三国誌 秘密の皇帝 第24話 あらすじ/ネタバレ

鄴城に波乱再び

鄴城では、風波が再び巻き起こっていた。審栄(しんえい)は、劉平(りゅうへい)が士人たちの間で高い評価を受けていることに不満を抱き、部下を率いて劉平(りゅうへい)のもとを訪れ、威圧的な態度で劉平(りゅうへい)に圧力をかけようとする。審栄(しんえい)は、伏完(ふくかん)や孔融(こうゆう)などの名士を腐儒だと罵り、袁紹(えんしょう)の権威は絶対的であると主張する。しかし、劉平(りゅうへい)はユーモアと鋭い言葉で仮論し、袁紹(えんしょう)が名士を集めているのは天子としての責任であり、袁紹(えんしょう)の勝手な振る舞いではないと指摘する。劉平(りゅうへい)の言葉に、週囲の儒生たちは咲い声を上げ、審栄(しんえい)は面目を失って立ち去る。劉平(りゅうへい)は審栄(しんえい)の背を見送りながら、袁紹(えんしょう)の人材登用には失望を隠せなかった。

月夜の密会

夜が訪れ、伏寿(ふくじゅ)は屋外で月を眺めていた。劉平(りゅうへい)がそっと近づき、伏寿(ふくじゅ)の美しい姿に心を打たれて思わず褒め言葉を口にするが、すぐに月を褒めたのだと誤魔化す。二人の間には、月明かりの下で微妙な感情が流れていた。劉平(りゅうへい)は伏寿(ふくじゅ)に、今日の行動は袁紹(えんしょう)の注意を引くためであり、今後の行動に役立てると明かす。献帝(けんてい)の将来を心配する伏寿(ふくじゅ)に、劉平(りゅうへい)は優しく声をかけ、今はこの瞬間を大切に過ごそうと約束する。

崔琰(さいえん)の協力

その夜、崔琰(さいえん)は劉平(りゅうへい)の行動に興味を持ち、彼を自宅に招く。崔琰(さいえん)の探りに対して、劉平(りゅうへい)は漢王朝の復興のために来た繡衣使者であることを坦白に明かし、天子に仕える者としての真摯な態度で崔琰(さいえん)の心をつかむ。崔琰(さいえん)は劉平(りゅうへい)を告発するどころか、食住を提供するなど大きな援助を行い、漢王朝への忠誠と敬意を示す。

曹丕(そうひ)の策略

一方、曹丕(そうひ)は劉平(りゅうへい)を見つけられず、彼の部屋を捜索するが何も見つからない。実は、劉平(りゅうへい)は伏寿(ふくじゅ)と一緒に街に出て、市井の生活を体験していたのだ。初めて街に出た伏寿(ふくじゅ)は興奮し、買い物欲が爆発するが、お金が足りず困ってしまう。劉平(りゅうへい)は機転を利かせて商人との値切り交渉を行い、無事に買い物を楽しむ。道中、二人は怪我をした女性を助けるが、それは審栄(しんえい)が仕掛けた罠だった。審栄(しんえい)は、劉平(りゅうへい)を逃亡犯の匿い隠したとして捕らえようとする。伏寿(ふくじゅ)は急いで曹丕(そうひ)に助けを求め、崔琰(さいえん)に救援を要請する。

窮地からの脱出

劉平(りゅうへい)は牢獄に入れられ、司馬懿(しばい)は表面上は劉平(りゅうへい)の行動を叱責するが、内心では心配していた。司馬懿(しばい)は劉平(りゅうへい)に、唐瑛(とうえい)も同じように捕らわれていることを伝え、「苦肉の策」を提案する。それは、劉平(りゅうへい)が司馬懿(しばい)と対立しているように見せかけ、士人たちの心をつかむという作戦だった。盧毓などの士人たちが動き出し、崔琰(さいえん)の尽力もあって、劉平(りゅうへい)は無事に牢獄から解放される。出獄後の劉平(りゅうへい)は、さらに名声を高め、士人たちの支持を集める。曹丕(そうひ)は司馬懿(しばい)の策略に驚きと恐怖を感じ、劉平(りゅうへい)に注意するよう忠告する。

司馬懿(しばい)の計画

司馬懿(しばい)は旧情を忘れず、伏寿(ふくじゅ)に唐瑛(とうえい)の消息を伝え、必ず救出すると約束する。一方、曹丕(そうひ)は兄の死因を調査しているうちに、袁紹(えんしょう)の息子である甄宓(しんぼく)を偶然救い出し、二人は惹かれ合う。しかし、曹丕(そうひ)が甄宓(しんぼく)をからかったことで袁紹(えんしょう)の兵士に捕らえられ、鄴城衛の大牢に収監されてしまう。これは司馬懿(しばい)の思惑通りであり、彼は職権を利用して劉平(りゅうへい)との共同計画を進めていく。

大牢での再会

大牢では、司馬懿(しばい)が唐瑛(とうえい)を訪ねて天子微服私訪の事実を伝え、彼女をここから連れ出すと約束する。曹丕(そうひ)の投獄は、この複雑な政治闘争に新たな変数を加えることになる。

第24話の感想

第24話は、劉平と伏寿(ふくじゅ)の絆が深まる一方で、彼らを取り巻く状況がさらに複雑になっていく様子が描かれていました。

劉平と伏寿(ふくじゅ)の月明かりの下での会話は、二人の間に特別な感情が芽生えていることを示唆していて、とてもロマンチックでした。しかし、彼らの将来は不確実であり、いつまでも幸せな時間を過ごせるのか不安を感じさせられました。

崔琰(さいえん)が劉平に協力してくれたのは、漢王朝への忠誠心が理由でしたが、同時に劉平の人柄にも惹かれたからではないでしょうか。劉平のカリスマ性は、多くの人々を魅瞭する力を持っていると感じました。

審栄(しんえい)の劉平に対する敵意は、袁紹(えんしょう)への忠誠心から来るものだと思いますが、彼のやり方はあまりにも強引で、袁紹(えんしょう)の評判を落とす結果になってしまったのではないでしょうか。

司馬懿(しばい)の劉平に対する態度は、一見冷淡に見えますが、実は内心では彼を気にかけているように感じられました。司馬懿(しばい)の真意は不明ですが、今後の展開が気になります。

つづく