三国誌 秘密の皇帝 第1話 あらすじ/ネタバレ
東漢末年、皇権は衰え、各地の諸侯が台頭した。曹操(そうそう)は、その知謀と武力で天子を擁立し、諸侯を統率した。都を許昌に移し、許都(きょと)と改名した。この戦火が絶えない土地で、曹操(そうそう)は呂布(りょふ)を破り、袁紹(えんしょう)を北に、孫策を南に抑え、中原の覇者となった。しかし、その横暴な態度は漢の天子との矛盾を深め、許都(きょと)内外には危機が潜み、嵐が近づいていた。
楊平(ようへい)は、幼い頃から父親の楊俊(ようしゅん)に司馬(しば)家に預けられ、乱世の中で平穏に暮らしていた。司馬(しば)家は地元で名声があり、楊平(ようへい)の生活は比較的安定していた。彼は、司馬(しば)家の子供たち、特に二番目の息子である司馬懿(しばい)と深い友情を結んだ。二人は兄弟のように仲が良く、一緒に遊びに出かけ、馬に乗り、弓矢を射るなど、無邪気な時間を過ごしていた。
建安四年の春、静かな村が賊に襲われた。司馬懿(しばい)と楊平(ようへい)は偶然事件に遭遇し、村の夫婦と生まれたばかりの赤ん坊を救出した。司馬懿(しばい)は、賊をすべて斬り殺したが、饅頭を盗もうとした少年だけには情けをかけた。楊平(ようへい)は弓矢で少年の足元を射て警告し、改心するように説得した。二人が去るとき、楊平(ようへい)は怪我をした子羊を救い、その優しさを示した。司馬懿(しばい)は、無力感とわずかな不安を感じた。
司馬(しば)家に帰ると、楊平は3年ぶりに父親の楊俊(ようしゅん)と再会した。楊俊(ようしゅん)は急いでやって来て、曹操(そうそう)司空(しくう)に召集されたので、許都(きょと)に赴任し、楊平も一緒に連れていくことを告げた。出発前、楊俊(ようしゅん)は司馬(しば)家に感謝の意を表し、急いで楊平を連れて出発した。途中、楊俊(ようしゅん)の奇妙な行動は楊平を疑わせた。楊俊が突然車夫を殺害し、別の謎の人物と会ったことで、楊平はさらに驚愕した。
その謎の人物は、なんと当朝の太尉(たいい)楊彪(ようひょう)だった。彼は楊平に驚くべき秘密を明かした。楊平は楊俊の息子ではなく、当朝の天子である劉平(りゅうへい)の双子の兄弟だったのだ。当年、皇后の迫害から劉平(りゅうへい)を守るため、王美人(びじん)は彼を楊家に預け、楊俊の息子であると偽った。今、献帝(けんてい)劉協(りゅうきょう)は曹操(そうそう)の脅威に対抗するために劉平(りゅうへい)の助けを必要としている。
一方、司馬懿(しばい)は楊平が「遭難」したという知らせを受け、疑念を抱き、許都(きょと)に行って真相を突き止め、楊平を助けることにした。楊平は楊彪(ようひょう)の手配で、小宦官に扮し、唐瑛(とうえい)の助けを借りて、皇宮に潜入した。その過程で、曹操(そうそう)の腹心である満寵(まんちょう)の厳重な監視を巧みに回避し、ついに献帝(けんてい)劉協(りゅうきょう)に謁見することができた。
皇宮では、楊平は弘農(こうのう)王の位牌を見ただけでなく、漢の内部の複雑な状況も知った。身元がばれないように、彼は常に目立たないようにしなければならなかった。皇后伏寿(ふくじゅ)の言葉は、皇宮内部からの暖かさとサポートを感じさせた。
こうして、楊平は「劉平(りゅうへい)」としての新しい旅に出た。彼は曹操(そうそう)の脅威に立ち向かうだけでなく、漢の内部の複雑な政治闘争の中で生き残り、漢の栄光を取り戻すために努力しなければならない。司馬懿(しばい)の参加は、この伝説的な物語にさらなる変化と興奮をもたらした。
第1話の感想
第1話は、三国誌の物語を新たな視点で描いた、興味深いスタートでした。幼い頃から乱世を生き延びてきた楊平が、実は漢の天子である劉平(りゅうへい)の双子の兄弟だったという衝撃の事実を知り、皇宮に潜入するまでの過程が描かれています。
楊平の優しさと勇気、司馬懿(しばい)の知謀と冷静さ、そして楊彪(ようひょう)の忠誠心など、それぞれのキャラクターの魅力が感じられるエピソードでした。特に、楊平が村人を救うシーンや、司馬懿(しばい)が楊平の失踪を心配するシーンは印象に残りました。
また、曹操(そうそう)の権力と漢室の危機という、三国誌の時代背景が巧みに描かれており、今後の展開が楽しみになるような終わり方でした。
つづく