三国誌 秘密の皇帝 第25話 あらすじ/ネタバレ

幽闇な牢獄の中で、曹丕(そうひ)は絶望と不屈の入り混じった声で叫び声を上げていた。司馬懿(しばい)は令牌を手に、冷静に看守に歩み寄り、交渉を重ねた末、曹丕(そうひ)との单独面会を許可された。司馬懿(しばい)の問いかけに対し、曹丕(そうひ)は頑なに司馬懿(しばい)の裏切りを信じ、許攸(きょゆう)の屋敷を訪れた目的については口を閉ざしたままだった。司馬懿(しばい)は諦めざるを得ず、曹丕(そうひ)を驿館へと戻した。

一方、驿館では、仕子たちが集まり、司馬懿(しばい)のやり方に不満を漏らしていた。彼らは、司馬懿(しばい)は単に権力を笠に著ているだけだと考えていた。そこに劉平(りゅうへい)が現れ、穏やかな口調で仕子たちに説明を始めた。彼らは袁紹(えんしょう)に鄴城へ召集されたものの、なかなか謁見できず、事実上人質として扱われているのだという。彼はさらに、審配(しんぱい)が彼らを召使いと分けて管理しているのは、より強く支配するためだと分析した。信頼を深めるため、劉平(りゅうへい)は袁紹(えんしょう)が冀州人と非冀州人を分断しようとしているという噂をわざと広め、人々を不安に陥れた。これらはすべて、劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)が綿密に計画した策略であり、河北(かほく)の仕子たちの心をつかむことを目的としていた。

夜が訪れ、曹丕(そうひ)は甄宓(しんぼく)から贈られたハンカチを手に、思いにふけっていた。彼は驿館に戻ると、劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)が待っていることに気づいた。曹丕(そうひ)は許攸(きょゆう)の屋敷を訪れた本当の目的を明かさなかったものの、屋敷の警備が厳重であることを伝えた。司馬懿(しばい)はそれを聞いて、郭嘉(かくか)の計算通りに進んでいると感じた。劉平(りゅうへい)は、曹丕(そうひ)が自分たちに敵意を持っていなければ、仲間であると主張した。

真相を明らかにするため、司馬懿(しばい)は劉平(りゅうへい)を連れ出して、許攸(きょゆう)の屋敷の外で様子を伺うことにした。二人は、許攸(きょゆう)の屋敷が一般の汚職官僚の屋敷とは比べ物にならないほど厳重に警備されていることに気づき、疑問を抱いた。許攸(きょゆう)の経歴を考えると、屋敷には大臣たちの連絡先リストなど重要な情報が隠されているのではないかと推測した。二人が話し合っている最中に物音を立ててしまい、慌ててその場を離れた。

街角で、司馬懿(しばい)と劉平(りゅうへい)は今後の対策について話し合った。劉平(りゅうへい)は、リストを入手できれば、袁紹(えんしょう)が曹操(そうそう)に対抗するのに役立つだろうと述べた。しかし、司馬懿(しばい)は袁紹(えんしょう)の能力に疑問を呈し、鄴城さえまともに治められないのに、曹操(そうそう)に勝てるわけがないと考えた。二人は劉平(りゅうへい)と伏寿(ふくじゅ)の関係についても話し、司馬懿(しばい)は天子には後継者がいないことを理由に、冗談交じりで劉平(りゅうへい)に妃を迎えることを提案し、曹節(そうせつ)の名前を出したことで、伏寿(ふくじゅ)を激しく嫉妬させた。

深夜、劉平(りゅうへい)は伏寿(ふくじゅ)に、司馬懿(しばい)の言葉は冗談であり、妃を迎えるつもりはないと説明した。伏寿(ふくじゅ)は腹を立てながらも、劉平(りゅうへい)の誠実さに心を動かされ、二人は次第に親密になっていった。しかし、情熱が最高潮に達したとき、劉平(りゅうへい)は突然立ち止まり、未来への不安を口にした。伏寿(ふくじゅ)は彼の苦悩を理解し、二人は抱き合って涙を流した。

一方、司馬懿(しばい)は袁(えん)夫人の誕生日に祝いの品を持って審栄(しんえい)を訪れ、袁府の地形を探ろうとした。しかし、甄宓(しんぼく)に見つかってしまい、司馬懿(しばい)は咄嗟に曹丕(そうひ)が人を探しているのを手伝っていると言い訳をして、その場を収めた。甄宓(しんぼく)は曹丕(そうひ)のことを忘れられず、司馬懿(しばい)に曹丕(そうひ)に伝言を頼んだ。

一方、司馬懿(しばい)は鄴城で任紅昌(じんこうしょう)を発見した。彼女は琴の腕前で袁熙(えいき)の寵愛を受けていたが、実は別の目的があった。任紅昌(じんこうしょう)は劉平(りゅうへい)たちに自分の正体を明かした。彼女は貂蝉(ちょうせん)であり、呂布(りょふ)の娘である呂姫(りょき)を救出するために鄴城に潜入していたのだ。司馬懿(しばい)と劉平(りゅうへい)は任紅昌(じんこうしょう)の勇気を称賛し、彼女を助けることを決意した。

夜が深まり、鄴城では様々な勢力が闇躍し、権謀術数と愛憎が交錯する戦いが静かに始まった。

三国誌 秘密の皇帝 第25話 感想

第25話は、陰謀と策略が渦巻く中で、劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)の絆が深まり、新たな展開を迎える重要な回でした。

曹丕(そうひ)の幽閉、仕子たちの動揺、そして許攸(きょゆう)の屋敷に隠された秘密など、物語は緊迫感に満ちています。劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)は、それぞれの思惑を抱えながらも、互いに信頼を深め、協力して困難を乗り越えていく姿が印象的でした。

特に、劉平(りゅうへい)と伏寿(ふくじゅ)の切ない恋模様は、物語に深みを与えています。二人は互いに惹かれ合いながらも、未来への不安や立場の違いに苦悩する様子が丁寧に描かれていました。

また、任紅昌(じんこうしょう)の登場は、物語に新たな謎と興奮をもたらしました。彼女の正体と目的が明らかになり、今後の展開がますます気になります。

つづく