の試験で首席になるという目標に向かって努力しています。

つづく