三国誌 秘密の皇帝 第27話 あらすじ/ネタバレ

曹操(そうそう)の息子、曹丕(そうひ)の執拗な追及に、許攸(きょゆう)はついに宛城(えんじょう)の戦いの裏側を語り始める。彼は、自分が南皮にいたため詳細は知らないとしながらも、驚くべき事実を明かす。それは、宛城(えんじょう)の戦いは張繡(ちょうしゅう)と賈詡(かく)の仕業ではなく、謎の人物が背後にいたということだった。曹丕(そうひ)は食い下がり、その人物が誰なのかを問うが、許攸(きょゆう)は言葉を濁し、最終的に利益を得た人物を考えろとヒントを与える。

議論が深まる中、審栄(しんえい)が突然現れ、曹丕(そうひ)を無理やり連れ去ってしまう。劉平(りゅうへい)はこれを利用し、曹丕(そうひ)に「製裁」を加えるふりをして、重要な文書を交換する。これは、司馬懿(しばい)が綿密に計画した策略の一部であり、視線を逸らし、次の行動への布石となる。審栄(しんえい)は曹丕(そうひ)を司馬懿(しばい)に引き渡し、劉平(りゅうへい)を陥れるためにこの事件を利用しようと企む。

一方、許攸(きょゆう)が密匣を持って去るのを目撃した劉平(りゅうへい)は、複雑な心境になる。大成功が目前に迫っているにもかかわらず、功を逃してしまうかもしれないという不安がよぎる。

司馬懿(しばい)は曹丕(そうひ)を尋問するが、兄の仇を討とうとする曹丕(そうひ)の強い意誌に心を動かされる。しかし、原則を貫き、殺すことも解放することもないと告げる。その頃、鄴城の外では、劉平(りゅうへい)に正義を求める学生たちが集結していた。司馬懿(しばい)はこれを利用して、わざと衝突を誘発し、自分が「負傷」したふりをして、学生たちを捕らえる。同時に、鄴城の守備力を弱体化させる。

この混乱の中、唐瑛(とうえい)が現れ、超人的な身のこなしで看守を倒し、司馬懿(しばい)たちを救出する。混乱の後、唐瑛(とうえい)は単身で追っ手の潘揚(はんよう)と対峙(たいじ)し、自分の命を賭けて時間を稼ぎ、司馬懿(しばい)たちを逃がすことに成功する。

劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)は、曹丕(そうひ)を囮として残すことを決めるが、劉平(りゅうへい)は救援のために戻ることを主張する。最終的に、曹丕(そうひ)を救出するために全員で協力する。

任紅昌(じんこうしょう)は呂姫(りょき)を連れて静かに去り、唐瑛(とうえい)と潘揚(はんよう)の対決はクライマックスを迎える。唐瑛(とうえい)は命を懸けて戦い、潘揚(はんよう)に追跡を諦めさせる。

一方、甄宓(しんぼく)が曹丕(そうひ)を見舞いに来る。司馬懿(しばい)は唐瑛(とうえい)の安全を心配し、言葉遣いが少し荒くなってしまい、甄宓(しんぼく)を驚かせてしまう。劉平(りゅうへい)は袁紹(えんしょう)の文書を手に、鄴城を去る決意をする。しかし、学生たちの安否を気にかけており、単身で戻ることを決意する。伏寿(ふくじゅ)は彼の決意に心を打たれ、後を追う。

劉平(りゅうへい)と伏寿(ふくじゅ)は再び鄴城に入り、崔琰(さいえん)に助けを求める。崔琰(さいえん)は2人の誠意に打たれ、自分の影響力を使って、学生たちの暴動を鎮圧するだけでなく、審栄(しんえい)の追跡から逃れる手助けをする。崔琰(さいえん)は袁紹(えんしょう)の旧臣であったが、この時、正義と友情を選び、学生たちを劉平(りゅうへい)に無事に送り届け、令牌を贈って支援を表明する。最終的に、崔琰(さいえん)は立場上、ここで止まるしかなく、劉平(りゅうへい)と惜別する。

司馬懿(しばい)、曹丕(そうひ)、甄宓(しんぼく)が去った後、劉平(りゅうへい)と伏寿(ふくじゅ)は鄴城の奥深くで真実を探し続ける。彼らは、前方にさらなる試練と未知のものが待ち受けていることを知っているが、心の中の信念と意誌が彼らを恐れさせず、前に進ませる。

第27話の感想

第27話は、緊迫感と感動が入り混じった、見応えのあるエピソードでした。特に、許攸(きょゆう)の証言や、劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)の共闘、唐瑛(とうえい)の活躍など、見どころが満載でした。

許攸(きょゆう)の証言は、宛城(えんじょう)の戦いの真相を覆す衝撃的な内容でした。謎の人物が背後にいたという事実は、今後の展開を大きく左右する重要な情報です。劉平(りゅうへい)と司馬懿(しばい)は、それぞれの思惑を持ちながらも、共通の敵である審栄(しんえい)を倒すために共闘しました。2人の息の合った連携は、見ていて爽快でした。

唐瑛(とうえい)は、今回も命を懸けて劉平(りゅうへい)たちを救いました。彼女の勇敢さと自己犠牲の精神には、感動を覚えました。また、甄宓(しんぼく)と曹丕(そうひ)のやり取りも印象的でした。甄宓(しんぼく)の曹丕(そうひ)に対する愛情と、曹丕(そうひ)の甄宓(しんぼく)への感謝の気持ちは、切なくも美しいものでした。

つづく